「人間関係がうまくいかない」
「就職など、進路が思うようにいかない」
「恋愛が成就しなかった」
「些細なことでも、いつも成功しない」
「何をしても心がモヤモヤする」
など、何をやっても思うようにいかなかったり、裏目に出てしまったり、「人生うまくいかない」と感じることはありませんか。
「人生がうまくいかない」と感じるのはなぜなのでしょうか。自分だけがうまくいっていないと考えているかもしれません。しかし、そういった考えは、決してあなただけが抱いているものではありません。多くの人が、大なり小なり「人生うまくいかない」と感じた経験があるのです。
そして実は「人生うまくいかない」と感じたなら、それは「人生変えたい」という意志の表れでもあり、人生を好転させるチャンスでもあります。
「人生うまくいかない」「何もかもうまくいかない」と感じたときにどうしたらいいか、まずはあなたの課題を探っていきましょう。
さらに本記事では、今日からすぐに取り入れられる方法をご紹介します。
1. そもそも「人生うまくいかない」と感じるのはなぜ?
「人生うまくいかない」と感じるのは、なぜなのでしょうか。あなたはどんな時に、「人生うまくいかない」と感じますか。ふとした時に、もしくは何かが失敗してしまったり、具体的な事象があった際に感じるでしょうか。
一つ一つ紐解いていくと、そこに解決の糸口があるかもしれません。これからご紹介する5つのうち、あなたはいくつ当てはまりますか?
1-1. 成功に気づけていない
「人生うまくいかない」と感じる一方で、「これは成功した!」と感じたことはありますか?
人は「できた!」「成功した」という体験をすることによって、他者から認められたという実感を得たり、前向きになることができます。
実は、「成功体験が少ない」と感じている人は、必ずしも「成功していない」わけではありません。自分自身への評価が厳しかったり、自信がなかったりすることで、自らの行動を「成功」と認めていないのです。
このような場合、どこまでも「成功」にはならずに、「失敗」と感じてしまい、充足感に結びつきません。充足感がないと、満たされない不安や不満が湧き、「何事もうまくいかない」という考えになってしまいます。
まずは「ここが悪かった」と厳しい採点をして、自分を責めるのやめてみてください。良かった面を見出し、小さな成功に気づくようにすることで、少しずつ自信が積み重なっていきます。いきなり大きな成果をあげる必要はありません。些細な事柄でもいいので、成功体験を積んでいくことを意識してみましょう。
1-2. 漠然とした不安を抱えている
この先の人生に対して、心が晴れない状態ではありませんか。先の見えない将来に、漠然とした不安がよぎり、モヤモヤした気持ちになることがあるのではないでしょうか。
このような場合、まずはあなたを取り巻いている「漠然とした不安」の正体がなんなのか考えていきましょう。これにより今取り組むべき本質的な課題を知ることができます。
「漠然とした不安」を抱いたままだと、人生の折に触れ、「うまくいっている」か「うまくいっていない」かの判断も曖昧なままで、さらに不安に拍車をかけるだけです。
「なんとなくこうだったらいいな」「このようでなければ失敗だ」と曖昧な判断や目標、あまりに高い理想を掲げてしまうと、理想と現実のギャップに苦しんでしまう傾向があります。
人生は誰しも予測不可能です。このため、不安を取り除くためには、自分の現在地を客観的に理解するようにしましょう。
1-3. 他者と比較して、劣等感を感じる癖がついている
友人や知人、もしくは著名人など、他の誰かと自分の人生を比較していませんか?
誰かと比べることで、「他者と比較して、自分が劣っている」と劣等感を感じることがあります。相手の方が優れていると感じ、自信を無くしたり、自己嫌悪に陥ってしまうのです。
また高い理想を追い求めるあまり、今ある幸せや自分らしさを見落としてしまう可能性もあります。
成功していそうに見える人であっても、必ずしも当人がそのように感じているとは限りません。人生は人それぞれの生きる道です。本来は、比較すること自体が無意味なのです。
勝手に引き合いに出して、相手の方が人生うまくいっていると判断して、自分の人生を卑下してしまうのはもったいないことです。
近年はSNS等で、他者の行動や情報が良くも悪くも目につきやすくなってきました。しかし、「自分は自分」と割り切ることで、「自分らしさ」を意識することが大切です。
1-4. 苦手な分野のことをやっている
「人生うまくいかない」と感じたときに、「これまでの環境がこうだったから」「自分はこういう状況だから」と、出来ない理由を考えていることはありませんか。
その「うまくいかない」と感じた事柄が、初めて取り組んだことだったり、経験の少ない分野である場合、「人生うまくいかない」と悲観する必要はありません。
そもそも経験がないこと、苦手な分野に対して、「うまくいかない」のは当然です。これまでの背景や、置かれている環境を理由にしたり、極端に塞ぎ込む必要はないのです。慣れない環境や、自分らしくないことにチャレンジすることは、少なからずストレスがかかるからです。
そういった分野の場合、「チャレンジできた!」と取り組めたこと自体を自分で評価してあげるようにしましょう。
1-5. 目の前にあること、何もかもが嫌になっている
ひとつのことが思うような状況でないときに、「そういえばこれもうまくいっていない」「このときも、思うようにいかなかった」など、自分を取り巻くすべてのことがうまくいっていないと捉えてしまっていませんか?
また過去に「うまくいかなかった」から、と新たな一歩を躊躇したり、「またきっとうまくいかない」と後ろ向きになっているのではないでしょうか。
ひとつの経験から、そのほかの経験も結びつけて、連鎖的に目の前にあることすべてが嫌になっているのです。悪い方に考え続けて、負のスパイラルになってしまうと、なかなか抜け出すことができません。
意識的に、感情の負の連鎖を断ち切るようにしましょう。
次の章では、人生に迷ったときに、負のスパイラルを断ち切り、一歩踏み出せる7つの対処法をご紹介します。
2. 「人生うまくいかない」迷ったときに、今すぐできる7つの対処法
「人生がうまくいかない」と迷ったときに、どのように乗り越えたら良いか分からないという人は多いと思います。
まず最初に知っておいてほしいことは、急激な変化を起こす必要はないということです。人生うまくいかないと感じている人の特徴として、すぐに目に見える結果が欲しいと焦っている場合もありますが、出来ることから少しずつ対処していきましょう。
ここでは、今すぐ取り入れられる対処法をご紹介します。日常生活のなかで意識するだけで、変化をもたらしますので、ぜひ実践してみてください。
2-1.「自分なんて〜」「〜できない」と否定形をやめてみる
「どうせ自分は●●だから」「自分なんて〜」「〜できない」等、環境や自分のせいにして、否定的な言動をとらないようにしましょう。口癖や、考え方の癖になってしまっていることもあるので、意識してみてください。
否定形がクセになっていると、新しい挑戦のときも「どうせうまくいかない」と前向きなアクションを取りづらくなってしまいます。意識的に否定形をやめることで、「できるかもしれない」「やってみよう」と肯定的な考え方が持てるようになります。
2-2. 自分と同じような経験をした人に相談する
悩みを抱えたり、思考に行き詰まったときは、一人で抱え込まずに他者に相談しましょう。殻に閉じこもると、どんどん考えがネガティブな方向にいってしまう傾向があります。
特に、似たような環境や、同じような経験をした人に相談すると、表面的なことだけでなく、具体的な行動なども示してもらえる可能性があります。
「同じような立場や経験をした人によるサポート」のことをピアサポートと言いますが、本質的なアドバイスが支えになります。
2-3. 苦手なことをやめる
前述したように「苦手な分野のことをやっている」場合は、うまくいかないと感じる傾向が高まります。
今、思うようにいかなかったり、辛い状態になっていることを思い切ってやめてみるのも手段です。一度そのことから離れて、ネガティブな感情が続くのを断ち切りましょう。
代わりに自分の好きなことやリラックスできることだけをやってみてください。思う存分睡眠をとる、美味しい食事をする、推しのアーティストのライブに行くなど、本当に好きなことだけに集中する時間も大切です。
2-4. イメチェンしてみる
自分に自信がないと、後ろ向きな考え方になりがちです。自信を持つためには、必ずしも優れた成果が必要というわけではありません。
少し髪型を変えてみる、いつもと違うメイクをしてみる、新しい洋服を買ってみるなど、イメチェンをしてみましょう。
社会心理学において、印象管理という考え方があります。自分が他者の目にはどのように映っているのか、また自分がどのような立ち振る舞いをしたら良いかをコントロールするのです。
自分の外見に変化を与えることは、心境を変えるのにも効果的です。現状維持の状態ではなく、少しでも変化をつけるのです。自分でも思いもよらない気づきを得ることもあります。
2-5. ストレスを発散する
「人生うまくいかない」と悩んでいるとき、モヤモヤした気持ちになったり、苦しい、疲れたという感情もあるかもしれません。
うまくいかないことばかりが続いていると、どんどんストレスが溜まっていってしまいます。ストレスが溜まると否定的な言動をしてしまったり、前向きなアクションをしづらくなります。
ストレスは溜めすぎないように、こまめに発散することが大切です。まとめてどうにかしようとするのではなく、定期的に発散するのがポイントです。自分なりの発散方法を見つけておくといいでしょう。
2-6. 部屋の大掃除や断捨離をする
今いる部屋は、掃除や整理整頓が行き届いているでしょうか? 部屋は、心の状態を映し出す鏡とも言われます。
心が乱れているときは、部屋が散らかったり、荒れてしまうこともあるのです。自分に余裕がないと、掃除や整理整頓が後回しになってしまうこともありますよね。
断捨離や掃除をすると、心が晴れやかになったり、気持ちがシャキッと整います。また、模様替えも新鮮な気持ちになるのでおすすめです。
人生うまくいかない、何もかもうまくいっていないという考えのときは、気持ちの整理がついていない状態ともいえます。心の鏡である、部屋を整えることで、目の前の課題や気持ちにも整理がついていくでしょう。
2-7. 今日のToDoをこなす
「人生うまくいく」と感じるために、いきなり大きな成果を求める必要はありません。前述したとおり、小さくても「できた!」という成功体験を積んでいくことの方が大切です。
なぜなら、高いハードルを越えるためには、長期的に時間を要するために、精神的にも疲弊する場合があるからです。
まずは、今日のToDo(やりたいこと、やるべきこと)に取り組み、実行するようにしていきましょう。毎日これだけはやると決めて、ささやかな習慣をこなしていくのです。
スティーヴン・ガイズ著「小さな習慣」(ダイヤモンド社)の解説では下記のように述べられています。
「脳には新しい変化を嫌い、同じ行動の繰り返しを好む」、という傾向があります。私たちの毎日の行動のほとんどは「習慣化」=「何も考えずにやっている」ことで、脳は「習慣化された行動」が大好きなのです。
習慣化されていない行動をするときには、モチベーションや意志の力が必要となります。またこれまでの経験値にも左右されるものです。
それに対し「小さな行動」は、抵抗する力が働きにくく、簡単な目標のため失敗するリスクもありません。この小さな成功体験を繰り返すことで、自己肯定感が生まれ、習慣化され、自信につながっていきます。習慣化された行動が大好きな脳はこうしてやっと「新しい変化」を受け入れるそうです。
以下が小さな行動の一例です。
- 1日2ページ読書する
- エスカレーターではなく階段を使う
- 1分間ストレッチや筋トレをする
- 今日の良かったことをひとつ振り返る
- 毎日どこかを掃除する
まずは、こんなに簡単でいいの?と思うくらいのレベルで構いませんので、「日々繰り返すこと」を前提にしたToDoリストを考えてみてください。
3. 「人生うまくいかない」を好転させる考え方
人生がうまくいかないと感じたら、それは人生を良い方へ好転させるチャンスでもあります。
「自分はこういう人間だから」何もかもうまくいかないと考えていませんか? しかし、あなたが自分のことすべてを自覚できているわけではありません。自分はこのような人間だという思い込みは、これまでの一部の経験値から自覚しているに過ぎません。本来は、日々の経験により、自身も変化を遂げているのです。
また「人生うまくいかない」と感じたら、それは「どうにかしたい」「変えたい」という気持ちの表れでもあります。
漠然とした将来には不安を感じますよね。目に見えない人生に焦燥感を感じ、すぐに目に見える結果を欲してしまいがちです。
人生は誰もが初挑戦で、先がわからないものです。自分の存在や判断を責めるのではなく、何ができるかにフォーカスして、方向転換していきましょう。最後に、また「人生がうまくいかない」と感じたときに、好転させる考え方を5つご紹介します。
3-1. 自分を認めてあげる
「人生うまくいかない」ときは、何もかもが嫌になり、自分のことを責めてしまいがちです。自己嫌悪になっている人もいます。
しかし、自分を責めることは間違いです。まず他ならぬ自分自身を認めてあげましょう。この行動が、自己肯定感につながっていきます。
自己肯定感とは、「ありのままの自分を受け止め、肯定し、自分の存在を認める」ことができる感覚です。他者との優劣で、自分を推し量るのではなく、自分の価値や存在意義を感じることができる状態のことです。自己肯定感が高い人は、自信を感じたり、物事を他責にせず、自分ごととして前向きに捉えることができるのです。
自己肯定感を形成するのを最も邪魔するのが、「他者との比較」です。他者と比較したり、自分を卑下したりするのではなく、自分自身の存在意義を感じてあげることで、負の感情から抜け出すようにしましょう。
具体的には、些細なことでもいいので、自分自身が今日できたこと、良かったことなどを振り返ってみるのも手段です。まずは自分のことを好意的に捉えることで、自己肯定感が形成されていきます。
3-2. うまくいかないことに執着しない
目の前の状況が嫌になったり、良くないことが起こったとき、過去の経験から答えを導こうとしていませんか? 過去の失敗や悪いことを思い出し、「あの時もこうだった〜」とマイナスの経験値を重ねてしまうのです。こうして、迷いや悩みの負のスパイラルが生じてしまいます。このネガティブ思考を断ち切ることが重要です。
過去にフォーカスするのではなく、未来を考えるようにすると、一歩踏み出すことができます。起きてしまった過去を悔やむのではなく、明日を良くしようという心持ちでいると、前向きに捉えられるようになります。
例えば、サッカーのトーナメント戦などでは、敗戦したとしても、早々に次の試合に向けて気持ちを切り替えています。もちろん敗戦の原因分析は必要ですが、次のステップがある以上、一旦断ち切り、新たなスタートに立つのです。仮に今日うまくいかないことがあったなら、そのことに執着しないで、明日はどのような目標で過ごすかを考えるようにしましょう。
3-3. 周りの評価を気にしすぎない
どう思われているか、周囲からの評価は気になるものです。しかし必ずしも正当な評価とは限りませんし、そのことに振り回される必要はありません。
周りからの評価を気にするあまり、自分らしい言動がとれなくなる場合があるので注意しましょう。また一度人と比べてしまうときりがありません。
「自分は自分」と割り切る意思をもっておくことが大切です。比較から得られる満足感よりも、自己承認を高めていくほうが自己肯定感も生まれ、揺るぎない価値となっていきます。
3-4. 逃げ出す勇気も大事
ドラマのタイトルにもあった、「逃げるは恥だが役に立つ」。これは元々はハンガリーの言葉「Szégyen a futás, de hasznos.」で、「自分の戦う場所を選べ」という意味だそうです。「負けるが勝ち」と似たような意味といった感じでしょうか。
「逃げる」ことは、恥ずかしい、負けたように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。
自分がいる場所、置かれている状況に必死にしがみつかなくても、自分の得意なことを活かせるような場所があったらそちらに逃げることを選択肢に入れましょう。
ただし、「逃げる」だけだと逃げ癖がついてしまうので、代わりにできることは何かということを考えるようにしてください。
3-5. 現状維持バイアスを取り払おう
現状維持バイアス(status quo bias)とは、 未知のものや変化を受け入れず、現状維持を望む心理作用 のこと。 1988年にリチャード・ゼックハウザーとウィリアム・サミュエルソンによって提唱されました。
人生うまくいかないと感じているものの、失敗するリスクを避けて、現状維持を選んでしまっている状態がこれに当てはまります。
以下は、日常生活における一例です。
- 冒険して好みでないと嫌なので、結局いつも同じメニューを頼む
- 今の仕事に不満があるが、別の場所で活躍できるか不安で転職できない
- 新たな資格を取りたいけど、合格できるかわからないから費用や時間の捻出に抵抗がある
このように、損や失敗の方に目を向けて踏みとどまってしまっているのです。
しかし、リスクを意識しすぎて現状維持のままだと、新たな一歩を踏み出せません。何か行動を起こす際は、この現状維持バイアスを外すことを意識して、現状打破をしていきましょう。
4. まとめ
本記事では、なぜ人生がうまくいかないと感じるのか、その理由と対処法についてお伝えしました。
5つの理由を挙げましたが、いくつ当てはまりましたか?
1. 成功に気づけていない
2. 漠然とした不安を抱えている
3. 他者と比較して、劣等感を感じる癖がついている
4. 苦手な分野のことをやっている
5. 目の前にあること、何もかもが嫌になっている
また、「人生うまくいかない」と悩んだ時の対処法を7つご紹介しました。本記事読了後からすぐにでも取り入れられる方法ですので、ぜひ実践してみてください。
“「人生うまくいかない」と悩んだ時の7つの対処法”
- 「自分なんて〜」「〜できない」と否定形をやめてみる
自分と同じような経験をした人に相談する
苦手なことをやめる
イメチェンをしてみる
ストレスを発散する
部屋の大掃除や断捨離をする
今日のToDoをこなす
ポイントは、戻ったり、引きずったりすることはせず、気持ちを切り替えて前に進むように意識することです。そして、いきなり高い目標や成果を求めるのではなく、小さな習慣をクリアすることで成功に変えていくと、自信につながっていきます。
もし、あなたが、人生がうまくいかないと迷うときがきたら、3章「人生うまくいかない」を好転させる考え方でお伝えした、以下の考え方を思い出してみてください。
“「人生うまくいかない」を好転させる考え方”
- 自分を認めてあげる
- うまくいかないことに執着しない
- 周りの評価を気にしすぎない
- 逃げ出す勇気も大事
- 現状維持バイアスを取り払おう
大切なのは、「自分を認めて、他者と比較しない」と意識すること。また、できないことを連鎖的に繋げてしまうと悪循環にはまってしまうので、一つ一つ切り離して捉えるようにしましょう。
そして、一人で抱え込まずに、同じような立場の人に相談したり、ときには逃げ出す勇気も大切ということを思い出してください。