やる気の意味は?重要な3要素とスイッチを入れて強く持続させる方法

やる気の意味は?重要な3要素とスイッチを入れて強く持続させる方法
 
やる気とは、自ら進んで何かをやろうとする気持ちのことです。「やる気がある」「やる気が出ない」といった具合に使われます。
 
やる気があれば、やりたいことを積極的に為し遂げたり、やるべき仕事・勉強・家事などをスムーズに片づけたりして、毎日を充実させられます。
 
しかし、実際のところ、やる気を出すのに苦労している人が少なくありません。
 
そもそも「やる気」とは何なのか、どうすればやる気を出すことができるのか。本記事では「やる気」を徹底解剖します。

本記事のポイント

  • やる気とは何か、その正体を解説
  • やる気を出すノウハウを具体的にお伝え
  • やる気が自動的にあふれる心身づくりを目指す

「やる気を出す方法を教えてほしい」
「やるべきことをきちんとできる自分になりたい」
…という方におすすめの内容となっています。
 
この解説を最後までお読みいただければ、「やる気とは何?」という根源的な問いから、自分自身のやる気をコントロールするテクニックまで、体系的に理解できます。
 
やる気の知識を身につけ、正しく攻略し、やる気を意図的に出せるようになりましょう。


1. やる気の正体とは何か


最初にやる気とは何か、基本の知識からご紹介します。

1-1. やる気の意味

最初にやる気の辞書的な意味を見てみましょう。

やるき 【遣気】
進んで何事かをしようという気持。意欲。

出典:日本国語大辞典

やる気の意味として「意欲」が挙げられていますので、意欲の意味も見てみましょう。

いよく 【意欲】
(1)そうしたいと思う心。積極的にやろうとする意志。また、自ら進んで望むこと。
(2)種々の動機の中からある一つの目標を選んで意志が積極的、能動的に働くこと。
(3)心の中の欲念。

出典:日本国語大辞典

以上をまとめると、冒頭でもご紹介したとおり、
「やる気とは、自ら進んで何かをやろうとする気持ち」
……と定義できます。

1-2. やる気は存在しない?

脳研究者の東京大学・池谷裕二教授が「やる気は科学的に存在しない」と述べていることで、
「やる気って存在しないの?」
と混乱している方が多いようです。
 
たとえば、新R25の「簡単にやる気を出す方法を教えてください!」→脳研究者「やる気なんて存在しない」」のインタビュー記事があります。
 
主旨を簡単にまとめると、

  • 「やる気」という言葉は、「やる気」のない人間によって創作された虚構
  • 人間は、行動を起こすから「やる気」が出てくる生き物
  • 面倒なときほどあれこれ考えずに、さっさと始めてしまえばいい
  • 本来「やる気」というのは行動を起こせば自然とついてくるもの

という内容です。
 
「やる気なんていらないと割り切る心理スタンスのほうが、現代人にはよほど必要」
とも主張されています。極論ともいえますが、目からウロコが落ちた、という方も多いでしょう。
 
ただ、これは脳研究者の視点から見た「やる気」の定義であり、やる気の存在否定というより、
「“脳の中には”、やる気というモノは存在しない」
というお話になります(詳しくはこの後「3-1. 体を動かしてやり始める」でも解説します)。

1-3. 心理学での「モチベーション(動機づけ)」

さらに多角的にやる気について考えてみましょう。
 
心理学的に「やる気」はどう扱われているのかといえば、モチベーション(動機づけ)という概念で研究されています。
 
私たちの普段の会話では、やる気と同じ意味で「モチベーション」を使っているかもしれません。たとえば、「モチベーションが上がらない(意味:やる気が出ない)」といった表現です。
 
しかし、心理学での「モチベーション」はやる気ではなく、「動機づけ」と訳されます。
 
私たちが「やる気」と感じる気持ちの原因、つまり人間の行動を引き起こす源泉となる心理が「モチベーション(動機づけ)」です。

 
モチベーションには、さまざまな種類があります。

  • 飢え、渇き、睡眠のような生理的欲求を実現する行動を起こすモチベーション
  • 理想自己を実現しようとする欲求に関するモチベーション
  • 目標を達成したいという欲求に関するモチベーション
  • 他者との友好的な関係を構築・維持したいという欲求に関するモチベーション
  • その他

私たちの心や体のなかでモチベーションが高まると、「やる気(=進んで何かをやろうとする気持ち)」が生まれる、という仕組みになっています。
 
たとえば、
「空腹だ!このままでは飢えてしまう!」
というモチベーションが高まると、自ら進んでご飯を食べようとする“やる気”が生まれ、ご飯を食べる、というわけです。
 
参考:『有斐閣 現代⼼理学辞典』

1-4. 本記事における“やる気”の定義

ここまでお読みいただくと、「やる気」と一口にいっても、定義や捉え方が幅広いことがおわかりいただけたかと思います。
 
本記事では、脳科学や心理学などのエッセンスも取り入れながら、私たちが普段の生活で「やる気を出したい」と感じる、あの“やる気”を出す方法を、実用的に解説していくことにします。
 
定義するなら「やるべきことを行動に移し、成し遂げる精神力」です。欲しいのは、この力ではないでしょうか。
 
このやる気は、3つの要素に分解できます。次の章で解説しましょう。


2. やる気には3つの要素がある


「やるべきことを行動に移し、成し遂げる精神力」は、以下の3つの要素から成り立っています。

  • 起動:スイッチ
  • 持続:粘り強さ
  • 強度:集中力

「自分は、どの部分の要素が弱いのか(強化すべきか?)」
と考えながら、以下の詳細を読み進めてみてください。
 
それぞれを強化するための方法は、3つの要素を解説した後にお伝えします。

2-1. 起動:スイッチ

1つめの要素は「起動:スイッチ」です。
 
これは後回しにせずに「すぐやれる力」を指しています。

こんな人は起動が弱め

  • 夏休みの宿題は最終日にまとめてやるタイプ
  • 「ダイエットは明日から」が口癖
  • やるべき仕事を先延ばして締切ギリギリになりがち

たとえば、あなたが毎朝の日課としてランニングをしたいと思っているとします。
 
早起きして、ウェアに着替えて、外に出て、走り出す。ここまでに必要なのが起動のやる気です。
 
このやる気が出ないと何も行動できないので、起動のスイッチはまず重要な要素です。

2-2. 持続:粘り強さ

2つめの要素は「持続:粘り強さ」です。
 
これは、たとえ障害があったとしても、やろうとしていることを継続し、努力を続ける力です。

こんな人は持続が弱め

  • 飽き性で、やりかけてもすぐ飽きる
  • 困難があると、すぐ挫折しやすい
  • 仕事や勉強に取りかかっても、気づくとSNSやYouTubeを見ている

再びランニングで考えてみましょう。
 
粘り強い持続力がないと、ランニングしようと走り出してもすぐに飽きて、数分で家に帰りたくなります。
 
あるいは、「天気が悪くなりそう」など、何かしらの困難に遭遇すると、簡単に諦めてしまいます。
 
もう少し長期的なスパンでも、たとえば、
「仕事が忙しい。ランニングはやめよう」
「思ったより痩せない。もう飽きた」
という具合に、ちょっとした障壁であっても乗り越える忍耐力がなく、挫折してしまうのです。

2-3. 強度:集中力

3つめの要素は「強度:集中力」です。
 
前述の「持続:粘り強さ」は、“継続する長さ”に関わる要素ですが、こちらの強度は、時間の長さにかかわらず、“強く集中できるか?”を指しています。

こんな人は強度が弱め

  • 一応勉強はしているが、ダラダラと惰性になりがち
  • 定時に帰社することはなく残業がデフォルトになっている
  • 長い時間を費やしているが結果が出ない

強度がないと、やってはいても「質」が低くなります。
 
たとえば、やる気の強度が強い人のランニング練習は、同じ時間であっても充実した練習になります。決めたタイムで、集中してきっちり走りきるので、練習の質が高いのです。
 
参考:Verywell Mind,What Is Motivation?
 
以上が「やる気」の3要素です。自分の「やる気」の特徴と照らし合わせ、弱みを補完して強みを伸ばすことを考えましょう。
 
次章からは、具体的な方法を3要素別にご紹介していきます。


3. やる気の【起動:スイッチ】を入れる方法


まずはやる気の「起動」です。スイッチを入れる具体的な方法を、見ていきましょう。

3-1. 体を動かしてやり始める

1つめの方法は「体を動かしてやり始める」す。
 
1-2. やる気は存在しない?」にて、脳研究者・池谷教授の「やる気は存在しない」というお話をご紹介しました。
 
この真意は「やる気のスイッチは、脳ではなく『体』にある」ということです。
 
池谷教授は、やる気は「体」から作られると述べています。以下は引用です。
 
朝起きるのが苦手な人がいますけれども、 しっかり目が覚めるまで待って、それから起き上がるというのはあり得ない。

実際には体を動かすから脳も覚醒してくるのです。
だからどんなに眠くても、とにかく布団から出る。新聞を取りに行ったり洗面所で顔を洗ったりして、それでようやく頭が冴えてくる。
論文を書くのも同じです。書き始める前は面倒に思っても、始めて5分か10分もすると気分が乗ってくる。

出典:ベネッセ教育総合研究所

この理由について、池谷教授は、
〈やる気がわいているとき、脳内では「淡蒼球(たんそうきゅう)」から送り出された信号によって、モチベーションが高い状態になっている。淡蒼球を活性化するのは体への刺激である〉
…と解説しています。
 
出典:国立精神・神経医療研究センター
 
つまり、
「やる気を出すためには、実際に手を動かして、やり始めるしかない」
「やり始めれば、やる気は出るので、やる気の有無は気にせずに、安心してやり始めればよい」

…ということがわかります。
 
私たちは長年の習慣で、
「やる気が出ないから、できない」
と思いがちですが、
「やる前に、やる気がないのは当たり前(生物の構造として普通のこと)」
とマインドセットを変えましょう。
 
そして「やり始める」ことに、自分のエネルギーを使ってください。
 
大変に感じるかもしれませんが、大変なのは最初だけです。この事実を知っていることで、全力で「やり始める」ことに注力できるでしょう。
 
参考:ベネッセ教育総合研究所

3-2. 開始デッドラインを設定する

2つめの方法は「開始デッドラインを設定する」です。
 
デッドラインとは「締切」のことです。通常は「いつまでに終わらせる」という完了日の終了デッドラインを設定します。
 
これにくわえて「いつまでに着手する」という開始デッドラインも設定することで後回しを防ぐテクニックです。
 
開始デッドラインを設定する
心理学博士のイ・ミンギュ氏は、
〈実行力に優れた人の心の中には、実は「ふたつの締め切り」がある。
仕事をいつまでに終わらせるという「終了デッドライン (Ending Deadline) 」 だけでなく、仕事をいつから始めるかという「開始デッドライン(Starting Deadline)」を持っているのだ〉

と述べています。
 
そもそも、締切には、以下の効果があります。

締め切りは、その時間が過ぎたら何の意味もなくなるため、人を緊張させ、必死にさせる。
だから、いろいろな仕事に締め切りを決めておけば、人間の脳は時間までに仕事を終わらせるためにエンドルフィンを分泌し、エネルギーを集中させ、筋肉を緊張させて、ひとつのことに没頭させる。
 
また、これまでに蓄えておいたあらゆる情報と知識を検索し、解決策の糸口を探し出そうとする。

出典:イ・ミンギュ『「後回し」にしない技術』

この締切の効果を2倍にできるのが「開始デッドライン(いつからやるかの締切)」です。
 
「実行に移す開始デッドラインはいつで、それを終わらせる終了デッドラインはいつ」
という具合に、2つの締切を活用しましょう。
 
詳しくは以下の書籍で解説されていますので、参考にしてみてください。

イ・ミンギュ『「後回し」にしない技術』

3-3. 自分に優しい言葉をかける

3つめの方法は「自分に優しい言葉をかける」です。
 
自分に厳しくすることが、やる気を出す秘訣だと思うかもしれません。しかし、過度な自己批判は逆効果です。
 
Harvard Business Reviewの記事によれば、
〈過度な自己批判は、やる気を削ぎ、先延ばしの原因となる。
脳を思考停止に追い込み、目標達成のために行動することを妨げる〉

といいます。
 
実際、カリフォルニア大学の研究者が行った、試験に失敗した学生を対象とした実験では、
〈セルフ・コンパッション(自分への思いやり)を持ったほうが、やる気の向上につながり、その後の試験勉強に多くの時間を費やした〉
という結果が出ています。
 
とくに、仕事や勉強でよい成績が出せなかったときほど、自分を責めるのは回避してください。自己批判によってやる気がなくなり、悪循環に入ってしまうからです。
 
失敗したとしても自分を受け入れ、自分に優しく接することが、やる気のスイッチを入れるコツです。

具体的に自分にかけたい言葉

  • 失敗しても大丈夫
  • 私はよくがんばっている
  • きっとできる

参考:Self-Compassion Increases Self-Improvement Motivation – Juliana G. Breines, Serena Chen, 2012


4. やる気の【持続:粘り強さ】を高める方法

 
次に、起動したやる気をできるだけ長く、粘り強く持続させるための方法を見ていきましょう。

4-1. 具体的な目標を設定する

1つめの方法は「目標設定して行動計画を作る」です。
 
「目標を設定せよ」という言葉は聞き慣れていて面倒に感じるかもしれませんが、じつは目標設定はやる気を持続させるテクニックとして有益です。
 
実際、学生をやる気があるグループ・ないグループに分けて課題の再試験を実施した研究では、
〈やる気がないグループに具体的な目標を与えると、成績の面でも学習態度の面でも、やる気があるグループに追いついた〉
という結果が出ています。
 
また、1960年代にエドウィン・ロック博士によって提唱された「目標設定理論」では、具体的な長期目標があると、モチベーション持続およびパフォーマンス向上につながることが示唆されています。
 
具体的な目標の立て方は、以下の4項目を参考にしてみてください。

  • 数字で表す
    ✕ 痩せる → ◎ 5kg 減量する

  • 客観的に進捗状況を測定できる指標にする
    ✕ 英語力を身につける → ◎ TOEICで800点をとる

  • がんばれば達成できる難易度にする(非現実的な目標にしない)
    ✕ 10億円稼ぐ → ◎ 年収1,000万円を超える

  • 期限を決める
    ✕ 将来 → ◎ 2023年12月31日までに 

詳しくは「絶対に目標達成したいときの3ステップと成功率を高めるテクニック」でも解説しています。
 
参考:EBSCOhost | 1967-09780-001 | Goal setting as a means of increasing motivation.
New Directions in Goal-Setting Theory

4-2. 自己効力感を高める

2つめの方法は「自己効力感を高める」です。

自己効力感(セルフエフィカシー)とは?

セルフ・エフィカシーとは、ある行動をうまく行うことができるという「自信」のことをいい、日本語では自己効力感と呼ばれます。
人がある行動へのセルフ・エフィカシーを強く感じていると、その行動を行う可能性が高くなり、その行動をするための努力を惜しまず、失敗や困難を伴っても諦めにくいと考えられます。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット

自己効力感は、簡単にいえば「できそう感」です。できそうと感じられる自信がないと、失敗や困難があったときに粘れず、すぐ諦めてしまいます。
 
実際に、肥満症の方の減量とやる気を調べた研究では、目標設定および専門家のサポートのほか、
〈自己効力感が、減量へのやる気を高める〉
と指摘されています。
 
自己効力感を高めるためには、次の2つのポイントを実践してみてください。

  • 成功体験
    小さな成功体験を重ねる。達成できる簡単な目標を設定し達成する

  • 代理体験
    自分に似ている人が成功しているのを見たり聞いたりする 

参考:Patient motivation to lose weight: Importance of healthcare professional support, goals and self-efficacy
厚生労働省 e-ヘルスネット「セルフ・エフィカシーを高めるポイント 」

4-3. 他の人とのつながりを思い出す

3つめの方法は「他の人とのつながりを思い出す」です。
 
もし、やる気の火が小さくなって消えそうになる日があったら、こんなことを思い出してください。

  • 今まで応援してくれた人たちの顔
  • お世話になった人への恩返し
  • チームメートと交わした約束
  • 友人と語り合った夢
  • 自分を信じてくれる人の存在

あるいは、こんなことも思い出してみましょう。

  • 他の人に言われて悔しかったこと
  • いつかかならず見返したい相手
  • 捨てるわけにはいかないプライド

“やる気”というと自分の内側と向き合うことだけを考えがちですが、じつは「他者に対する社会的な感情」が、やる気の持続にかかわっているという研究があります。
 
ノースイースタン大学のデイヴィッド・デステノ教授によれば、
〈感謝・思いやり・誇りといった社会的感情が、やる気を長続きさせる力になる〉
といいます。
 
そもそも人類が生命を維持し、繁栄していくためには「社会的な絆」が不可欠でした。
 
そのため、人間の“他者に対する社会的な感情”は、生存本能とも結びつく感情として発達しており、強力です。やる気を持続させるパワーを与えてくれます。

  • 「応援してくれる人の期待に応えたい」
  • 「ここでやめたらお世話になった人に顔向けできない」
  • 「絶対に見返してやる」
  • 「信頼を裏切るわけにはいかない」

こういった気持ちを自分の中で増幅させ、“やる気を燃やし続ける燃料”としましょう。
 
もらった応援メッセージや仲間との集合写真、交わした約束などの画像をスマホに保存し、くじけそうになったときに見るのも、よい方法です。
 
参考:デイヴィッド・デステノ『なぜ「やる気」は長続きしないのか―心理学が教える感情と成功の意外な関係』


5. やる気の【強度:集中力】を上げる方法


最後に3つめの「やる気の強度(集中力)」を上げる方法をご紹介します。

5-1. 集中力にかかわる栄養素を摂取する

1つめの方法は「集中力にかかわる栄養素を摂取する」です。
 
気づいていない方も多いのですが、じつは摂取した栄養素と脳の集中状態は密接な関係にあります。
 
まずは、特定の栄養素が不足しないよう、バランスのよい食生活を心掛けることが大前提です。
 
「主食・主菜・副菜」のそろった食事をとりましょう。主食・主菜・副菜を組み合わせた食事をすることは、栄養バランスのとれた食生活と関係しているという研究結果が複数報告されています。
 
出典:農林水産省

バランスのよい食事を実践したうえで、さらに集中力を高めるブレインフーズを取り入れると効果が期待できます。

脳に良い栄養素

  • ビタミンB群
  • ビタミンK
  • ビタミンE
  • コエンザイムQ10
  • ルテイン
  • 葉酸
  • β-カロテン
  • オメガ3

脳の健康を高める
緑の葉野菜

  • ケール
  • ホウレンソウ
  • コラードグリーン
  • ブロッコリー
  • ロメインレタス

脳のエネルギーとなる
良質な脂質

  • クルミ
  • アボカド

脳の炎症を抑えるベリー類

  • ブルーベリー
  • ブラックベリー
  • ストロベリー

集中力を高めるカフェイン

  • コーヒー
  • 紅茶
  • 緑茶
  • ダークチョコレート(抗酸化作用もある)

参考:Brain Foods that May Help You Concentrate | HealthySD.gov

5-2. 瞑想で脳の状態を整える

2つめの方法は「瞑想で脳の状態を整える」です。
 
瞑想には、私たちの頭の中に溜まったキャッシュを削除してサクサク動くようにしたり、精神的な安定感をもたらして集中しやすくしたりする効果が期待できます。
 
実際に、近年の研究では、
〈瞑想の実践者は、脳の灰白質の密度が増加している〉

と報告されています。
 
※「灰白質」とは、学習・記憶のプロセスや意志力・自制心にかかわる脳の部位です。
 
マイクロソフト創業者のビル・ゲイツも瞑想の実践者で、
「瞑想は集中力を高めるための素晴らしいツール」
と述べています。
 
瞑想の具体的なやり方は「★瞑想」の記事にて紹介しています。あわせてご覧ください。
 
参考:Mindfulness practice leads to increases in regional brain gray matter density
Why I’m into meditation | Bill Gates

5-3. 体力をつけ休息をとる

3つめの方法は「体力をつけ休息をとる」です。
 
基本的なことですが、多くの方が軽視しているので、あらためてこの重要性をお伝えしたいと思います。
 
「疲れているときや眠いとき、やる気が出ない」という経験をしたことのある方は多いでしょう。
 
強くしっかりとしたやる気を出すために、「体力と休息」が重要なカギを握っています。
 
メンタルケアだけに意識を向けるのではなく、日頃から運動習慣を持って体を鍛え、体力をつけてください。筋トレ、ランニング、ヨガなど、自分に合うものでかまいません。
 
くわえて「休息」も欠かせません。とくに最も重要なのが「睡眠」です。睡眠不足での作業は酩酊状態のように作業効率が低下します。

参考

覚醒度(頭の働き)は起床後13時間後から(6時起きで、夕7時から)徐々に低下してゆく(Dawson、1997)。
17時間連続覚醒(6時から夜11時)では作業能率が酩酊状態(血中アルコール濃度0.05%)程度に低下し、徹夜では血中アルコール濃度0.08%程度の作業能率になってしまう。

参考:独立行政法人 労働者健康安全機構

起床後13時間が過ぎたら、その日はもうやる気を出すのは諦め、十分な睡眠をとって翌朝また取りかかる、というリズムでやる気の強度を維持していきましょう。


6. まとめ

本記事では「やる気」をテーマに解説しました。要点を簡単にまとめます。
 
やる気には、3つの要素があります。

  • 起動:スイッチ
  • 持続:粘り強さ
  • 強度:集中力

それぞれの要素別に、やる気を高める方法をご紹介しました。

やる気の【起動:スイッチ】
を入れる方法

  • 体を動かしてやり始める
  • 開始デッドラインを設定する
  • 自分に優しい言葉をかける

やる気の【持続:粘り強さ】
を高める方法

  • 具体的な目標を設定する
  • 自己効力感を高める
  • 他の人とのつながりを思い出す

やる気の【強度:集中力】
を上げる方法

  • 集中力にかかわる栄養素を摂取する
  • 瞑想で脳の状態を整える
  • 体力をつけ休息をとる

本記事でご紹介したテクニックを活用して、自分のやる気をコントロールし、本当にやりたいことを実行していく原動力としていただければと思います。

 

 

習慣化アプリ「みんチャレ」を使う人の70%が、アプリを使い始めて21日以上習慣を継続しています。一人ではなかなか習慣化できないことでも、同じ目標を持った仲間と励まし合いながら取り組むと楽しく続けられます。まずはみんチャレアプリをダウンロードして、興味のあるチームに参加してみましょう。

\ 100万人が使うNo.1習慣化アプリ /