「禁煙をしたいけれど、失敗しないかな」
「いつも禁煙に失敗しているから、今度こそ成功させたい」
禁煙はニコチン依存症になっている状態を改善しなければならず離脱症状もあるため、自力で禁煙した場合の成功率は10%ほどと低めです。
しかし、いきなり禁煙を始めるのではなく、事前に準備をおこなったりすることで禁煙の成功率は上げることができます。
成功率自体は低めですが、禁煙をし始めなければずっとたばこをやめられず、健康を害し大きな出費を生むたばこに振り回されたままとなってしまいますので、事前準備と禁煙のコツを知って禁煙を始めてみましょう。
この記事では、以下の内容を詳しく解説しています。
- 禁煙前の事前準備と禁煙中のコツ
- 禁煙中の体の変化
- 意味のない禁煙方法
- 禁煙外来について
この記事を読むことで、禁煙の成功率を上げる禁煙方法を知ることができます。
また、禁煙にどうしても失敗してしまう人のために禁煙外来についても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
1. 禁煙を始める前の事前準備のコツ
禁煙をいきなり始めるよりも、事前に準備をおこなった方が成功する確率も高くなります。
禁煙の準備は以下のようにおこないましょう。
- なぜ禁煙するのかを書き出す
- たばこを吸うリスクやデメリットを書き出す
- 禁煙開始日を決める
- 禁煙を周囲に宣言する
- 禁煙開始日前日に喫煙具を処分する
ではこれらの準備について、詳しく解説していきます。
1-1. なぜ禁煙するのかを書き出す
漠然と「禁煙したい」と思うのではなく、なぜ禁煙したいと思ったのかを明確に書き出しましょう。
例えば、
- これ以上たばこの値段が上がったら今みたいに吸うのが難しくなるから、早めにやめておきたい
- たばこを吸える場所が少なくなって探すのが大変だから、たばこを吸いたい気持ちに振り回されるのをやめたい
- 子供が産まれてくるから、子供に害がないようにやめたい
- 健康診断で引っかかったから、健康に気を使うためにもたばこをやめたい
など、具体的であるほどいいでしょう。
モチベーション高く禁煙するためにも、なぜ止めるのかを明確にしておくことは大切です。
禁煙後にたばこをどうしても吸いたくなったら、「なぜたばこをやめるのか」をあらためて確認して、禁煙への気持ちを再確認しましょう。
1-2. たばこを吸うリスクやデメリットを書き出す
たばこを吸っていることで、どのようなリスクやデメリットがあるのか書き出して、たばこが良くないものであることを再確認してみましょう。
例えば、
- がんや脳卒中、心筋梗塞など、多くの病気のリスクが高まる
- 受動喫煙で家族や周囲の人に影響を及ぼす
- 歯にヤニが付いて黄ばむ
- 口臭がキツくなる
- お金がかかる
- 喫煙所を探さないといけない
- 吸えないとイライラする
- たばこ休憩を取らないと仕事が捗らない
- たばこを切らすとソワソワしてしまう
など、身体的・心理的なリスクやデメリットを思いつく限り書いてみてください。
たばこにかかる金額を計算してみるのもひとつの手です。
例えば現在1箱580円のたばこを毎日1箱吸っているとします。
それを1年で計算すると、「580円×365日=211,700円」です。
5年吸い続ければ100万円以上の金額になりますし、その金額をかけても体に良いどころか害しかありません。
今後も値上がりする可能性もあるため、もっと出費が増えてしまうかもしれません。
たばこを吸いたくなくなるように、喫煙のデメリットを書き出して再認識しましょう。
1-3. 禁煙開始日を決める
禁煙を開始する日を決めましょう。
「今から禁煙しよう」とすっぱり止めるのもいいですが、吸いたくなるタイミングが少なそうな日から開始するのがおすすめです。
例えば、仕事がある日はイライラしてたばこの本数が増えるのであれば、休日に合わせて禁煙を開始した方がいいでしょう。
反対に、家でリラックスしてる時にやたらと吸ってしまうなら、平日に禁煙を開始した方がいいかもしれません。
たばこを頻繁に吸ってしまうタイミングを避けられる日から禁煙を始めて、禁煙1日目の成功率を少しでも上げましょう。
禁煙日を決めたらカレンダーに記入して、その日から必ず実行しましょう。
1-4. 禁煙を周囲に宣言する
禁煙日を決めたら、その日から禁煙することを周囲に宣言しましょう。
家族でも友人でもOKですし、SNSに投稿するのでも大丈夫です。
宣言すると、「もし失敗したら格好悪い」というように自分にプレッシャーを与えることができ、「宣言通りに達成しなければ」という気持ちが生まれるため、成功率も上がります。
これを心理学用語では「宣言効果」といいます。
誰にも言わずに禁煙をしても、あまり自分自身にプレッシャーを与えることはできません。
モチベーションのアップにも繋がるので、禁煙前にはぜひ宣言をしましょう。
1-5. 禁煙開始日前日に喫煙具を処分する
「禁煙に失敗した時に吸うために、たばこや灰皿は一応取っておこう」
このような考えは、失敗を前提としている状態であるためNGです。
たばこが残っているとなんだかもったいないような気持ちになるかもしれませんが、禁煙開始日前日にはすべての喫煙具を処分しましょう。
灰皿やライター、加熱式たばこを使用している場合は加熱式たばこの本体も処分してしまいましょう。
2. 禁煙を継続させる3つのコツ
禁煙の準備が終わり、禁煙を開始してから継続するコツは以下のとおりです。
- たばこの代わりになる置き換えの習慣を身に付ける
- 禁煙仲間を作る
- スモールステップで禁煙を始める
では、具体的にどのようにすればいいのかについて詳しく解説していきます。
2-1. たばこの代わりになる置き換えの習慣を身に付ける
禁煙をしていると、度々たばこを吸いたいという強い欲求を感じます。
特に、たばこは決まったタイミングで吸うことが多く、そのタイミングでたばこを吸えないのが特につらいと感じることが多いでしょう。
例えば、
- 朝起きてすぐ
- 食後
- 仕事の休憩中
- 仕事が終わった後
- 寝る前
などです。
朝起きてすぐにたばこを吸うのは、寝ていた数時間でニコチン濃度が下がっていたからです。食後にたばこを吸いたくなるのは、タバコがセットになっているからです。
大切なのはなぜこのようなタイミングで吸いたくなるのか、たばこを吸うことでどのように満たされていたのかを知ることです。
自分がタイミングごとに何を目的としてたばこを吸っていたのかを理解できたら、以下のように同じ欲求を満たせる別の習慣に置き換えてみましょう。
タイミング | 目的 | 置き換え例 |
朝起きてすぐ | 目を覚ましたい | 顔を洗う カーテンを開けて朝日を浴びる 水を飲む |
食後 | リラックスしたい | コーヒーやお茶をゆっくり飲む |
仕事の休憩中 | ホッと一息つきたい | 深呼吸する 軽いストレッチをする 歯磨き・洗顔 |
なぜ置き換えをおこなうのかというと、人の脳は否定形を理解できないようにできているからです。
たばこをやめたいと強く思うほど、頭の中はたばこのことでいっぱいになってしまうのはこの脳のメカニズムが関係しています。
ハーバード大学の心理学の教授であるダニエル・ウェグナー氏らがおこなった「思考抑制の逆説的効果」という実験があります。
「シロクマのことを考えないでください」と被験者に伝え、それができたらベルを鳴らすように伝えてたところ、「シロクマのことを考えてください」と言われた被験者よりも強くシロクマのことを考えてしまったという結果になりました。
このように、「たばこを吸わない」という否定形の考えは逆効果となるため、「ご飯を食べたらコーヒーを飲む」などの置き換えの行動習慣を作ることが大切なのです。
2-2. 禁煙仲間を作る
禁煙を始めたら禁煙仲間を作りましょう。
禁煙は長くたばこを吸い続けてきた人ほどつらいものですが、非喫煙者からは「ちょっとくらい我慢すればいい」と思われたり、禁煙しない喫煙者からすれば「我慢せず吸ってしまえばいいのに」と思われがちで、禁煙のつらさは禁煙中の人にしかわかりません。
禁煙仲間を作ることで、離脱症状のつらさをお互いに理解しながら禁煙に取り組むことができるようになり、心強い味方となります。
また、数人の禁煙仲間と禁煙に取り組むことで「周りが吸っていないのだから自分も我慢しなければ」という同調行動を取るようになります。
同調行動とは周囲の人の意見や行動に自分の意見や行動を合わせることで、同調行動を利用することで成功率もアップするでしょう。
さらに、仲間と毎日の禁煙状況を報告し合うことで、お互いを監視し合う状況が作れます。
監視されている状況では「挫折できない」というプレッシャーを感じるため、禁煙を継続できる可能性を高めることができます。
しかし、数人の禁煙仲間を見つけるのは難しいものです。
禁煙仲間の見つけ方は、7.禁煙仲間を見つけるなら「みんチャレ」で詳しく解説しています。
2-3. スモールステップで禁煙を進める
「たばこを二度と吸わない」と言うような目標では、目標が大きすぎて挫折してしまう可能性があります。
大切なのは目標を細かく設定し、それをクリアして「やればできる」という自信をつけることです。
まず、半日たばこを吸わないことを目標にし、それを達成できたら1日禁煙を頑張りましょう。
その後、3日、1週間、3週間と期間を伸ばし、徐々に禁煙を進めていきましょう。
3. 禁煙中の体と依存状態の変化
ここまで、禁煙の準備と継続のコツについて解説しましたが、次に禁煙中は体内やたばこへの依存状態がどのように変化していくのかについて解説していきます。
「たばこを吸いたい!」と感じると、その苦しみが延々と続いてしまうような気持ちになってしまいますが、それは一時的なものです。
依存によってたばこが吸いたくなるタイミングをあらかじめ知っておき、それを乗り越えれば楽になることを覚えておきましょう。
3-1. 禁煙開始~24時間後
まず禁煙開始から24時間後までの変化です。
つらさのピークではありませんが、普段吸っていたたばこを吸えなくなることでソワソワしたりイライラしてしまうでしょう。
禁煙の第一関門です。
3-1-1.禁煙20分後
たばこを吸い終わった直後から、体内では収縮してしまった血管などタバコによって起こった変化を元に戻そうと働きます。
禁煙20分で収縮していた血管が戻り、血圧・脈拍・体温が正常な状態に戻ります。
しかし、このあたりから体内のニコチンが減少するため、イライラしたり集中力が低下するなどの離脱症状を感じ始めるでしょう。
3-1-2.禁煙8時間後
禁煙から8時間程度経過するとたばこで増加していた一酸化炭素が減り、酸素濃度が上昇するため呼吸がしやすくなります。
たばこを吸うことで低下していた運動能力も回復し始めます。
たばこを頻繁に吸っていた人はこの頃から「吸いたい」という欲求が強くなり、離脱症状に悩まされるでしょう。
置き換えの習慣をおこない、乗りきりましょう。
3-1-3.禁煙24時間後
血液中の一酸化炭素が正常に戻り、心臓発作の危険性が低下していきます。
離脱症状がもっとも強くなる期間がこの頃から始まります。
なぜたばこを止めるのか、たばこを吸っているとどんなリスクやデメリットがあるのかを再確認して耐えましょう。
3-2. 禁煙開始から2~3日後
禁煙のつらさを強く感じ、徐々に緩和されてくる期間です。
ここを乗り越えれば第二関門突破といえるでしょう。
3-2-1.禁煙2日後
たばこによって鈍っていた嗅覚や味覚、胃の働きが正常化し始めます。
ご飯が美味しく感じられるようになるのはこの頃からです。
禁煙後に太ってしまうのを防ぐためにも、食べ過ぎに注意してください。
3-2-2.禁煙3日後
たばこで弱っていた肺活量や気管支の機能が回復します。
運動機能が向上するので、たばこを吸いたいイライラを紛らわすために、ウォーキングやジョギングなどの運動を取り入れるのもおすすめです。
ニコチンが体内から抜けきるのもこの頃で、離脱症状も徐々に楽になっていきますので、気を強く持って耐えましょう。
3-3. 禁煙開始から1週間後
禁煙から1週間程度経つと、アセチルコリンという神経伝達物質の機能が正常に戻るため、睡眠の質が向上するといわれています。
睡眠の質が良くなることで、目覚めもすっきりと起きることができるようになるでしょう。
離脱症状も1週間を超えるとかなり楽になります。
3-4. 禁煙開始から2週間~9ヶ月後
離脱症状は楽になっても、ふとした瞬間にタバコを吸いたくなる瞬間があるでしょう。
体調の変化もどんどん感じられるようになっていくので、禁煙して良かったと思えるはずです。
3-4-1.禁煙2週間後
循環機能が回復が回復し、冷え性が改善してきます。
また、喫煙によってビタミンCが破壊されなくなったことで、肌にハリやツヤ、透明感が出てきます。
3-4-2.禁煙1〜9ヶ月後
離脱症状がさらに軽くなり、たばこを吸いたいと思う回数も大幅に減ります。
また、風邪などのウイルス感染や心筋梗塞・胃潰瘍・十二指腸潰瘍などのリスクも低下し、病気をしにくくなります。
この頃は、ほとんどたばこを吸いたいという気持ちは起きなくなっていると思いますが、誰かが吸っているのを見て「1本だけ」と貰いたばこをしてしまったり、お酒を飲んでつい吸ってしまうなどしてしまう可能性がありますが、1本吸えば努力が水の泡だということを忘れてはいけません。
そのたった1本によってドーパミンが大量に放出され、脳が強い快感を覚えることでさらに快楽を得ようとするため「もっと吸いたい」という気持ちが蘇ってしまうからです。
気を抜かず、「1本だけ」の誘惑に負けないようにしましょう。
3-5. 禁煙開始から1年後
1年も経つと、咳・痰・息切れなどの症状が改善し、だるさや疲れやすさも感じにくくなります。
ここまでくれば、ほとんど禁煙は成功した状態です。
しかし、前述したように「1本だけ」の誘惑がまれに起こりますので、ここまでの努力を無にしないためにも絶対に吸わないように気を付けてください。
4. 【注意!】やっても意味がない禁煙方法3つ
以下のような禁煙方法は、ほとんど成功せずやっても意味がないためやめましょう。
- 本数を少しずつ減らす
- 軽いたばこに変える
- 加熱式たばこに変える
なぜ、これらが効果がないのかについて解説していきます。
4-1. 本数を少しずつ減らす
たばこを急に止める勇気がなく、「本数を減らしていって最終的に止めよう」と考える人もいるでしょう。
しかし、本数を減らしても1本を大切に深く吸うようになるので、かえってやめにくくなります。
4-2. 軽い煙草に変える
軽めのたばこに変えることで、徐々に体内の有害物質を減らしながら止めようと考えるのも危険です。
今までよりも軽いたばこにすることで吸った気がせず、本数ばかり増えてしまう可能性があります。
また前述したとおり、重いたばこも軽いたばこも有害物質を取り込むことに変わりはないので、健康状態も良くなりません。
4-3. 加熱式たばこに変える
加熱式たばこに変えてから、段階的に禁煙をしようと考えるのもやめましょう。
加熱式たばこはタールが発生しないため紙巻きたばこよりも健康的に思えるかもしれませんが、たばこによる多くの健康被害はニコチンによるものです。
たばこの中毒性を引き起こすのもニコチンであるため、加熱式たばこから禁煙をするのも、紙巻きたばこから禁煙をするのもどちらも大変さは変わりません。
5. 禁煙の成功率を上げるために禁煙グッズも活用しよう
多くの人は、グッズを使わずに禁煙をおこなっていますが、禁煙グッズの活用は禁煙のつらい離脱症状を和らげてくれる効果があります。
効果が認められている禁煙グッズには、
- ニコチンガム
- ニコチンパッチ
この2種類があり、用意しておくと禁煙の助けになるかもしれません。
これらの禁煙グッズにはニコチンが含まれていますが、中にはニコチンが含まれていない禁煙グッズもあります。
ニコチンが含まれていない禁煙グッズは、医学的な有効性を示すデータがないため、気を紛らわす程度で効果はないと考えましょう。
禁煙グッズについて詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
6. 何度チャレンジしても禁煙できない場合は禁煙外来へ
今まで何度も禁煙に失敗していたり、ここまで解説した方法を試しても禁煙できなかった場合、禁煙外来に行ってみてはいかがでしょうか。
禁煙は、治療なしで取り組んだ場合の成功率は10%ほどと低く、禁煙外来で5回の診察をすべて受けた場合は80〜90%とかなり成功率もアップします。
現在は禁煙外来の保険診療対象者の幅が広がったため、保険適用で治療を受けられる可能性が高いでしょう。
6-1. 保険適用になる人
禁煙外来を保険適用で受診するためには、以下の要件をすべて満たしている必要があります。
- TDSニコチン依存度テストにで5点以上となり、ニコチン依存症と診断された人
- 1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上の人(※34歳以下はこの条件を満たしていなくても可)
- すぐに禁煙することを希望する人
- 禁煙治療について説明を受けて、治療を受けることを文書で同意した人
TDSニコチン依存度テストは以下のような質問内容です。
出典:e-ヘルスネット(TDSニコチン依存度テスト)
このように、特に厳しい条件はないためほとんどの喫煙者は保険適用となるでしょう。
6-2. 禁煙外来の治療の流れ
禁煙外来では、以下のように治療をおこないます。
- 問診
- 息の測定
- 医師の診察とアドバイス
- 薬の処方
最初に保険適用になるかをチェックするための問診などをおこないます。
息に含まれる一酸化炭素の濃度を測定し、医師から禁煙状況に応じたアドバイスを受けて、禁煙補助剤の処方をしてもらいます。
6-3. 禁煙外来の費用
禁煙治療を保険適用でおこなう場合、処方される薬の種類にもよりますが13,000~20,000円程度です。
禁煙外来で治療をおこなう期間は8~12週間であるため、1日にたばこを吸う量が10本程度であっても禁煙外来の費用の方が安く済みます。
今後もたばこにお金を払い続けることに比べれば、1回の治療代はそこまで高額でもないでしょう。
7. 禁煙仲間を見つけるなら「みんチャレ」
禁煙の成功率を上げるために効果的なのが「禁煙仲間を作ること」だと前述しましたが、仲間を見つける際に試していただきたいのが、習慣化アプリ「みんチャレ」です。
みんチャレは5人で1チームとなり、同じ目標を達成するために毎日チャットで成果の報告をします。
匿名で同じ目標の仲間と集まることができるので、気兼ねなく目標に向けて取り組むことができます。
みんチャレを活用した禁煙プログラムは、「みんチャレ禁煙」として企業や健康保険組合にも導入実績があります。
禁煙プログラムは参加率と継続率の低さが課題になっていますが、「アプリを通じたピアサポート」により高い成功率と継続率が期待でき、禁煙支援の次の一手として有効です。
禁煙は毎日の我慢がつきものですが、仲間の目があることで挫折しにくい環境となるのです。
8. まとめ
禁煙の成功率を少しでも上げるためには、以下のような事前準備をしましょう。
- なぜ禁煙するのかを書き出す
- たばこを吸うリスクやデメリットを書き出す
- 禁煙開始日を決める
- 禁煙を周囲に宣言する
- 禁煙開始日前日に喫煙具を処分する
これらをおこなうことで、「禁煙しなければ」という思いを強くするだけでなく、禁煙を失敗できないというプレッシャーを作ります。
禁煙を継続させるためのコツは、以下のとおりです。
- たばこの代わりになる置き換えの習慣を身に付ける
- 禁煙仲間を作る
- スモールステップで禁煙を始める
禁煙のつらさを紛らわしたり、禁煙に対するプレッシャーを感じられるようにするためにも、これらのコツを試してみてください。
いきなりたばこを絶つことに抵抗があり、以下のように禁煙をしようと考えている場合はやめましょう。
- 本数を少しずつ減らす
- 軽いたばこに変える
- 加熱式たばこに変える
これらの方法は、かえって禁煙が難しくなったり本数が増えてしまう可能性もあります。
自力での禁煙は成功率が低いのですが、禁煙外来での成功率は禁煙外来では5回の診察をすべて受けた場合80〜90%と非常に高いため、どうしても禁煙が成功しない場合には禁煙外来も検討してみましょう。