更年期のダイエットを成功させるコツは、更年期の体内に起きている変化を知り、その変化を踏まえた食事療法・運動・サプリなどを戦略的に取り入れることに尽きます。
逆に失敗する原因は、10代〜30代の頃の感覚のままにダイエットしたり、更年期向けではないダイエット情報に飛びついたりすることです。
「今までなら、この方法で痩せたはずなのに、全然痩せない」
と悩む前に、ぜひ更年期のダイエットに必要な戦略を知ってほしいと思います。
本記事では、多くの人が失敗しやすい「更年期のダイエット」を順調に成功させるためのエッセンスを凝縮しました。
本記事のポイント
- 更年期はなぜ痩せないのかメカニズムから解説
- 具体的なダイエット方法を詳しくお伝え
- 更年期ダイエットに成功する重要ポイントがわかる
「更年期に良いダイエット方法を知りたい」
「痩せなくて困っている」
…という方におすすめの内容となっています。
この解説を最後までお読みいただければ、更年期のダイエットをどうやるべきなのか、体系的に理解できます。痩せるポイントを押さえてダイエットに取り組めば、スルスルと体重を落とすことも可能です。
結果が出ないダイエットで苦しむのではなく、
「更年期なのに痩せた」
「今まで以上に若々しくて健康」
という、楽しい毎日を手に入れてください。
また、同じ目標を持つ仲間と一緒にダイエットを続けるアプリ「みんチャレ」を使って更年期に痩せる習慣を継続し、ダイエットに成功されている方がたくさんいます。
実際にみんチャレを使ってダイエットに成功された方にインタビューしていますので、以下の記事を参考にしてみてください。
目次
1. 更年期のダイエットで痩せないのには理由がある
更年期のダイエットに取り組むあなたへ、最初にお伝えしたいことがあります。
1-1. 自己管理できずに太るのではない
更年期に差し掛かり、体重が増え、体型が変わってくると、
「自己管理をできていない」
と自分を責めてしまうことがあります。周囲から、そういった目で見られるのがつらい、という方もいます。
しかし、更年期に太りやすいのは、自己管理の問題ではありません。自分を責める必要はありません。
まずはこのポイントを、しっかり認識していただければと思います。
1-2. 40代〜アラフィフ世代の女性が太りやすいのは理由がある
ではなぜ、40代〜アラフィフ世代の女性は、太りやすくなるのでしょうか。そこには、自己管理とは別の理由があります。
4つの理由を見ていきましょう。
(1)脂肪代謝が変化する
1つめの理由は「脂肪代謝が変化する」ことです。
女性の脂質代謝は、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)によって影響を受けています。
更年期に入り、エストロゲンの分泌量が減少すると脂質代謝が悪くなり、脂肪が燃焼しにくい体へと変化するのです。
以下はエストロゲンの量を示したグラフです。
出典:台東区
上記グラフの「ピンク色の線が下がるとともに太りやすくなる」と考えれば、40代以降に太りやすくなるのは当然といえます。
参考:日本女性心身医学会
(2)筋肉量が落ちる
2つめの理由は「筋肉量が落ちる」ことです。
加齢によって、筋肉を構成する筋繊維数が減少し、さらに筋繊維が萎縮してしまうことにより、筋肉量が低下します。
成人における筋肉の重量は体重のおよそ40%です。個人差はあるものの、20歳頃の筋肉量を基準に考えると、70歳頃で筋肉量は30%の低下が見られます。
10年間でおよそ6%ずつ、筋肉量が低下していることになります。
筋肉量が減るとなぜ太りやすくなるのかといえば、筋肉は基礎代謝に占める割合が大きいからです。
出典:農畜産業振興機構「砂糖とからだ」を元に作成
基礎代謝とは、安静時や睡眠時にも消費されるエネルギーのこと。呼吸や体温維持など、生命を維持するために必要なカロリー量のことです。
口から摂取するカロリー量が同じでも、基礎代謝が下がると太りやすくなります。
「食べる量は変わっていないのに太ってきた」という場合、筋肉量が低下して基礎代謝が落ちている可能性が考えられます。
参考:健康長寿ネット「運動機能の老化」
(3)更年期症状で活動量が減る
3つめの理由は「更年期症状で活動量が減る」ことです。
1日の消費カロリーは、前述の基礎代謝量に、身体活動で消費されたエネルギーが加算されたものになります。
更年期には「疲れやすい」「腰痛・手足の痛み」「眠りが浅い」など、さまざまな不調が出やすくなります。
出典:ドコモ・ヘルスケア「働く女性の健康に関する調査結果レポート〜更年期症状を中心に〜」
「すぐ疲れて横になる」
「腰痛がひどくて運動できない」
といった変化によって活動量が減ると、消費カロリーが減って太りやすくなります。
(4)更年期症状でストレスが増える
4つめの理由は「更年期症状でストレスが増える」ことです。
更年期症状のダイエットにおける難しさは、身体活動の低下によって消費エネルギー量が減るだけでなく、心にも強いストレスを与えるところにあります。
「怒りやすくなる、イライラする」「憂うつになる」といったメンタル面の症状が、ダイエットの妨げとなります。
実際にストレスによって太りやすくなることは多くの研究で明らかになっています。その経路は大きく4つ指摘されています。
ストレスの影響
- 目標達成のために思考・行動することや自己制御など認知プロセスを妨げる
- 過食や高カロリー食品の摂取を誘発したり、身体活動を低下させたり、睡眠時間を短くしたりする
- 肥満に影響する脳内や腸内の生理的な変化を誘発する
- 食欲や満腹感にかかわるホルモン(レプチン・グレリン・神経ペプチドYなど)に影響を与える
1-3. メカニズムを踏まえて戦略を変えることが大切
ここまでの話をまとめると、
更年期には脂肪が燃えにくくなり、基礎代謝量も身体活動量も落ちて消費カロリーが減り、ストレスによって自己制御や食欲のコントロールも難しい体になる
…ということになります。
このような状況下では、いくらがんばってダイエットに励んだところで、太ってしまうのは当然ということがおわかりいただけたでしょうか。
大切なのは、更年期のメカニズムをしっかり踏まえたうえで、ダイエットの戦略を変更すること。
続けて具体的な方法をご紹介していきましょう。
2. 更年期のダイエット法【食事編】
ここからは具体的なダイエット法を、食事・運動・サプリメントの3編に分けて解説します。
まずは食事編です。
2-1. 低糖質・高タンパク質
更年期のダイエットを成功させるコツは「低糖質・高タンパク質」に食事のバランスを変えることです。
PFCバランス=4:2:4
具体的には、PFCバランス「P=4、F=2、C=4」を目安にしてください。
PFCバランスとは、食事の中での「タンパク質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)」それぞれの、摂取カロリー比率のことです。
通常の食生活では「タンパク質15%、脂質25%、炭水化物60%が良い」とされているのですが、その比率を「低糖質・高タンパク質」に調整します。
脂質は極端に減らす必要はありませんが、取りすぎないように控えめにしましょう。
▼ PFCバランス
[P]タンパク質 | [F]脂質 | [C]炭水化物 | |
一般的な推奨比率 | 15% | 25% | 60% |
更年期ダイエットの推奨比率 | 40% | 20% | 40% |
この理由は、タンパク質をしっかり摂取して筋肉量の低下を防ぐためです。タンパク質の量を増やした結果、カロリーオーバーにならないよう、炭水化物を減らして調整します。
くわえて、
〈高タンパク質の食事のほうが、高タンパクでない食事と比較して、脂肪の減少効果が高かった〉
という研究データがありますので、脂肪が増えやすい更年期のダイエットに適しています。
参考:農林水産省「和食ガイドブック」
Comparison of high protein and high fiber weight-loss diets in women with risk factors for the metabolic syndrome: a randomized trial – PubMed
具体的な更年期向けメソッド「ガルベストンダイエット」
タンパク質の割合を増やし糖質を減らす食事法は、米国の産婦人科医メアリー・クレア・へイバー氏が更年期の女性のために開発した『ガルベストンダイエット』でも採用されています。
ガルベストンダイエットでは、高タンパク質・低糖質の食事の他にも、ルールがあります。
ガルベストンダイエットの
3つのルール
- (1)タンパク質を増やし炭水化物(糖質)を減らす
- (2)16時間ダイエットのやり方で食事する
- (3)抗炎症作用が高い食材を積極的にとる。炎症を引き起こす食材は避ける
16時間ダイエットは、別名「オートファジーダイエット」とも呼ばれ、1日のうち食べ物をとるのは8時間の時間枠内にする(残りの16時間を断食する)食事法です。
16時間の断食によって、炎症を抑えるオートファジー(細胞の生まれ変わりシステム)を活性化させ、更年期症状を和らげることが、16時間ダイエットの狙いとなります。
16時間ダイエット(オートファジーダイエット)については、以下の記事にて詳しく解説していますので、実践前にご確認ください。
16時間ダイエットにくわえて、ガルベストンダイエットでは抗炎症作用が高い食材をとり、炎症を引き起こす食材を避けることも特徴です。
◎ 抗炎症作用の高い食べ物 | ✕ 炎症を引き起こす食べ物 |
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|
加工・精製された食品は極力避け、加工・精製を行わないホールフードを選ぶことが、更年期症状の原因となる炎症を抑えるために役立ちます。
参考:Galveston Diet: What Is It and Pros and Cons | EatingWell
2-2. 脂質は代謝されやすいオイル(MCT)に切り替える
脂肪代謝が変わる更年期には、摂取する脂質の選び方が非常に重要です。代謝されやすい「MCTオイル」に変えましょう。
MCTオイルとは?
MCTオイルは、ココナッツなどのヤシ科植物の種子からとれるオイルです。
MCTは中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglyceride)という意味で、体内ですばやく代謝されてエネルギーになり、体脂肪として蓄積しにくい特徴を持っています。
具体的には、通常の油と違って直接肝臓に運ばれて代謝されるため、脂質でありながら炭水化物のようなスピードでエネルギーになってくれるのです。
▼ 消化吸収・代謝の経路
一般的なオイル | 小腸→リンパ管→鎖骨下静脈→体内の組織に蓄積 |
MCTオイル | 小腸→門脈→肝臓→すぐエネルギーになる |
MCTオイルにもグレードがあるのですが、ダイエット効果が高いのは「C8」と呼ばれるMCTの含有量が高いオイルです。
▼ C8タイプのMCTオイルの例
仙台勝山館MCTオイルC8-MAX
MCTオイルは加熱調理には向かないため、料理の仕上げに追加する、ドレッシングに入れるなどして摂取します。
脂肪として蓄積しにくいだけでなく、以下のダイエット効果が期待でき、ぜひ取り入れたいオイルです。
- 食欲を抑えて摂取エネルギーを減らす
- 代謝を上げて消費カロリーを増やす
- 脂肪からのエネルギー生成を増やす
- 運動やトレーニングのパフォーマンスを高める
詳細は以下の記事にて解説していますので、あわせてご覧ください。
2-3. 更年期に不足する栄養素を補充する
更年期には不足しやすい栄養素がありますが、食べ物で意識的に摂取するか、サプリメントを使って、十分に満たすようにしましょう。
更年期に増える、冷え・だるさ・片頭痛・気分の落ち込みなどの不定愁訴に対して、効果が期待できます。
▼ 不定愁訴に効果が期待できる栄養素
出典:女性特有の健康課題
さまざまな栄養素は、助け合いながら脳内の神経伝達物質やホルモンの合成にかかわっています。
栄養欠損によってネガティブな気分から抜けられなくなったり、食欲を抑えられなくなったりすることも珍しくありません。
食事からまんべんなく栄養をとれるのが理想ですが、更年期にはマルチビタミン・ミネラルのサプリメントを使って、確実に栄養摂取をするのも良策です。
▼ マルチビタミン&ミネラルのサプリメントの例
ディアナチュラ ストロング39アミノ マルチビタミン&ミネラル
2-4. 更年期のおやつは「チョコレート」が良いと研究あり
「更年期ダイエット中でも食べられるおやつを教えてほしい」
という方には、ダークチョコレートがおすすめです。
カカオポリフェノールによる抗酸化作用が期待できますし、更年期の女性のダイエットに役立つことを示唆する研究データがあります。
スペインで平均年齢52歳の女性たちに対して行われた調査では、
〈毎朝2週間、起床後1時間以内にチョコレートを食べたグループは脂肪燃焼が促進された〉
という結果が出ています。
ただし、加工された糖分の多いチョコレートを選ぶと、前述のガルベストンダイエットやPFCバランスに反してしまいます。
砂糖不使用でカカオバター100%の良質なダークチョコレートを選ぶのがコツです。
▼ 良質なダークチョコレートの例
Gi26 低GIプレミアムベルギーチョコレート ダーク
参考:Timing of chocolate intake affects hunger, substrate oxidation, and microbiota: A randomized controlled trial – Hernández‐González – 2021
3. 更年期のダイエット法【運動編】
続けて運動について見ていきましょう。
3-1. 週に30〜60分の筋トレ
更年期のダイエットでかならずおすすめしたいのが「筋トレ」です。筋肉の維持には、やはり筋トレは欠かせません。
「私は運動音痴だから筋トレなんて無理!」
という方がいますが、じつは筋トレは短い時間でも十分に効果を期待できるおトクな運動です。
東北大学の研究者らの調査によると、
〈筋肉を強化する運動は、がんや心臓病などによる死亡リスクを下げ、週に30〜60分の運動で最大のリスク低下が見られた〉
とのことです。
「週に30分」なら取り組める、という方が多いのではないでしょうか。
以下に約14分の動画をご紹介します。まずはこちらを週に2回から取り組んでみてください。
筋トレについて詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。
3-2. 週3回・30分の速散歩
まず優先させてほしいのは前述の筋トレですが、
〈有酸素運動を加えるとさらに効果が高くなる〉
と前述の研究で示唆されています。
有酸素運動のおすすめは、週に3回・30分の速散歩(ウォーキング)です。
帝京大学の功刀浩教授の『こころに効く精神栄養学』にて、うつ病の運動療法として紹介されている手法で、更年期症状の抑うつ感にも効果が期待できます。
「ややきつい」と感じる程度の速さ(冬でも軽く汗ばむくらい)を目安にして、歩幅を大きくし、リズミカルに歩きます。
お気に入りのウォーキングシューズを買ったり、歩く用事を積極的に増やしたりして、目的を持って歩くと、続けるモチベーションになります。
ウォーキングについて詳しくは以下の記事も参考にご覧ください。
参考:功刀浩『こころに効く精神栄養学』
4. 更年期ダイエット法【サプリメント編】
最後にサプリメント編をお届けします。
4-1. 代謝を上げるサプリで基礎代謝量の低下を防ぐ
更年期になると代謝の低下がダイエットを妨げることは先に述べたとおりですが、代謝アップはサプリメントの得意分野でもあります。
たとえば、L-カルニチン、カフェイン、ビタミンB群、CLA(共役リノール酸)は、代謝を上げるために有効なサプリメントです。
成分名 | はたらき | 商品例 |
L-カルニチン | エネルギーを作り出して脂肪燃焼を促す | 大塚製薬 ネイチャーメイド L-カルニチン |
CLA(共役リノール酸) | 脂肪をエネルギーに変える | マイプロテイン CLA(共役リノール酸) |
カフェイン | 代謝を上げて消費カロリーを増やす | カフェイン100PLUS |
ビタミンB群 | エネルギー代謝を促す | 大塚製薬 ネイチャーメイド B-コンプレックス |
とくに、上記のL-カルニチンとCLAの組み合わせは、更年期の代謝対策におすすめです。
CLAは脂肪細胞に蓄えられた脂肪の放出を促進し、L-カルニチンは放出された脂肪が燃焼するときに必要な成分です。
脂肪代謝を向上させて、燃えやすい体をキープしてくれます。
4-2. 脂肪にアプローチするサプリで脂肪蓄積を防ぐ
更年期には内臓脂肪・皮下脂肪ともに増えやすくなるため、脂肪にアプローチするサプリで対抗しましょう。
キトサン、サポニン、ジンゲロール、葛の花由来イソフラボン、EPA・DHAなどが挙げられます。
成分名 | はたらき | 商品例 |
キトサン | コレステロールや有害な物質を吸着して体外に排出する | Now Foods キトサン |
サポニン | 脂肪の蓄積を抑制する | 和漢堂 有機 田七人参 サプリメント |
ジンゲロール | コレステロール値を低下させる | 金時生姜ダイエット ジンゲロール サプリメント |
葛の花由来イソフラボン | 脂肪を減らす(とくに内臓脂肪) | シボヘルシ 葛の花由来イソフラボン |
EPA・DHA | 血液中の中性脂肪やコレステロールを低下させる | Now Foods クリルオイル(EPA・DHA含有) |
それぞれはたらきが異なりますので、体質にあわせて優先順位の高いものから取り入れてみてください。
たとえば、血液検査でコレステロール値が高い場合はジンゲロール、中性脂肪が高いならEPA・DHA、内臓脂肪が指摘されている場合は葛の花由来イソフラボン、といった具合です。
4-3. 食欲抑制サプリでストレス過食を防ぐ
食欲を適切に抑えることも、ダイエットには欠かせません。
更年期症状でストレス過食が起きやすいので、メンタル面を安定させてくれる成分がおすすめです。
成分名 | はたらき | 商品例 |
鉄 | 精神を安定させストレスからの暴飲暴食を防ぐ | NOW Foods 鉄 36mg |
プロテイン | 精神を安定させストレスからの暴飲暴食を防ぐ | WINZONE ホエイプロテインパーフェクトチョイス 1kg サワーストロベリー風味 |
チラコイド | 甘い食べ物への衝動的な食欲が抑えられる | ほうれん草パウダー |
ダイエットサプリについて詳しくは以下の記事にて解説していますので、あわせてご覧ください。
5. 40代〜アラフィフ世代のダイエットを成功させる3つのポイント
40代〜アラフィフ世代のダイエットを成功させるポイントを3つ、ご紹介します。
- 同じ悩みを持つ仲間をつくる
- フェムテックを活用する
- 自分に厳しくしすぎない
それぞれ見ていきましょう。
5-1. 同じ悩みを持つ仲間をつくる
1つめのポイントは「同じ悩みを持つ仲間をつくる」です。
身近にわかりあえる人がいなくても、オンラインなら、同じ悩みを共有できる仲間が見つかります。
たとえば以下は、5人1組のチームを組んで習慣化を目指すアプリ『みんチャレ』の様子ですが、更年期をテーマにしたチームも多数あります。
詳しくは、以下のリンクからご確認ください。
5-2. フェムテックを活用する
2つめのポイントは「フェムテックを活用する」です。
フェムテックとは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語で、女性が抱える健康問題をテクノロジーによって解決するプロダクトやサービスを指します。
たとえば、更年期の出血や尿漏れなどに対応する吸水ショーツ、更年期を楽にするためのホルモン治療やサプリメント、更年期コミュニケーションアプリの『よりそる』などが、フェムテックとして挙げられます。
「フェムテックと更年期:日経xwoman」などで特集されていますので、情報を集めてみましょう。
5-3. 自分に厳しくしすぎない
3つめのポイントは「自分に厳しくしすぎない」です。
本記事の最初にもお伝えしたとおり、更年期に太りやすくなるのは当たり前なのです。
思ったようにダイエットが進まないことがあっても、自己嫌悪に陥ったり必要以上にストイックになったりする必要はありません。
「いまの時期は、そういう時期」
「多少、太っても仕方ない」
肩の力の抜けた“ゆるゆる”とした感覚を大切に、ゆらぐ自分の体をどうぞ大切にして過ごしてください。
そのほうが、結果としてダイエットもうまくいくはずです。
6. まとめ
本記事では「更年期のダイエット」をテーマに解説しました。要点を簡単にまとめます。
更年期のダイエットで痩せにくいのは、以下の理由があります。
- 脂肪代謝が変化する
- 筋肉量が落ちる
- 更年期症状で活動量が減る
- 更年期症状でストレスが増える
メカニズムを踏まえて戦略を変えることが大切です。
更年期のダイエット法を、食事編・運動編・サプリメント編に分けてお届けしました。
食事編
- 低糖質・高タンパク質の食事にする
- ガルベストンダイエットの16時間ダイエットや抗炎症の食事も取り入れる
- 脂質は代謝されやすいオイル(MCT)に切り替える
- 更年期に不足する栄養素を補充する
- 更年期のおやつは「チョコレート」がおすすめ
運動編
- 週に30〜60分の筋トレ
- 週3回・30分の速散歩
サプリメント編
- 代謝を上げるサプリで基礎代謝量の低下を防ぐ
- 脂肪にアプローチするサプリで脂肪蓄積を防ぐ
- 食欲抑制サプリでストレス過食を防ぐ
更年期ダイエットを成功させる3つのポイントはこちらです。
- 同じ悩みを持つ仲間をつくる
- フェムテックを活用する
- 自分に厳しくしすぎない
本記事でご紹介したことを参考にしつつ、根詰めすぎずに心地よい範囲で、ダイエットに取り組んでみてください。