人生を変える早起きのコツ13選!NG習慣と質を高める睡眠法も解説

「早起きしたいのに、どうしても早起きできなくて困っている」
「簡単に早起きできるコツはある?」
 
あなたは今このようにお悩みではないでしょうか。
早起きはちょっとしたコツを実践すると、誰でも楽にできるようになります。
ただし、どんなコツでもOKというわけではありません。確実に早起きするためには、信頼度が高く、簡単に実践できるコツを選ぶべきです。
 
本記事では、本当に信頼できる早起きのコツを13個ご紹介します。
どれもエビデンスや専門家の意見に基づくものです。あなたに最適なコツを実践すると、「早起きできる自分」に気づけるでしょう。
 
しかし、もしあなたが継続的に早起きをしたいなら、コツだけでは壁にぶつかる時がきます。早起きは生活習慣と密接なかかわりがあるからです。早起きを無理なく続けるためには、頑張らなくてもできる状態を作ることが大切になります。
 
そこで本記事では、以下について解説します。

  • 早起きのコツ
  • 早起きできない原因と対策
  • 就寝前のNG習慣

「早起きしたいけどできない」「早起きを習慣化したい」「楽に早起きしたい」という人に最適な記事となっています。
最後までお読みいただくと、早起きのコツが分かり、楽しみながら実践できるはずです。では、さっそく始めましょう。


目次

1. 今日からできる!簡単な早起きのコツ13選

まずは、誰でも簡単にできる早起きのコツを13個ご紹介します。
いずれも専門家や成功者が推奨する信頼性の高いコツですが、合う・合わないは個人差があります。「これならできそう!」というコツを試してみて下さいね。

1-1. 早く寝る

最も簡単な早起きのコツは、早く寝ることです。
早起きしたい日は、前日に早く寝てしっかり睡眠時間を確保しましょう。
もしあなたが起床時に辛さを感じるなら、睡眠時間が足りていない証拠です。睡眠が十分とれていれば、スッキリと目覚めることができます。
 
いつもと同じ時間に寝て、起床時間を早めるやり方では、早起きは失敗しやすくなります。起床時間を早める場合は、就寝時間も早くしなければいけないからです。
睡眠時間を確保するには、就寝時間は起床時間から逆算して算出しましょう。詳しくは後述します。

1-2. カーテンを開けて寝る

カーテンを開けて寝ると、朝の光で自然と目が覚めます。朝日は目覚めを促すホルモン・セロトニンを出すからです。
セロトニンは目から太陽の光が入ることで生成が始まるとされています。そのため、精神科医で作家の樺沢紫苑先生も、カーテンを開けて眠ることを推奨しています。
 
とはいえ、部屋のカーテンを全開にする必要はありません。10cm程度開けていれば、外が明るくなるにつれて少しずつ目が覚めるでしょう。目は瞼を閉じていても光を感知しているといわれています。徐々に明るくなることで、ゆっくり目覚めが始まるため、体に負担をかけずに起床できます。

1-3. 3分間、目を開ける

目覚ましが鳴ったら、目を開けて3分間そのままでいましょう
目を開くことで、二度寝を防ぎます。
 
樺沢紫苑先生は、カーテンを開けた状態で目を3分間開けていれば、網膜からの光の刺激によってセロトニンが活性化し、覚醒度が高まるとしています。
 
この時に3分間ただ目を開けているだけではもったいないので、1日のスケジュールを確認したり、やるべきことのイメージトレーニングをしたりするといいでしょう。

1-4. 徐々に音量がアップする目覚ましを使う

脳や体に負担をかけずに起床するコツは、少しずつ音量がアップする目覚ましを使うことです。
 
大阪市立大学医学部大学院特任教授の梶本修身先生は、起床時間の20分前に目覚ましをセットし、ゆっくり目覚めることを推奨しています。
耳を澄ませば聞こえるぐらいの音量から始め、徐々に大きくなるように設定しましょう。
 
「大音量の目覚ましの方が効果的なのでは?」と考えがちですが、大音量の目覚ましは「びっくりさせて起こす」ので、起床方法としてはかなり乱暴です。
大音量で目覚めると、安眠が突然妨げられるため、交感神経が急激に興奮します。心拍数や血圧の急上昇につながり、健康を害する恐れもあるのです。
 
大音量の目覚ましを使うのは、絶対に遅刻できない時だけにするといいでしょう。
 
参考:アラームは起床の20分前に、大音量はNG! 脳が疲れない目覚め方|ウートピ

1-5. 目覚まし時計は遠くに置く

しっかり目覚めるには、目覚まし時計はできるだけ遠くに置きましょう。
目覚ましを止めるためには、嫌でも起きなければいけない状況を作るのです。
体を動かすことで交感神経が活動モードに切り替わり、目覚めを促すので、早起きの成功率は高くなります
 
枕元や手の届く場所に目覚ましを置くと、無意識に止めてしまうだけでなく、簡単にスヌーズ機能が設定できるので、「次のアラームで起きよう」と自分に甘くなりがちです。
さっそく今日から目覚ましの置き場所を変えてみて下さい。

1-6. 「5のルール」で起きる

「まだ起きたくない」「まだ眠りたい」と感じたら、すかさず心の中で「5、4、3、2、1」とカウントダウンを始めましょう。カウントが0になったら、問答無用で起きます
 
この方法は、カウンセリングの世界などで先延ばし対策に使われる「5のルール」をアレンジしたものです。「やりたくない」「嫌だ」と悶々とする気持ちから、何かを始める時に有効とされています。
 
人間は、行動前に「やらなくていい理由」を探す性質があります。
起きなければいけないのに、起きたくない。こう感じたら、すぐにカウントダウンしましょう。すぐにカウントダウンしないと、脳が「もう少し寝ても大丈夫」「明日から頑張ればいい」と言い訳を作り出し、あなたを寝床に引き留めようとしますから注意しましょう。
 
参考:『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』鈴木 祐 (SBクリエイティブ)

1-7. 「〇時に起きる」と強く意識する

起きたい時間を強く意識するだけで、希望時間の前後15分のうちに起床が可能という見解もあります。
 
睡眠専門医・医学博士の坪田聡先生によると、人間は自分の希望時間に起床できる「自己覚醒能力」が備わっているそうです。強く意識することで、体内時計を調整する機能が働くとしています。
 
この自己覚醒能力の精度を高めるには、次の2つの方法が効果的です。

枕を叩く起床希望時刻の数だけ、枕を叩く方法
6時に起きたいなら、「1、2、3、」と数字を声に出しながら、枕を6回叩く
信じ切る「自分は絶対に〇時に起きられる」と声に出し、信じ切る

声に出したり、手を動かしたりすることで、記憶中枢に起床時刻を刻み込みます。
自己暗示で起床する方法は、誰でも気軽に挑戦できるのがポイントです。
 
参考:起きたい時刻に目覚める能力を、人間は本来持っている!|ダイヤモンド・オンライン

1-8. 耳を引っ張る

耳を引っ張ると、眠気が解消され、すっきり目覚めることができます。
耳にはたくさんのツボがあり、引っ張ることで脳が刺激されるからです。
 
耳を引っ張るといっても、強く引っ張る必要はありません。
耳たぶを下にゆっくり引っ張ったり、左右に揺らしたりする程度で十分です。
耳を引っ張っても眠気が消えない人は、耳全体を揉みましょう。耳を揉むことで、全身の血行が良くなり、体が目覚めやすくなります。

1-9. 手足の指を動かす

手足の指を動かすと、シャキッとした目覚めに効果的です。
手足の指を動かすと徐々に血流が良くなります。体温が上がってくると、自然と体が目覚めてきます。
 
睡眠コンサルタントの友野なおさんは、「指をグーッと丸めて、パーッと開く」グーパー運動を推奨しています。数回グーパー運動をして、最後に全身を伸ばすと、気持ち良くベッドから出られるでしょう。

1-10. ご褒美を用意しておく

起きることが楽しみになるようなご褒美を用意しておくと、成功しやすくなります
早起きを嫌なことではなく、「早起きすると、いいことがある」という状況を作ると、モチベーションが上がるからです。

ご褒美の一例

  • 好きな紅茶を飲む
  • 取り寄せしたお菓子を食べる
  • 録画したTVを見る
  • 好きな音楽を聴く
  • 〇日連続で早起きしたら、映画を見に行く……など

ご褒美は自分の気分が上がるものなら、何でもOKです。「これがあれば、嫌なことでも頑張れる」というものを探してみて下さいね。

1-11. 起床後の行動を決めておく

起床後の行動が明確に決まっていると、起床の動機付けになります。
「起きたら窓を開ける」「起きたら、歯を磨いて水を飲む」など、やるべきことが決まっていると、不思議と「起きよう」という気持ちがわきます。
 
反対に起床後の行動が決まっていないと、ダラダラと時間を消費しがちです。
時間はお金では買えない貴重なもの。起床後の行動をルーティン化し、エンジンをかけるようにすると、時間を有効的に使うことにつながります。

1-12. 早起き仲間を作る

早起き仲間を作り、起床を報告し合うと挫折しづらくなります
一緒に頑張ると宣言した以上は、早起きできないとバツが悪くなるからです。
 
「今日は早起きしなくてもいいや」と挫けそうになっても、仲間の目が気になって思いとどまれるはず。また、仲間と一緒に頑張ることで連帯意識を持ち、「辛いのは自分だけじゃない」と感じられるでしょう。
 
早起き仲間は、リアルな友人に限らず、SNSやアプリを活用してもいいでしょう。
おすすめのアプリは、同じ目標を持つ仲間を見つけやすく、習慣化のモチベーション維持ができる「みんチャレ」です。


みんチャレを活用すると、チャットで励まし合いながら早起きにチャレンジできます。
同じ属性や環境の人と一緒に頑張ると、習慣化が成功しやすいことが科学的に分かっているので、気になる人は下記リンクからご確認下さい。

1-13. ゲーム性の高いアプリを活用する

「どうしても早起きできない」という人は、ゲーム性の高いアプリを試すのも1つの手です。おすすめは指定されたミッションをクリアしないとアラームを解除できない目覚ましアプリ「おこしてME」です。

「おこしてME」のミッション一例

  • 写真を撮影する
  • スマートフォンを振る
  • 数学の問題を解く
  • スクワット

どのミッションを行うかは、あらかじめ自分で選択できます。
ミッションは数種類あり、難易度も設定できるので、飽きずに続けられるでしょう。
 
アラームを止めるために頭や体を使うので、どんなに眠くても起きなければいけません。「ゲームなら楽しんでできそう」という人に最適です。

ダウンロードはこちらから


    2. 早起きできない原因と対策

    早起きのコツが分かったら、次は「無理なく・楽に・確実に」早起きするために必要なことを押さえましょう。ここでは、早起きできない原因と対策を解説します。

    2-1. 寝不足

    1つめの原因は「寝不足」です。
    寝不足だと早起きできないだけでなく、仮に早起きしてもパフォーマンスが著しく低い傾向にあります。
     
    寝不足を防ぐには、起きたい時間から逆算して寝る時間を決めることが大切です。
    必要な睡眠時間は個人差があるものの、樺沢紫苑先生は、「最低でも6時間」、「健康で良いパフォーマンスを発揮したいなら7時間以上」を推奨しています。

    (例)睡眠時間6時間の場合睡眠時間7時間の場合
    起床したい時刻5時5時
    就寝時間23時22時

    中には、6時間未満の短い睡眠で十分健康を維持できるショートスリーパーという人も存在しますが、ごく少数です。ショートスリーパーは人口の約1%未満とされており、遺伝的なもので、努力や根性で後天的に獲得できるものではありません
     
    自分に最適な睡眠時間を把握するために、まずは6時間睡眠を実践して下さい。
    もし、起床後に疲労が残っているようなら、7時間睡眠に変更しましょう。

    2-2. 睡眠の質が悪い

    2つめの原因は「睡眠の質が悪い」です。
    睡眠の質が悪いと、心身の疲れが取れないので早起きができません。
    朝の目覚めの状態で、睡眠の質が分かります。良い睡眠・悪い睡眠の特徴を以下にまとめたので、どちらに多く該当するかチェックしてみて下さい。

    良い睡眠悪い睡眠
    • スッキリと目が覚める
    • 寝起きがいい
    • 気分爽快
    • 体調がいい
    • 疲れが回復している
    • 体が軽い
    • 今日も一日頑張ろう!
    • 目覚めが悪い
    • 寝起きが悪い
    • もっと寝ていたい
    • 体調が悪い
    • 疲れが残っている
    • 体が重い
    • 仕事・学校に行きたくない

    参考:『ブレイン メンタル 強化大全』樺沢紫苑(サンクチュアリ出版),P39より筆者作表
     
    悪い睡眠に多くチェックが入った場合は、睡眠の質を改善することが必要です。
    具体的な改善方法は後述します。

    2-3. 目的がない

    3つめの原因は「目的がない」です。
    なぜ早起きしたいのかを明確にすることが大切です。早起きは手段であり、目的ではないからです。
     
    早起きすることを目的にしてしまうと、「今日は別に早起きしなくてもいいか」となりがちです。しかし、「早朝、英語学習をしたい」「資格取得のために本を読みたい」など、早起きする目的が明確だと、モチベーションが維持しやすくなります
     
    目的を見つけるには、「なぜ早起きをしたいのか」を具体的に考えることが必要です。

    • 理想の自分をイメージする
    • 目標や願望をノートに書き出す
    • 現状維持した自分の将来をイメージする
    • 目標達成に向けて計画を立てる

    上記を実践して、早起きの目的を明確にさせましょう。

    2-4. 夜型の生活をしている

    4つめの原因は「夜型の生活をしている」です。
    夜の過ごし方のせいで、体内時計が夜型になっていることが考えられます。

    夜型生活チェックリスト

    • 起床時間が遅い
    • 就寝時間が遅い
    • 帰宅時間が遅い
    • 日中の活動量が少ない
    • 夜にTVやスマートフォンを使っている
    • ベッドでスマートフォンを使っている
    • 就寝前にやることが多い
    • 眠くないのにベッドに入る

    上記に該当する項目のうち、改善できる部分があれば見直しましょう。
    先述のとおり、人間に必要な睡眠時間は6~7時間ですから、就寝時間が遅いと早起きは難しくなります。継続的に早起きしたいなら、帰宅時間を早め、就寝時間を確保する努力をしましょう。

    2-5. ストレス

    5つめの原因は「ストレス」です。
    ストレスが溜まっている状態だと、入眠までに時間がかかったり、睡眠が浅くなったりします。自律神経のバランスが乱れてしまうからです。
     
    ストレスをゼロにするのは難しいですが、こまめに発散することができれば、快眠も可能です。ストレスの解消法は人によって異なります。自分なりのストレス解消法を持っておきましょう。

    ストレス解消法の一例

    • 涙を流す
    • 好きな音楽を聴く
    • 運動して汗をかく
    • 好きな物を食べる
    • 友達と会話をする

    2-6. 夜型体質である

    6つめの原因は「夜型体質」です。
    秋田大学大学院医学系研究科精神科学講座教授の三島和夫先生によると、朝型か夜型かは、遺伝的に決まっている部分もあり、「夜型人間が朝型になるのは難しい」としています。
     
    ここまでご紹介した原因と対策を実践しても、効果が出ない人の場合は、夜型体質であると考えられます。また、朝型・夜型のセルフチェックは、以下のサイトで行えるので、試してみてもいいでしょう。

    もしあなたが夜型体質であるなら、無理な早起きはおすすめできません
    夜型体質の人にとって、早起きが必ずしも良い影響をもたらすものではないからです。
    夜型体質の人は、朝ではなく夜に時間を確保できるように、生活リズムを作るといいでしょう。
     
    参考:人間は「早起きの習慣化」では朝型に変われない 苦行に等しく、健康を損なう恐れも|PRESIDENT Online


    3. 早起き体質になるためにやってはいけないNG習慣

    夜型生活をやめると早起き体質になりやすくなります。ここでは、夜にやってはいけないNG習慣をお伝えします。

    3-1. 寝る前のスマートフォンやTV

    睡眠にとって最も悪い習慣は、スマートフォンやTVの画面を見ることです。
    ブルーライトや強い光は、脳を「まだ寝る時間ではない」と錯覚させ、睡眠物質のメラトニンの分泌を抑制します。
     
    スマートフォンやTVはたくさんの情報に簡単にアクセスできるため、さまざまな刺激を脳に与えます。「今すぐSNSをチェックしたい」「続きが気になる」など、興奮や依存に近い精神状態になりやすく、脳を覚醒させます。
     
    寝る2時間前はスマートフォンやTVを見ないのが理想ですが、現実にはなかなか難しいもの。利用については以下の2つを守るようにするだけでも、睡眠の質に良い影響を与えられます。

    • 利用は就寝30分前までにする
    • 夜のスマートフォンやTVの利用は、短時間にする

      3-2. 夕方以降のカフェイン摂取

      覚醒作用のあるカフェインは、夕方以降は摂取しないようにしましょう。
      寝つきが悪くなるだけでなく、睡眠の質も低下させるからです。
       
      カフェインの半減期は約4〜6時間。16時にコーヒーを飲んだ場合、22時頃まで体内にカフェインが残っていることになります。樺沢紫苑先生によると、実際のカフェインの半減期は2〜10時間と個人差がかなりあるそうです。気になる人は、14時以降はカフェインをとらないようにするといいでしょう。
       
      就寝前は、白湯やルイボスティー、ハーブティーなどのノンカフェインの温かい飲み物を選ぶと、快眠が促進されます。

      3-3. 飲酒は就寝2時間前までにする

      「ぐっすり眠れない」「疲れがとれない」という人は、就寝2時間前までに飲酒をやめましょう
      中には、「お酒を飲むとぐっすり眠れる」という人もいますが、これは正しくありません。
      確かに飲酒は寝つきを多少良くしますが、睡眠の質に悪影響を及ぼすことが明らかになっているからです。
       
      アルコールは眠りを浅くするだけでなく、体内で分解するときに交感神経を刺激するので、途中で目覚めやすくなります。そのため、せっかく早く眠っても、トータルの睡眠時間が短くなってしまうのです。
       
      寝酒が習慣になっている人は、アルコール度数の低いワインなどをグラス1杯程度にとどめるようにしましょう。仕事の付き合いなどの場合は、お水と一緒に飲むとアルコールが薄まります。

      3-4. 食事は就寝2時間前までにする

      食事や間食は、就寝2時間前までに済ませましょう。
      寝る前に食事すると、血糖値が上がり、成長ホルモンが出ないからです。睡眠中に成長ホルモンが出ないと、疲労が回復できません。せっかく寝たのに、疲れが全然取れていなかったら、寝る意味がないですよね。
       
      また、寝る前に取ったエネルギーも消費されないので、体内に蓄積されていきます「寝る前に食べると太る」と言われるのは、このためです。

      3-5. 就寝前の激しい運動

      就寝前の激しい運動は、交感神経を優位にして快眠を妨げます。心拍数や血圧も上がり、興奮状態になるほど覚醒状態になるからです。
       
      人間は夕方暗くなると徐々に体温を下げて、休息モードに入ります。
      そんなときに激しい運動をすると、体内時計が混乱しますよね。そのため、ハーバード大学のスチュアート・クアン教授は、「寝る前の筋力トレーニングや激しい運動はNG」としています。
       
      夜に激しい運動をする場合は、就寝2時間前までに終了して、体を落ち着かせるようにしましょう。しかし、軽い運動やストレッチなどは、体のコリをほぐし、リラックス効果があります。就寝前はヨガやストレッチなど、軽めの運動を取り入れましょう。
       
      参考:寝る前に運動してもいいの? | エコサのまどろみ


      4. 睡眠の質を高める6つの方法

      睡眠の質を高めるには、体温を下げて、暗い場所でリラックスすることが重要です。
      ここでは、具体的に何をすればいいのか解説します。

      4-1. ヒーリング音楽や自然音を聴く

      ヒーリング音楽や自然音を聴くとリラックスしやすくなります。
      好きな音楽を聴くと、アドレナリンが出てしまうので、就寝前ではなく、起床後に聴くようにしましょう
       
      ヒーリング系の音楽が苦手な人は、ゆったりとした曲調のクラシックやジャズがおすすめです。ヘビーメタルやヒップホップなどの刺激のある音楽は避けましょう。

      4-2. 部屋を薄暗くする

      就寝30分から1時間前になったら、部屋を薄暗くしましょう
      リビングなど、寝る前に過ごす場所の照明が、睡眠に影響を及ぼすことが江戸川大学睡眠研究所と株式会社住環境研究所の共同研究で明らかになっているからです。
       
      人間は目から入った光の影響を強く受け、夜に明るい光を浴びると覚醒状態になります。
      特に白い蛍光灯やLEDは明るい光を出すので、注意が必要です。
      睡眠コンサルタントの友野なおさんは、部屋の照明をやや暗めの暖色系のものに切り替えることを推奨しています。
       
      同居の家族がいるなどの理由で照明の調整が難しい場合は、眠る前にサングラスをかけるようにしましょう。医学博士の白川修一郎先生は、サングラスはアンバー色(べっこう色)のものであれば、100円均一のものでも効果があるとしています。
       
      参考:江戸川大学睡眠研究所・株式会社住環境研究所「快眠住宅研究」

      4-3. 就寝30分前までに入浴する

      入浴は就寝30分前までに済ませましょう。
      人間の体は深部体温(脳や内臓の温度)が高いと眠れないしくみになっているからです。
      反対に深部体温が下がると、眠りにつきやすくなります。そのため、入浴後、しばらくたってからベッドに入るといいでしょう。
       
      お風呂の温度は、38〜40℃までのぬるめがおすすめです。入浴時間は15分が目安です。
      熱いお湯が好きな人は、就寝2時間以上前までに入浴を済ませましょう。体温が下がるのに時間がかかるからです。
      就寝2時間以内に40℃以上のお風呂に入ると、交感神経を刺激して寝にくくなる恐れがあります。

      4-4. 寝室の温度・湿度の管理を行う

      寝室の環境を整えることで、睡眠の質は確実に上がります。
      特に重要になるのが、寝室の温度と湿度の管理です。
       
      精神科医の樺沢紫苑先生は、快適な睡眠に適した寝室の温度は、「夏場:25〜26℃、冬場:18〜19℃」としています。少し肌寒いように感じますが、深い睡眠に入るためには、室温は低めの方が適しているそうです。
       
      睡眠コンサルタントの友野なおさんは、湿度は50〜60%前後を保つことを推奨しています。温度だけでなく、湿度もコントロールすると、より快適に眠れるでしょう。

      4-5. 自分の体や季節に合う寝具を選ぶ

      自分の体や季節に合う寝具を選ぶことも、良い睡眠にとって大切です。
      体や季節に合わないものを選ぶと、体温コントロールがうまくいかずに、眠りが浅くなりがちです。
       
      特に寝具は定期的に洗い、清潔を保ちましょう。大人は就寝時に300〜500㏄、子供は500〜1000ccほど汗をかきます。不衛生な寝具では、快適な睡眠は難しいのが実情です。寝具を洗わない期間は、同じパジャマを着続けているのと同じと考えて、できるだけこまめに洗うようにしましょう。

      4-6. 寝る前のマイルーティンを作る

      寝る前はリラックスすることが重要とお話ししましたが、眠りの質を高める行動をルーティン化し、実践すると自然に眠気が強まります
       
      リラックスして過ごす具体的な方法を簡単に紹介します。

      深呼吸ゆっくりと丁寧に息を吐き、深く息を吸う。
      数回繰り返すと、心身のコリがほぐれる。
      会話・コミュニケーション夫婦や親子、ペットと会話やスキンシップを行う。
      オキシトシンが分泌され、強いリラックス効果がある。
      読書読書は睡眠に良い影響があると科学的に証明されている。難しめの本を選ぶと良い。
      ※続きが気になるものや刺激が強いものは避ける
      ストレッチ筋肉をほぐすことで、眠りに入りやすくする。
      腰から背骨、首にかけて集中的に行うと、効果が高まる。
      アロマラベンダーやカモミールの香りは、リラックス効果が高く、睡眠に良い影響を与える。

       上記のほか、瞑想や日記、キャンドルなどもおすすめです。あなたにとって無理なくできるマイルーティンを作りましょう。


      5. 早起きに関するQ&A

      最後に早起きに関する3つのQ&Aについて解説していきます。

      5-1. Q.週末の寝だめはOK?

      A.週末の寝だめは健康面でマイナスになる恐れあり。寝坊は2時間以内ならOK

      平日の睡眠不足を週末で一気に補えればいいのですが、残念ながら寝だめしても回復効果がないという研究結果があります。

      ウォルター・リード陸軍研究所の研究によると、平日の睡眠不足で蓄積された注意力の低下は、3日間、8時間レベルの睡眠をとっても、元のレベルには回復しないことが明らかにされました。
       
      出典:『ブレイン メンタル 強化大全』樺沢紫苑(サンクチュアリ出版),P62 ※太字は筆者による

      加えて、週末の寝坊は体内時計を狂わせる原因になります。
      体内時計がズレると、月曜日の朝、起きるのが辛くなるだけでなく、体内時計を修正するのが大変です。せっかくスムーズにできていた早起きが一気に難しくなります。
       
      体内時計を狂わせないためには、休日の寝坊は2時間以内におさえましょう
      どうしても疲れが取れない時は、体内時計を狂わせにくい以下の方法を試してみて下さい。

      • いつもより就寝時間を早めて、睡眠時間を多く確保する
      • お昼過ぎの時間帯に1~2時間昼寝をとる

        5-2. Q.寝坊した翌日の対処法

        A.そんな日もあると自分を責めずに、翌朝早起きをする 

        誰にでも寝坊することはあります。つい自分を責めたくなりますが、グッとこらえて。
        「完璧な人間はいないのだから」と自分を責めずに、いつも通りの生活を送りましょう。
        就寝時間・起床時間を変えないことが大切です。
         
        どうしても早起きが難しい場合は、起床時間の見直しが必要です。
        せっかく早起きしても日中ずっと眠かったり、疲れて良いパフォーマンスができなかったりするなら、意味がありません。
         
        「10分だけ早く起きる」など、無理なくできる程度の早起きを実践し、少しずつ朝型の生活に戻しましょう。

        5-3. Q.早起きの習慣を身につけるにはどうすればいい?

        A.生活習慣そのものの見直し・改善が必要

        早起きを習慣化するには、生活習慣の見直しや改善が必要になります。
        なぜなら、早起きは他の生活習慣の影響を受けやすいからです。早く起きるためには、早く帰宅し、早く寝なければいけません。
         
        早起きの習慣化については、以下の記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。

        早起きの習慣化は3カ月で実現できる!挫折原因と習慣化の方法を解説
        早起きの習慣化は3カ月で実現できる!挫折原因と習慣化の方法を解説

         


        6. まとめ

        本記事では、早起きのコツについて詳しく解説しました。

        今すぐできる簡単な早起き
        のコツ13選

        1. 早く寝る
        2. カーテンを開けて寝る
        3. 3分間、目を開ける
        4. 徐々に音量がアップする目覚ましを使う
        5. 目覚まし時計は遠くに置く
        6. 「5のルール」で起きる
        7. 「〇時に起きる」と強く意識する
        8. 耳を引っ張る
        9. 手足の指を動かす
        10. ご褒美を用意しておく
        11. 起床後の行動を決めておく
        12. 早起き仲間を作る
        13. ゲーム性の高いアプリを活用する

        いずれも成功率が高くエビデンスがあるものばかりです。あなたに最適なコツを見つけて、実践してみて下さいね。
         
        早起きして、あなたがやりたいことは何でしょうか?早起きができると、使える時間が増えるので、人生を好転させるきっかけになるはずです。
        本記事があなたの早起きのお役に立てれば幸いです。

         

         

         

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