「食べてないのに、痩せない」
「ダイエットをがんばっているのに、体重が変わらない」
そんな悩みを抱えていたら、次の理由に当てはまるものはないか、チェックしてみましょう。
体重が減らない12の理由リスト
- 筋肉が増えた
- 食べたものを記録していない
- むくんでいる
- 腸に老廃物がたまっている
- 生理前
- 睡眠が不足している
- 運動をしていない
- 停滞期に入っている
- ストレスを抱えている
- ダイエットを始めたばかり
- すでに痩せすぎている
- 疾患がある/特定の薬を服用している
この記事では、体重が減らないケース別に、どんな対策をすると体重が減り始めるのか、詳しく解説しています。
体重が減らない理由を突きとめて、必要な対策をすれば、今よりもずっとラクに痩せられます。
また、同じ目標を持つ仲間と一緒にダイエットを続けるアプリ「みんチャレ」を使って食事や運動などの生活習慣を改善する本来のダイエットを継続し、ダイエットに成功されている方がたくさんいます。
実際にみんチャレを使ってダイエットに成功された方にインタビューしていますので、以下の記事を参考にしてみてください。
さっそく1つめの理由から、見ていきましょう。
目次
- 1 1. 体重が減らない理由(1)筋肉が増えた
- 2 2. 体重が減らない理由(2)食べたものを記録していない
- 3 3. 体重が減らない理由(3)むくんでいる
- 4 4. 体重が減らない理由(4)腸に老廃物がたまっている
- 5 5. 体重が減らない理由(5)生理前
- 6 6. 体重が減らない理由(6)睡眠が不足している
- 7 7. 体重が減らない理由(7)運動をしていない
- 8 8. 体重が減らない理由(8)停滞期に入っている
- 9 9. 体重が減らない理由(9)ストレスを抱えている
- 10 10. 体重が減らない理由(10)ダイエットを始めたばかり
- 11 11. 体重が減らない理由(11)すでに痩せすぎている
- 12 12. 体重が減らない理由(12)疾患がある/特定の薬を服用している
- 13 13. まとめ
1. 体重が減らない理由(1)筋肉が増えた
体重が減らない理由の1つめは「筋肉が増えた」からです。
1-1. 【当てはまる人】引き締まったけれど体重が減らない/筋トレしている
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- 体が引き締まったけれど、体重が減らない
- 筋トレや、筋肉に負荷のかかる運動をしている
- 体脂肪率が下がった
たとえば、見た目は細くなって、
「あれ、痩せた?」
と声掛けされるのにもかかわらず、なぜか体重は減らないケースが該当します。
1-2. 【ポイント】同じ体積なら筋肉は脂肪よりも重い
ここで知っておきたいポイントは、
「同じ体積なら、筋肉は脂肪よりも重い」
という事実です。
筋肉は、脂肪よりも密度が高く水分含有量も多いので、もし、脂肪があったスペースがそっくり筋肉に置き換わったとしたら、体重は重くなります。
別の表現をすると、同じ重さなら、脂肪よりも筋肉のほうが体内で占めるスペースが小さくなる(=体が引き締まる)ということです。
よって、体重が同じでも、体脂肪率が低いほうが引き締まって見えます。
1-3. 【打開策】体形と体脂肪率を重視する考え方にシフト
体重が減っていなくても、体が引き締まり体脂肪率が下がっているのなら、ダイエットは正しい方向に進んでいます。
「体重計の数字を減らしたい」と執着する気持ちを手放して、体形と体脂肪率を重視する考え方にシフトしましょう。
間違っても、「体重計の数字を減らすために、重い筋肉を減らしたい」という方向には、走らないでください。
筋肉は、多ければ多いほど痩せやすくなるからです。
筋肉が多いと基礎代謝(何もしなくても消費されるエネルギー)が多くなり、ダイエットに有利です。
参考:農畜産業振興機構「砂糖とからだ」
注意点として、筋肉の増強につながる努力(各種運動や筋トレ)をしていない人には、この理由は当てはまりません。
単に、食べ過ぎで体重が減らないのに、
「筋肉が増えたから、体重が減らなくてもいいんだ」
と、言い訳に使わないようにしましょう。
2. 体重が減らない理由(2)食べたものを記録していない
体重が減らない理由の2つめは「食べたものを記録していない」からです。
2-1. 【当てはまる人】「食べてないのに減らない」と思っている
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- そんなに食べていないのに体重が減らない
- 「少食なのに太る」と感じる
上記のように感じる人たちは、正確なカロリー計算のもとに「食べていない」とは、判断していません。
自分の“感覚的に”、食べていないと感じているわけですが、私たちの感覚はあいまいなものです。
2-2. 【ポイント】じつはカロリーオーバーしている可能性が高い
率直にいうと、
「そんなに食べていないのに、体重が減らない」
と主張する人の多くは、自分では気づかないうちに、適切なカロリーよりも多く摂取しています。
本当に食べていないのか、自分の感覚ではなく、客観的で定量的なデータ(根拠)を持って判断しなければなりません。
2-3. 【打開策】レコーディングダイエット
打開策は、客観的なデータを「記録」に残すレコーディングダイエットです。
レコーディングダイエットのルールはこちらです。
- 口に入れた食べ物・飲み物をすべて漏れなく記録する
- 食べた時間・量も正確に記録する
- 毎日継続して記録する
- 体重も毎日計測して記録する
たとえば、以下のように書き出します。
上記の例で見ると、少食のつもりでも、じつは1日2回飲んでいたカフェラテで合計440kcalを摂取しています。日中につまんだお菓子も、170kcalあります。
カフェラテとお菓子を合計すると610kcalです。「そりゃ、痩せないわけだ……」と納得感があるでしょう。
このように、「食べていないのに太る」と思ったら、「本当に、食べていない?」と自分に対して疑いの目を向け、客観的なデータを取って検証しましょう。
データで本当に食べていないことが証明されたら、ほかの理由が当てはまります。本記事のほかの理由の部分を読み進めてください。
レコーディングダイエットについて詳しくは「レコーディングダイエットとは?書き方と痩せない失敗と対策を解説」をご覧ください。
3. 体重が減らない理由(3)むくんでいる
体重が減らない理由の3つめは「むくんでいる」からです。
3-1. 【当てはまる人】冷え性/塩辛いものが好き/アルコールを飲む/他
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- 冷え性
- 塩辛い食べ物が好き
- アルコールを飲む
- 一日中立っている、または座っている
- 筋肉量が少ない
これらはすべて、“むくみやすい人”の特徴です。
3-2. 【ポイント】むくみで余分な水分が体内に増えれば体重が増える
そもそもむくみとは何か?というと、皮膚の下に余分な水分がしみ出して、たまっている状態をいいます。
1リットルの水の重さは1kgです。仮に1リットル分のむくみが発生していたら、体重は1kg増えることになります。
3-3. 【打開策】むくみ解消に焦点を当てたアプローチ
「自分はむくんでいるかもしれない」と思ったら、以下のアプローチを実践しましょう。
- 塩分の取り過ぎに注意する
- アルコールを控える
- 体を動かして血行を促進する(血流が滞るとむくみやすくなる)
- 筋肉を増やす(とくに脚の筋肉はポンプ作用によって血行を促進する)
- 圧迫をする(着圧ストッキングやソックスの利用など)
- マッサージする ※
※むくみの水分は、リンパ管を通っています。マッサージをするときは、リンパの流れに沿って行いましょう。
4. 体重が減らない理由(4)腸に老廃物がたまっている
体重が減らない理由の4つめは「腸に老廃物がたまっている」からです。
4-1. 【当てはまる人】便秘している
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- ダイエットを開始してから便秘気味
- 2〜3日以上、お通じがないことがある
- 食べた分、スッキリ出ている実感がない
とくに、食事制限のダイエットをスタートしてから便秘がひどくなる人は、多くいます。
4-2. 【ポイント】人によっては数キロの便が詰まっていることも
腸に老廃物(便)がたまっていると、その分、体重は増えてしまいます。
ひどい便秘の人では、
「肛門から胃の手前まで、4キロの詰まり物ががあった」
というケースもあります(参考:肛門から胃の手前まで…4キロの詰まり物)。
せっかくダイエットで脂肪燃焼させ、4キロ減っていたとしても、4キロの便が詰まっていると、体重計の数字は変わらないことになります。
4-3. 【打開策】便秘を解消するアプローチ
便秘に悩んでいる人は、以下のアプローチを試してみてください。
- 水分を積極的に取る(1日2リットルを目安に)
- 食物繊維を多く取る(フルーツ、野菜、玄米、全粒粉のパン、オートミールなど)
- 緩下作用(お腹をゆるくする作用)がある食べ物を取る(プルーン、にがりなど)
- 発酵食品を取る(ヨーグルト、キムチ、納豆など)
- お腹を時計回りにマッサージする
- 毎日運動する(体を動かすことで腸を刺激できる)
- お腹を冷やさない(腹巻き、入浴など)
- 毎朝同じ時間に便意がなくてもトイレに行く
自分でできることをすべて試しているのに、便秘が解消されないときは、医療的な治療が必要なケースも考えられます。
便秘は、消化器科・胃腸科・内科などで診てもらえます。なかなか改善しない場合には、受診しましょう。
5. 体重が減らない理由(5)生理前
体重が減らない理由の5つめは「生理前」だからです。
5-1. 【当てはまる人】生理前になると体重が増える
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- いつも生理前になると体重が増える
- 月経周期と食欲やむくみが連動している感じがする
- 生理のタイミングでダイエットの調子が狂ってしまう
女性の体には「痩せやすい時期/太りやすい時期」のバイオリズムがあります。
5-2. 【ポイント】生理前の体は「ため込みモード」になる
体重と生理の関係を、知っておきましょう。
女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)と、プロゲステロン(黄体ホルモン)の2つがあります。
エストロゲンは「妊娠の準備」をするホルモン。卵巣内の卵胞を成熟させて排卵に備えたり、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚くしたりします。さらに、肌ツヤをよくする、血管をしなやかに保つ、骨密度を保つなど、さまざまな働きをしています。
プロゲステロンは「妊娠を成立・継続」させるホルモン。受精卵が着床しやすいように子宮内膜を柔らかくし、妊娠に備えて体温を上げたり、乳腺を発達させたりします。プロゲステロンが増加すると、むくみや食欲増加、眠気、イライラなどが起こりやすくなります。
生理前にはプロゲステロンが増加するので、むくみや食欲増加が起きやすくなるのです。
5-3. 【打開策】自分のバイオリズムを知っておく
生理前のむくみによる体重増加は、一時的なものですから、気にする必要はありません。
自分のバイオリズムとして把握し、体重が増えたとしても、
「体のメカニズムとして、そういう時期だから」
と捉え、焦らないことが大切です。
生理が始まると、自然にむくみが解消され、もとに戻ります。
少しでもむくみを和らげたい方は、「3-3. 【打開策】むくみ解消に焦点を当てたアプローチ」で紹介したむくみケアを行ってください。
ただし、生理前の食欲増加で摂取カロリーが増えれば、「食べた分、太る」というリスクが生じます。食べ過ぎには、注意が必要です。
詳しくは、以下の記事も参考にしてみてください。
6. 体重が減らない理由(6)睡眠が不足している
体重が減らない理由の6つめは「睡眠が不足している」からです
6-1. 【当てはまる人】睡眠時間が短い/熟睡感がない
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- 睡眠時間が短い(目安:6時間以下)
- 睡眠時間が長くても、熟睡感がない
- なかなか寝付けない
- 夜中によく目覚めてしまうださい。
じつは、「睡眠不足と体重の増減」は、関係があります。
6-2. 【ポイント】睡眠不足で体重が増えることがある
睡眠不足は、肥満の危険因子として知られています。
JAMA Internal Medicine誌に掲載された研究によれば、
〈睡眠時間が6.5時間未満の人を対象とした臨床試験では、睡眠時間を長くすると1日のエネルギー摂取量が約270kcal減少した〉
と報告されています。
米国保健社会福祉省のページでは、
〈睡眠が制限されると、食欲や脳の報酬系に影響を与えるエンドカンナビノイドの濃度が変化する〉
と説明されています。
上記に加えて、睡眠不足でエネルギッシュに動けなければ日中の活動量が減り、消費カロリーも減少すると考えられます。
自分ではダイエットをがんばっているつもりでも、睡眠不足に足を引っ張られて、思うように成果を出せない可能性があるのです。
6-3. 【打開策】睡眠の質を改善してしっかり眠る
打開策としては、睡眠の質を改善してしっかり眠るようにします。
睡眠時間の長さよりも質のほうが重要ですが、目安としては「7時間以上」を意識するとよいでしょう。
以下は厚生労働省が提唱する「睡眠12箇条」です。参考にしながら、自分の睡眠を見直してみましょう。
補足説明(一部抜粋)
- 定期的な運動や規則正しい食生活は良い睡眠をもたらす
- 朝食はからだとこころのめざめに重要
- 睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする
- 就寝前の喫煙やカフェイン摂取を避ける
- 自分にあったリラックス法が眠りへの心身の準備となる
- 自分の睡眠に適した環境づくり
- 休日に遅くまで寝床で過ごすと夜型化を促進
- 朝目が覚めたら日光を取り入れる
- 夜更かしは睡眠を悪くする
- 寝床で長く過ごしすぎると熱睡感が減る
- 適度な運動は睡眠を促進
7. 体重が減らない理由(7)運動をしていない
体重が減らない理由の7つめは「運動をしていない」からです。
7-1. 【当てはまる人】食事制限だけでダイエットしている
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- 運動はせずに食事制限だけでダイエットしている
- 運動不足の自覚がある
- 体に筋肉があまりない
「厳しい食事制限を行って、最初は急激に体重が減ったのに、今は減らない(むしろ、増えてきた)」
という場合、この理由が当てはまる可能性が高くなります。
7-2. 【ポイント】筋肉が減ると基礎代謝が減る
運動をせずに食事制限だけ行うと、脂肪が減るのと一緒に、筋肉も減ります。
脂肪も筋肉も減るので、一時的には体重が減るのですが、問題はその後です。筋肉が減ると、基礎代謝量(安静にしていても消費されるエネルギー)も減ってしまいます。
「1. 体重が減らない理由(1)筋肉が増えた」の項目でご紹介したグラフを再掲しましょう。
参考:農畜産業振興機構「砂糖とからだ」
筋肉が減って基礎代謝量が減ると、さらに摂取カロリーを減らさないと、体重は落ちなくなります。
しかし、減らせる食事量には、限界があります。そのまま、じりじりと体重が増えてしまうことも、珍しくないのです。
7-3. 【打開策】筋トレをして筋肉量を増やす
打開策としては、運動をしましょう。
焦点となっているのは「筋肉量」ですから、筋肉を増やす目的の運動(筋トレ)が適しています。
筋トレの参考になる記事を2つ、ご紹介します。
食事制限の方向性も、調整しましょう。減らすのは「脂質/炭水化物」を中心とし、「タンパク質」はしっかり摂取するようにします。
タンパク質は、筋肉の原料となる栄養素です。タンパク質を取らずに筋トレしても、筋肉量が増えません。
タンパク質の必要量の目安は、以下をご覧ください。たとえば、成人女性なら【1日 50g】が推奨量です。
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
参考までに、鶏むね肉100gあたりのタンパク質量は【22.3g】です。50gのタンパク質を摂取するためには、【鶏むね肉 224g】を食べる必要があります。
参考:農畜産業振興機構「【まめ知識】鶏むね肉ってすごい!」
8. 体重が減らない理由(8)停滞期に入っている
体重が減らない理由の8つめは「停滞期に入っている」からです。
8-1. 【当てはまる人】途中までは順調に体重が減っていた
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- ダイエット開始当初は、順調に体重が落ちていた
- 2週間以上、体重が減らない
- 体温が低下している
1週間程度なら、むくみや生理の影響で体重が減らない可能性も考えられます。しかし、2週間以上となれば、停滞期を疑います。
停滞期になると、普段よりも体温が低くなる傾向があることも、見分け方として覚えておきましょう。
参考:ダイエットの停滞期を抜ける3つの方法!停滞期のないダイエット方法も解説
8-2. 【ポイント】体が省エネモードに入ると体重が減りにくい
停滞期は、体の防衛本能によって起きます。
体にとって、ダイエットで十分な食物が入ってこない状況は、飢餓の危機です。
飢餓状態のとき、体は生命維持を優先させるため、消費エネルギーを抑えようとします。別の言い方をすると、「体が、省エネモードに入る」イメージです。
消費エネルギーが減る分、今までと同じ食事量・運動量では、体重が減りにくくなります。
8-3. 【打開策】チートデイの設定とダイエット内容の見直し
ダイエットの停滞期に入ったときの打開策としては、以下が挙げられます。
- チートデイを設定する
- 食事内容を見直す
- 運動内容を変える
cheat(チート)は「だます」という意味です。チートデイは、直訳すると「だます日」となります。
チートデイにはたっぷりのカロリーを摂取し、体に「飢餓ではない」と認識させ、省エネモードを解除します。
ほかにも、食事内容や運動内容の見直しを通じて、停滞期を抜け出すことが可能です。
詳しくは「ダイエットの停滞期を抜ける3つの方法!停滞期のないダイエット方法も解説」にて解説しています。参考にしてみてください。
9. 体重が減らない理由(9)ストレスを抱えている
体重が減らない理由の9つめは「ストレスを抱えている」からです。
9-1. 【当てはまる人】ストレスがある人
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- ストレスの自覚がある
- 仕事、家庭、その他、悩みや問題を抱えている
- ストレスが多い時期に体重が増えやすい
ストレスは、体重増加の一因となります。
9-2. 【ポイント】ストレスで体重が増えることがある
なぜストレスで体重が増えるのでしょうか。
〈ストレスホルモンであるコルチゾールが上昇すると、体が糖分を要求するので、太りやすい〉
ということが、知られています。
さらに、
〈脂肪や糖分を多く摂取しなくても、コルチゾールは代謝を低下させるので、痩せにくい体質になる〉
という研究があります(出典:How Stress Can Cause Weight Gain)。
コルチゾール以外の面でも、ストレスは、ホルモンバランスの乱れ・睡眠不足・便秘など、ご紹介したさまざまな「体重が減らない理由」と関係しています。ダイエットの大敵です。
9-3. 【打開策】心と体のセルフケアをする
ストレス源(ストレスの原因)を取り除ければ理想的ですが、実際にはなかなか難しい……という方も多いでしょう。
そこで、まず取り組みたいのは、自分で自分をケアする「セルフケア」です。具体的には、以下の6つのケアがあります。
疲れたとき、つらいときに自分でできること
上記のリンク先は、厚生労働省のWebサイトです。自分の気分に合わせて、セルフケアの種類を選び、リンク先を確認しながら取り組んでみてください。
10. 体重が減らない理由(10)ダイエットを始めたばかり
体重が減らない理由の10個めは「ダイエットを始めたばかり」だからです。
10-1. 【当てはまる人】まだダイエット始めて日が浅い
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- 効果を期待するにはまだ早すぎるタイミング(1〜2ヶ月未満)
- できるだけ早く体重を減らしたい気持ちが強くて焦っている
- すぐに目に見える結果が出ないと不安になる
大前提として、体は、短期間で急に変わりません。ある程度の期間、忍耐強くダイエットを継続する必要があります。
しかしながら、インターネット上には、
「たった3日間で激痩せ!」
「1週間で体重が減る!」
など、“すぐに痩せた”という話題が飛び交っているので、すぐに結果が出ないと、焦ってしまう人が多いようです。
10-2. 【ポイント】ダイエットの成果が出るまでの期間には個人差がある
そもそも体のメカニズムは複雑で、ダイエットの進み方は個人差が大きいことを、知っておきましょう。
個人差の例
- 筋肉量の違い:筋肉が少ないと痩せにくい
- 代謝の違い:加齢によって代謝が落ちると痩せにくくなる
- ダイエット効果の出方の違い:コンスタントに体重が減る人、最初は落ちずにある時点で急に減る人など
まったく同じダイエットを実践しても、体重の減少幅にはバラつきがあります。
ダイエット開始当初に一気に落ちる人もいれば、ダイエットが進むにつれて、体重減の速度がスピードアップしていく人もいます。
「ダイエットをがんばっているのに、体重が減らない!」
と焦ることがあったら、結果を急ぎすぎていないか、確認してみてください。
10-3. 【打開策1】正しいやり方を確認したうえで6ヶ月継続
打開策として2つ、お伝えします。
1つめは、正しいやり方を自分ができているか確認し、正しくできていれば、そのまま6ヶ月間は継続することです。
繰り返しになりますが、ダイエットを成功させるためには、忍耐強く、一貫して行うことが非常に大切です。
ダイエットの正しいやり方は、「健康的なダイエットは食事・運動・睡眠が重要!確実に痩せる方法を解説」にて解説しています。目を通してみましょう。
要点だけ抜粋すると、以下のとおりです。
- カロリー制限は適度に
- PFCを考えた食事を摂る
- 不足しがちな栄養を意識する
- 食べる順番を守る
- GI値を考慮して食べるものを選ぶ
- 「早食い」や「ながら食べ」 をしない
- こまめに水分を摂る
- 甘い飲み物を飲まない
- 有酸素運動で体脂肪を減らす
- 無酸素運動で基礎代謝をアップ
10-4. 【打開策2】短期で体重を落としやすいダイエット方法に変える
「“健康的な王道ダイエットを忍耐強く続ける大切さ”は重々承知だけれど、もっと早く成果が出る方法はないの?」
という方には、オプションとして“短期に特化したダイエット方法”に取り組むやり方をご紹介します。
以下に、期間別のダイエット方法の記事をリストアップしました。自分の希望する期間の記事を、読み進めてください。
ただし、やはり基本は、健康的なダイエットの継続です。短期的なダイエットに取り組んだ後も、長期的にダイエットを続けていきましょう。
11. 体重が減らない理由(11)すでに痩せすぎている
体重が減らない理由の11個めは「すでに痩せすぎている」からです。
11-1. 【当てはまる人】BMIが18.5未満
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- BMIが5未満
- 周囲から「ダイエットする必要はない」と言われる
- 体重のことが頭から離れない
BMIの数値は「BMIと適正体重 – 高精度計算サイト」で簡単に調べられます。
以下のとおり、BMIが18.5未満の場合には、低体重の判定となります。
参考:BMIと適正体重 – 高精度計算サイト
11-2. 【ポイント】痩せることにとらわれるのは危険な兆候
「○kg以下に、どうしても落としたい」と、強迫観念のようにとらわれて、不健康に痩せようとすることは、危険な兆候です。
極端な食事制限による栄養失調や、過度な運動によるケガ、あるいは摂食障害といった結果につながる可能性があります。
11-3. 【打開策】目標体重を見直す(できない場合は医療機関の受診も検討)
打開策としては、目標体重の見直しを行いましょう。
最低でも、目標体重がBMI18.5を下回らないようにします。たとえば、【158cmなら46.2kg】が、BMI18.5です。
目標体重の見直しが受け入れられない場合や、十分に痩せているのに太っていると思いこんでいる場合、すでに摂食障害になりかかっているかもしれません。
医療機関の受診も、検討してみてください。
12. 体重が減らない理由(12)疾患がある/特定の薬を服用している
体重が減らない理由の12個めは「疾患がある/特定の薬を服用している」からです。
12-1. 【当てはまる人】正しくダイエットしているのに体重が増える
この理由が当てはまる人は、こんな人です。
- 正しくダイエットしているのに、体重が増えて、おかしいと感じている
- この記事で紹介したほかの理由が当てはまらない
正しくダイエットを行っていて、ほかの理由も当てはまらなければ、“何かしらの異常事態”が体に起きている可能性があります。
12-2. 【ポイント】病気や薬が原因で体重が増えることがある
異常事態として考えられるのが、次の2つです。
- 体重が増える病気を患っている
- 体重が増える薬を服用している
体重が増えたとき、疑われる病気としては、たとえば以下があります。
- 甲状腺機能低下症
- クッシング病
- 下垂体腺腫
- 心不全
- 腎不全
- 肝硬変
- ネフローゼ症候群
参考:済生会「体重増加」
服用すると体重が増えることのある薬の例としては、以下があります。
- 非定型抗精神病薬
- 抗けいれん薬・抗不安薬
- 血糖降下薬
- ホルモン製剤
- 抗うつ薬
参考:アスクレピオス診療院
12-3. 【打開策】医療機関を受診する
病気や薬に関しては、自己判断は禁物です。医療機関を受診するようにしましょう。
深刻な病気が隠れている可能性もあります。早めの受診をおすすめします。
最寄りの医療機関は、厚生労働省の「医療機能情報提供制度(医療情報ネット)について」から調べられます。
13. まとめ
本記事では「体重が減らない理由」をテーマに解説しました。
(1)筋肉が増えた | 【当てはまる人】引き締まったけれど体重が減らない/筋トレしている 【ポイント】同じ体積なら筋肉は脂肪よりも重い 【打開策】体形と体脂肪率を重視する考え方にシフト |
(2)食べたものを記録していない | 【当てはまる人】「食べてないのに減らない」と思っている 【ポイント】じつはカロリーオーバーしている可能性が高い 【打開策】レコーディングダイエット |
(3)むくんでいる | 【当てはまる人】冷え性/塩辛いものが好き/アルコールを飲む/他 【ポイント】むくみで余分な水分が体内に増えれば体重が増える 【打開策】むくみ解消に焦点を当てたアプローチ |
(4)腸に老廃物がたまっている | 【当てはまる人】便秘している 【ポイント】人によっては数キロの便が詰まっていることも 【打開策】便秘を解消するアプローチ |
(5)生理前 | 【当てはまる人】生理前になると体重が増える 【ポイント】生理前の体は「ため込みモード」になる 【打開策】自分のバイオリズムを知っておく |
(6)睡眠が不足している | 【当てはまる人】睡眠時間が短い/熟睡感がない 【ポイント】睡眠不足で体重が増えることがある 【打開策】睡眠の質を改善してしっかり眠る |
(7)運動をしていない | 【当てはまる人】食事制限だけでダイエットしている 【ポイント】筋肉が減ると基礎代謝が減る 【打開策】筋トレをして筋肉量を増やす |
(8)停滞期に入っている | 【当てはまる人】途中までは順調に体重が減っていた 【ポイント】体が省エネモードに入ると体重が減りにくい 【打開策】チートデイの設定とダイエット内容の見直し |
(9)ストレスを抱えている | 【当てはまる人】ストレスがある人 【ポイント】ストレスで体重が増えることがある 【打開策】心と体のセルフケアをする |
(10)ダイエットを始めたばかり | 【当てはまる人】まだダイエット始めて日が浅い 【ポイント】ダイエットの成果が出るまでの期間には個人差がある 【打開策1】正しいやり方を確認したうえで6ヶ月継続 【打開策2】短期で体重を落としやすいダイエット方法に変える |
(11)すでに痩せすぎている | 【当てはまる人】BMIが18.5未満 【ポイント】痩せることにとらわれるのは危険な兆候 【打開策】目標体重を見直す(できない場合は医療機関の受診も検討) |
(12)疾患がある/特定の薬を服用している | 【当てはまる人】正しくダイエットしているのに体重が増える 【ポイント】病気や薬が原因で体重が増えることがある 【打開策】医療機関を受診する |
心当たりのある理由の打開策から、ひとつずつ、試してみてください。思うように体重が減らない時期はつらいものですが、うまく乗り越えていきましょう。