「人生やりなおしたい」後悔や過去の苦しみを乗り越える大切なヒント

「人生やりなおしたい——」
 
そんな切実な願いを抱えて、悩んでいるところかもしれません。
 
過去の選択に対する後悔や、自分を許せない気持ち、あるいは、望むように生きられなかったという苦悩が、心に重くのしかかっている方もいるでしょう。
 
結論からいえば、人生は、やり直しできます。
 
とくに近年では、キャリアチェンジやライフスタイルの多様化が注目されており、人生をやり直すことは、むしろポジティブな選択肢として、歓迎される土壌があります。
 
この記事では「人生をやりなおしたい」という気持ちを、どう実現していけばよいのか、心構えから具体的なアプローチまで、詳しく解説します。
 
人生をやり直す最初の一歩を、踏み出しましょう。

1. 「人生やりなおしたい」まずは理由を整理する

「人生やりなおしたい」という感情が湧き上がってきたら、その感情に飲み込まれずに、一度、冷静になって整理してみましょう。
 
じつは、この「自分の感情を整理する」というプロセスが、大切な“最初の一歩”となります。

1-1. なぜやり直したいと感じているか

「人生やりなおしたい」という感情は、ときに苦しさを伴います。しかし、苦しさはいったん切り離して、「なぜそう感じるのか？」と自分に問いかけてみましょう。
 
人生をやり直したいと感じる理由は個々人で異なりますが、一例を挙げてみます。

1-2. 現状への不満と本当の望みを整理する

ここで重要なのは、やり直したいと感じる理由を、「現状への不満」と「本当の望み」の2つに分けて整理することです。
 
そうすれば、自分が何を求めているのか、どのような改善が必要なのかを把握し、次のステップに向けた具体的な行動を考えられるようになります。
 
【整理した例】

このように整理してみると、明確で、シンプルに感じるかもしれません。
 
しかしながら、多くの人は、「人生をやりなおしたい」という感情に飲まれてしまい、「現状の何が不満で、本当は何を望んでいるのか？」を明確にできていません。
 
頭の中で考えるだけでなく、紙やスマホのメモなどに文字として書き出して、整理してみましょう。

1-3. 後悔や過去の経験について振り返る（リフレクション）

過去に対する後悔の念が強くて苦しい場合は、前述の「現状への不満」と「本当の望み」の整理に加えて、「後悔や過去の経験に関する振り返り」を行ってください。
 
後悔や過去の経験について振り返ることは、自分の人生を見つめ直す重要なステップです。
 
「いつも後悔し続けているから、今さら振り返らなくても、十分、考えている」
と思うかもしれません。
 
しかし、後悔の感情に飲み込まれて苦しみ続けることと、客観的に振り返ることは、まったく別のプロセスだと考えてください。
 
むしろ、客観的に見つめ直して振り返るプロセスを経ていないからこそ、後悔の念を引きずっているともいえます。
 
過去の経験を振り返ることを、専門用語で「リフレクション」といいます。
 
具体的には、以下を参考にしてみてください。
 
【リフレクションのやり方】

【リフレクションの例】

このように、後悔を後悔のまま置いておかず、「出来事→感情→学び」と昇華させることで、次の一歩を踏み出す土台が整います。同時に、苦しい気持ちも、少しずつ和らいでいきます。
 
参考：Reflecting on experience | The University of Edinburgh

2. 人生をやり直すための心構え

次にお伝えしたいのは「心構え」についてです。
 
人生をやり直そうと思っても、必要な心構えがないと、途中で失敗するリスクが高くなります。具体的には、次の3つのポイントが大切です。

以下で詳しく見ていきましょう。

2-1. 自分にとって大切なものは何か知る

1つめのポイントは「自分にとって大切なものは何か知る」ことです。
 
以下について、具体的に考えてみましょう。

2-1-1. 終わりを思い描くことから始める

「自分にとって大切なものが何か、明確にイメージできない」という方は、書籍『7つの習慣』で提案されている「終わりを思い描くことから始める」というレッスンがおすすめです。
 
このレッスンは、自分の葬儀の場面を真剣に思い描くところから始まります。

あなたは会場の前方に進んで行き、棺の中を見る。驚いたことに、そこにいたのはあなた自身だった。これは、今日から三年後に行われるあなたの葬儀だ。ここにいる人々は、生前のあなたに対する敬意、愛、感謝の気持ちを表しに来ているのである。
（中略）
ここで深く考えてみてほしい。これらの人たちに、あなた自身あるいはあなたの人生をどのように語ってほしいだろうか。彼らの言葉で、あなたがどういう夫、妻、父、母だったと述べてほしいだろうか。彼らにとって、あなたはどのような息子、娘、あるいはいとこだったのか、どのような友人だったのか、どのような同僚だったのか。あなたは、彼らに自分がどのような人物だったのかを見てほしかったのか。どういう貢献や功績を憶えておいてほしいのか。その場に集まっている人たちの顔をよく見てもらいたい。彼らの人生に、あなたはどのような影響を及ぼしたかったのだろうか。

出典：スティーブン・R・コヴィー, 『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』, キングベアー出版, 2013年, pp.155-156

自分の葬儀の場面を真剣に思い描くことは、自分の内面の奥深くにある根源的な価値観を知るための重要なヒントとなります。
 
7つの習慣について詳しくは「【要点まとめ】7つの習慣とは？基本の原則をわかりやすく解説」にて解説しています。あわせてご覧ください。

【要点まとめ】7つの習慣とは？基本の原則をわかりやすく解説

2-1-2. やりたいことリスト100項目を書く

もうひとつ、“自分にとって大切なもの”の輪郭をはっきりさせるために役立つエクササイズとして「やりたいことリスト100項目」があります。
 
【やりたいことリスト100項目のイメージ図】
 

※実際の書き上がりのイメージを見たい方は、「こちらのリンク」をクリックしてみてください（Googleの画像検索結果に飛びます）。
 
紙とペンを用意して、“やりたいこと100個を書き出すだけ”のシンプルなリストですが、自分らしさとは何かを考えるきっかけとなります。

詳しい書き方は「【やりたいことリスト100項目】書き方のポイントと完成したリストの使い方」にて紹介しています。あわせてご覧ください。

【やりたいことリスト100項目】書き方のポイントと完成したリストの使い方

2-2. 変化への恐れを振り切る勇気を持つ

2つめのポイントは「変化への恐れを振り切る勇気を持つ」ことです。
 
人間は誰でも少なからず「変わることへの恐怖心」を持っています。変わらないほうが安全で楽だからです。
 
しかしながら、人生をやり直すためには、変化に対する恐れを克服する必要があります。具体的には、以下を参考にしてみてください。

2-3. 他人と比較せず自分のペースで進む

3つめのポイントは「他人と比較せず自分のペースで進む」ことです。
 
自分にとって大切なものを知り、変化への恐れを断ち切って前に進み始めたとき、つい他人と比較してしまうことがあります。
 
しかし、他人との比較は、人生をやり直す過程では前進を妨げる原因となります。その理由は、自己評価が低下して、自信喪失や焦りを生むからです。
 
具体的には、以下を改めて強く決心しましょう。

どうしても他人と比較してしまいつらいときには、他人と距離を置くことが効果的です。
 
たとえば、SNSを見ないようにしたり、比較対象となる人物を避けたりして、自分の人生に集中できる環境を整えましょう。

3. 人生をやり直す具体的な4つのアプローチ

人生をやり直す心構えができたら、以下の4つのアプローチを実践しましょう。

この4つが変わると、人生が変わります。以下で詳しく見ていきましょう。

3-1. 考え方を変える

1つめのアプローチは「考え方を変える」です。
 
考え方を変えることで、物事の捉え方や自分の感情のコントロールができるようになり、ポジティブな人生へと向えるようになります。

以下に、考え方を変えるために有益な記事をピックアップしました。

「性格だから変えられない」と思うかもしれませんが、メソッドに沿って実践することで、考え方は変えられます。ひとつずつ、実践していきましょう。

3-2. 人間関係を変える

2つめのアプローチは「人間関係を変える」です。
 
人間関係は私たちの人生の質に、大きな影響を与えます。現状に対する不満があるなら、人間関係を変えることで、人生が変わるきっかけが生まれます。

新しい人間関係を、どこから構築したらいいかわからないときは、新しい習慣を身につけたい人が5人でチームを組み、チャットで励まし合いながらチャレンジするアプリ『みんチャレ』がおすすめです。

健康、勉強、運動、ダイエット、美容などの共通する興味関心のチームに参加するほか、「人生をやり直す」というチャレンジでメンバーを募ることもできます。
 
【「人生」に関係するチームの例】

詳しくは『みんチャレ』にてご確認ください。

3-3. 環境を変える

3つめのアプローチは「環境を変える」です。
 
環境は、私たちの考え方や行動に大きな影響を与えています。環境を変えることで、新たな気づきや可能性に出会うことができ、人生をやり直すきっかけとなります。

転職や留学は大きな決断となりますが、それより小さな一歩でも、人生をやり直すために好影響となります。
 
たとえば、引っ越しや旅行が転機となって、人生が変わる人も珍しくありません。

3-4. 習慣を変える

4つめのアプローチは「習慣を変える」です。
 
習慣は私たちの人生に大きな影響を与えます。
 
良い習慣を持つことで、日常生活が向上し、自分に自信が持てるようになります。逆に、悪い習慣は私たちの人生を制限し、成長を妨げることがあります。
 
習慣を変えることで、人生をより良い方向へと導くことができます。

以下に習慣を変えるために役立つ記事をピックアップしました。

自分にとって課題だと感じる分野や、興味関心の強い分野から着手して、徐々によい習慣を身につけていきましょう。
 
なお、先ほど「人間関係を変える」の項目でご紹介した『みんチャレ』は、習慣化を目的として設計されたアプリです。習慣化チャレンジの強い味方となります。

新しい習慣を身につけることができた方のインタビューもぜひご覧ください。

漫然と過ごしていた日々が習慣化で一転！1年間の読書量50→100冊を達成した30代男性の体験談

4. 人生はいつでもやり直しできる

 
最後に、人生をやり直すために、最も大切なことをお伝えします。それは、「いつでもやり直しができる」という強い信念を持つことです。

4-1. 光を見つける

失敗や困難に直面して、絶望することがあるかもしれません。そんな暗闇の中でも、光を見つけることはできます。
 
少しずつでも、物事をポジティブに捉える練習をしていきましょう。
 
ネガティブ思考に陥りやすく、光（希望や前向きな考え方）を見つけるのが難しい場合には、以下の解決方法を試してみてください。

上記について詳しくは、下記の記事で解説しています。あわせてご覧ください。

ネガティブ思考を治すには？誰でもできる簡単で効果ありの改善方法

4-2. 過去を受け入れて許す

自分自身を許し、過去の出来事を受け入れるように努めましょう。とても難しいことかもしれませんが、そうしようと努めることが大切です。

瞑想やリラクセーションの具体的な取り組みとしては、以下の記事も参考にしてみてください。

瞑想のすごい効果と危険性とは？今すぐできる簡単なやり方 4つ解説

マインドフルネスのやり方を簡単マスター！瞑想法6つと効果・注意点

5. まとめ

本記事では「人生やりなおしたい」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
 
「人生やりなおしたい」と感じたら、まずは背景を整理することが大切です。

人生をやり直すための心構えとして、次の3つを意識してください。

人生をやり直す具体的な4つのアプローチとして、以下をご紹介しました。

人生をやり直すことに、遅すぎるということはありません。苦悩や後悔は、次のステージへの道を切り開く力へ、変えられるのです。
 
あなた自身のペースを大切にしながら、新しい一歩を踏み出しましょう。