人生設計ノートの書き方とは?夢をかなえる重要ポイントと注意点

「人生設計ノートを、自分も書いてみたい」
と、興味をお持ちの方が増えています。
 
とくに、2023年の侍ジャパンWBC世界一に熱狂のなか、28歳の大谷翔平選手が17歳のときに書いた『人生設計ノート』が話題になりました。
 
そこには「27歳:WBC日本代表MVP」と書き込まれていたからです。1年遅れではありますが、ほぼ設計どおりの人生を実現させたのです(内容はこの後に本文中でご紹介します)。
 
この記事では、人生設計ノートを作りたい方に向けて、基本的な考え方やノートの作り方、テンプレートをご紹介します。
 
自分の人生設計を明確に描き、未来に向けて、前向きな一歩を踏み出しましょう。


1. 人生設計ノートとは


最初に人生設計ノートとは何か、基本の知識からご紹介します。

1-1. 話題となった大谷翔平選手の人生設計ノート

まずは、調べている方も多い大谷翔平選手の人生設計ノートをご紹介します。
 
2023年のWBCで世界中から注目を浴びた大谷選手ですが、人生設計ノートに「27歳でWBC日本代表MVP」と書き込んでいたことが話題となりました。

大谷翔平選手の人生設計ノート

  • 18歳「メジャー入団」
  • 19歳「3A昇格」「英語マスター」
  • 20歳「メジャー昇格」「15億円」
  • 21歳「ローテーション入り」「16勝」
  • 22歳「サイヤング賞」
  • 23歳「WBC日本代表」
  • 24歳「ノーヒットノーラン」「25勝」
  • 25歳「世界最速175km」
  • 26歳「ワールドシリーズ優勝」「結婚」
  • 27歳「WBC日本代表MVP」
  • 28歳「男の子誕生」
  • 29歳「ノーヒットノーラン2度目の達成」
  • 30歳「日本人最多勝」
  • 31歳「女の子誕生」
  • 32歳「ワールドシリーズ2度目の制覇」
  • 33歳「次男誕生」
  • 34歳「ワールドシリーズ3度目の制覇」
  • 35歳「WBC日本代表」
  • 36歳「奪三振数記録達成」
  • 37歳「長男野球をはじめる」
  • 38歳「結果がでず引退をかんがえはじめる」
  • 39歳「来年での引退を決意」
  • 40歳「引退試合ノーヒットノーラン」
  • 41歳「日本に帰ってくる」
  • 42歳~56歳「日本にアメリカのシステムを導入」
  • 57歳「プロ野球界から引退」
  • 58歳「岩手に帰ってくる」
  • 59歳「リトルリーグの監督になる」
  • 60歳「ハワイ旅行」
  • 61歳「リトルリーグ日本一になる」
  • 62歳~64歳「岩手の野球向上」
  • 65歳「メジャー年金3000万円」
  • 66歳~69歳「世界旅行」
  • 70歳~「毎日スポーツを続けて元気で明るい生活にする!!」

出典:Smart FLASH

当時のテレビ報道の様子や実際のノートなどは、Twitterなどで検索すると、垣間見ることができます。
Twitterで[人生設計ノート 大谷]と画像検索した結果ページ

1-2. 人生設計ノートを書くことは「夢をかなえる」テクニック

大谷選手の人生設計ノートは「まるで予言のようだ」と話題になりましたが、じつは、からくりは逆です。
 
人生設計ノートを書くことは、夢をかなえるためのテクニックであり、人生設計ノートを書いたから、そのとおり実現したのです。
 
大谷翔平選手が人生設計ノートを書いたのは、出身校である花巻東高校の佐々木洋監督の教育によるものです。
 
花巻東高校は「立志 夢実現」という方針を掲げており、具体的に「夢のかなえ方」を教えています。
 
余談ですが、『人生設計ノート』以外にも、夢をかなえるために高校時代の大谷選手が作成したシートとして、9つのマスに目標とアクションを書き込んでいく『目標達成用紙』が話題となりました。
 
こちらのニューヨークタイムズの記事の後半に、『目標達成用紙』の実物画像が掲載されています。
 
「自分の夢をかなえたい」「思いどおりの人生を実現したい」と考えるなら、人生設計ノートを書くことが役立ちます。
 
参考:大谷を怪物にした花巻東高校の「目標達成用紙」(NewsPicks)

1-3. 人生設計ノートを書くと夢がかなう理由

人生設計ノートを書くと夢がかなうなんて、不思議な感じがするかもしれません。
 
しかし、本当に夢がかなう、合理的な理由があります。

人生設計ノートを書くと
夢がかなう理由

  • 人生設計ノートは行動を促進する
    人生設計を書き出すと、それを達成するための具体的な行動が明確になります。何をすべきか、どこに向かっていくべきか、自信を持って前進できます。

  • 人生設計ノートは優先順位を明確にする
    自分がいつ・何をすべきか(何をしないべきか)、優先順位を特定する手助けとなります。無駄を省いて、夢をかなえるために必要なことだけに、集中できます。

  • 人生設計ノートは正しい決断の助けになる
    自分の目標や価値観が明確になると、意思決定は簡単になります。自分の夢に合致した決断をするガイドラインとなるからです。

  • 人生設計ノートはモチベーションをキープする
    人生の道筋が明確化されていると、それらに焦点を当て続けるモチベーションが生まれます。人生設計ノートとして可視化すれば、読むたびにモチベーションを回復できます。

  • 人生設計ノートはエネルギーを与えてくれる
    人生設計ノートを書くと、「自分で運命をコントロールできる感覚」が生まれます。周囲に振り回されるのではなく、夢を達成する能力が自分自身の手にあることを、力強く思い出させてくれます。

  • 人生設計ノートにはアファメーション効果がある
    アファメーションとは夢や目標を宣言することで、自分の潜在意識に働きかける手法です。人生設計ノートに書いた内容は、一種の自己暗示のように作用して、夢や目標の実現をサポートします。

このように、人生設計ノートは、私たちが自分の意志で人生を操縦するための、強力なツールなのです。


2. 人生設計ノートの作り方


続いて、人生設計ノートの作り方をご紹介します。

2-1. 花巻東高校流のテンプレート

以下は、報道された大谷選手の人生設計ノートをもとに、テンプレートを再現したものです。

1年刻みで、年齢ごとに自分の目標を書くシンプルな設計になっています。
 
このシンプルさゆえに、多くの人が難しく考え過ぎず、取り組みやすいテンプレートです。
 
人生設計ノート テンプレート A4版をダウンロードできるようにしましたので、プリントアウトして、取り組んでみてください。
 
プリントアウトできる環境にない方は、コピー用紙やノートに線を引いて自作しましょう。Excelなどパソコン上で作っても問題ありません。
 
大谷選手は、カラフルにペンを使ってマスを塗り分けたり、自分を鼓舞するような力強い言葉を書き込んだりしています。
 
Twitterで[人生設計ノート 大谷]と画像検索した結果ページ
 
参考にしながら、自分だけの人生設計ノートを作っていきましょう。

2-2. 人生設計ノートを書くときの重要ポイント

人生設計ノートを書くときの重要ポイントは、“自分の理想の人生” を描くつもりで、自由に書くことです。
 
遠慮や妥協は、一切いりません。
 
現実的な制約(お金や時間など)に縛られて人生設計ノートを書くと、かなえられる夢も、スケールダウンしてしまいます。
 
自分にとって、心の底から「こうなりたい」と思える人生設計を考えましょう。
 
心の底から納得できる人生設計を完成させるためには、数週間、あるいは数ヶ月以上に時間が必要な場合もあります。
 
時間がかかることは、問題ありません。それよりも、納得できない設計を書いてしまうほうが、問題です。
 
先ほどお伝えしたとおり、人生設計ノートは、書いた内容を実現させる強力なツールだからです。
 
何度も見直して、自分にとってしっくりくる設計を完成させてください。

2-3. 人生設計ノートがうまく書けないときは?

人生設計ノートのテンプレートを印刷して、いざ書こうとしても、
「まったく、書き進められない。自分の理想が、思い浮かばない」
という人もいます。
 
その場合は、人生設計ノートを書くための準備が、まだ整っていないと考えられます。
 
人生設計ノートを書くためには、前準備として、自分はどのような人生を生きたいのか、人生観や価値観が明確になっている必要があるからです。
 
人生観や価値観を明確にするために役立つ取り組みを、ご紹介します。


3. 具体的な行動計画の進め方


人生設計ノートは書くだけでも効果的ですが、具体的な行動計画に落とし込むことで実現性が高まります。
 
行動計画の進め方を、3つのステップに分けて、解説します。

  • SMART目標を設定する
  • アクションプランを作る
  • 必要に応じて調整する

3-1. SMART目標を設定する

1つめのステップは「SMART目標を設定する」です。
 
人生設計ノートに書いた内容を、明確で具体的な目標に変換していきましょう。
 

SMARTは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限がある)の頭文字をとったもので、適切な目標設定の基本原則です。

SMART目標

  • Specific(具体的):明確で具体的な結果を見据えて設定する
  • Measurable(測定可能):達成状況を定量的に把握できるようにする
  • Achievable(達成可能):非現実的な目標ではなく実現可能性のある範囲で定める
  • Relevant(関連性がある):自分の価値観や人生の方向性と矛盾がないようにする
  • Time-bound(期限がある):明確な期限を設ける

たとえば「英語をマスター」という目標なら、
「2024年12月31日までに、TOEIC スコア 800点を取る」
という具合に、SMARTのポイントを押さえた文章に変換します。
 
目標設定について詳細は、以下の記事も参考にしてみてください。

目標設定とはどうやる?書き方のコツと例文・テンプレート
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目的と目標の違いとは?わかりやすく図解と具体例で解説
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絶対に目標達成したいときの3ステップと成功率を高めるテクニック
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モチベーションを保つ方法7選|目標の立て方から対処法まで解説
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3-2. アクションプランを作る

2つめのステップは「アクションプランを作る」です。
 
目標設定できたら、ゴールに向かって逆算し、どのような行動をとるのか、計画していきましょう。
 
SMARTの原則に沿って目標を立てる利点は、アクションプランが明確になることなので、正しく目標設定ができていれば、スムーズにアクションプランを立てられるはずです。

アクションプランの例

  • 毎朝、通勤時間中は英語のニュース記事を読む
  • 火曜と金曜は、仕事が終わった後、英会話レッスンを受講する
  • 週に1本、英語字幕付きの映画を英語の音声で見る
  • 3ヶ月に1度、TOEICを受験し、スコアをトラッキングする

もし、アクションプランを作るのが難しいと感じたら、目標設定に問題があると考えましょう。
 
1つめのステップに戻り、再び目標設定に取り組むようにしてください。

3-3. 必要に応じて調整する

3つめのステップは「必要に応じて調整する」です。
 
目標に向かって進むうえで、何かがうまくいかないことは、あって当然と考えておきましょう。
 
大切なのは、うまくいかないときに軌道修正して適応する柔軟性です。
 
プランはあくまでも道筋を示すもので、一度立てたからといって、絶対ではありません。
 
柔軟性がないと、困難があったときに心がポキッと折れて「もう無理だ」と投げ出してしまい、人生設計ノートの実現が難しくなります。
 

長い人生の過程では、想定外の出来事を経験することもあります。思うように進まないときは、「調整が必要なサイン」と考えてください。
 
その時々の状況に適応しながら、人生設計ノートに描いた理想を、一歩ずつ実現していきましょう。


4. 人生設計ノートを扱ううえでの注意点

 
最後に、人生設計ノートを扱ううえでの注意点を3つ、お伝えします。

  • 他人と比べない
  • 書いて終わりにしない
  • ポジティブな視点を忘れない

4-1. 他人と比べない

1つめの注意点は「他人と比べない」です。
 
人生設計ノートについて調べていると、大谷選手のように、すばらしい夢を実現した人たちの体験談にたどり着くかもしれません。
 
華々しい経歴と自分を比較してしまいがちですが、人生設計ノートは、他人と比べるものではありません。
 
あくまでも「自分自身」と向き合い、自分の人生を操縦するためのツールとして、活用しましょう。
 
あなたの価値は、他人との比較で決まるものではありません。あなた自身の経験、学び、成長を通じて、形成されるものです。
 
あなただけの人生設計ノートを、大切にしてください。

4-2. 書いて終わりにしない

2つめの注意点は「書いて終わりにしない」です。
 
十分に吟味して、納得できる人生設計ノートが完成したら、毎日見返して活用しましょう。
 
人生設計ノートは、ただ書くだけでも効果はあるのですが、書くだけで放置すると、せっかくの効果が半減してしまいます。
 
何度も繰り返し見返すことで、自分自身に人生設計をリマインドしてください。
 
人生設計ノートを見ることが習慣化すれば、目指すべき目標が常に意識の中にキープされ、それに向かって行動する確立が高まります。

4-3. ポジティブな視点を忘れない

3つめの注意点は「ポジティブな視点を忘れない」です。
 
人生設計ノートを実現していくのはどのような人かといえば、書いた後、「ワクワクと楽しく、前向きな気持ちで毎日を過ごせる人」です。
 
自分の失敗や欠点に焦点を合わせるのではなく、思い描いた理想の未来に焦点を合わせて、ポジティブな気持ちを高めていきましょう。
 
チャレンジと成長の過程を、楽しむことが大切です。
 
人生設計ノートを片手に、自分自身の人生の旅を楽しむことで、人生設計ノートの真の価値を実感できるはずです。


5. まとめ

本記事では「人生設計ノート」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。
 
人生設計ノートの基本として、以下をご紹介しました。

  • WBCで大谷翔平選手の人生設計ノートが話題に
  • 人生設計ノートを書くことは「夢をかなえる」テクニック
  • 人生設計ノートを書くと夢がかなう理由:行動が促進される、優先順位が明確になる、正しい決断の助けになる、モチベーションがキープされる、エネルギーを与えてくれる、アファメーション効果がある

人生設計ノートの作り方として、以下を解説しました。

  • 1年刻みで、年齢ごとに自分の目標を書くシンプルなテンプレートを使う
  • 遠慮や妥協は不要で、自分にとって、心の底から「こうなりたい」と思える人生設計を描く
  • 人生設計ノートがうまく書けないときは、前準備にあたる人生観・価値観の見直しに取り組む

具体的な行動計画の進め方を3つのステップでご紹介しました。

  • SMART目標を設定する
  • アクションプランを作る
  • 必要に応じて調整する

人生設計ノートを扱ううえでの注意点は、こちらです。

  • 他人と比べない
  • 書いたノートを見ることを習慣化する
  • ポジティブな視点を忘れない

大谷選手のように成功する人は、人生設計ノートなどのツールを使って、自力で成功をつかんでいることがわかります。けして、偶然ではないのです。
 
さっそく人生設計ノートを書き始めてみましょう。未来を具体的に記述すれば、自分らしさの詰まった理想の人生がスタートします。

 

 

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