【一覧付き】ダイエットにつながる運動|家・外でできるおすすめを紹介

「ダイエットのための運動にはどのようなものがあるのだろう?」

この記事をお読みになっている方は、このような疑問を持っているのではないでしょうか。
 
ダイエットのための運動には 

  1. 体脂肪を燃やすための「有酸素運動
  2. 筋肉量を増やして基礎代謝を上げる「無酸素運動

の2つがあり、これらを組み合わせて行うことが減量をする上で大切です。具体的な運動の名前を上げると、以下になります。

有酸素運動無酸素運動有酸素運動

無酸素運動
屋外室内自宅ジム
ウォーキング
ジョギング
ランニング
サイクリング
縄跳び
エクササイズゲーム
ダンス
エアロビクスラジオ体操
パワーヨガ
水中ウォーキング
スクワット
ランジ
ヒップリフト
レッグプレス
ケーブルキックバック
レッグエクステンション
レッグカール
HIIT(ヒット)
サーキットトレーニング

この記事では、以下の内容をまとめて説明しています。

  • ダイエットのために必要な「有酸素運動」と「無酸素運動」について
  • ダイエットにつながる有酸素運動
  • ダイエットにつながる無酸素運動
  • ダイエットにつながる有酸素運動+無酸素運動
  • 【運動強度別】ダイエットにつながる運動一覧
  • ダイエットで取り入れる運動の効果を高めるために行うべきこと
  • ダイエットで運動を取り入れるときに気を付けたいこと

お読みいただくことで、

  • ダイエット効果のある運動は何か
  • 今の体力で行えるダイエット効果のある運動は何か
  • ダイエットにつなげるためにはどのように運動すれば良いのか

をお分かりいただけます。ダイエットのために運動をしたいけど何から始めたら良いか分からない方、どのように運動すればダイエット効果を得られるのかを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

また、同じ目標を持つ仲間と一緒にダイエットを続けるアプリ「みんチャレ」を使って生活習慣を改善し、ダイエットに成功されている方がたくさんいます。
実際にみんチャレを使ってダイエットに成功された方にインタビューしていますので、以下の記事を参考にしてみてください。

体重を報告し合い、1年で10kgのダイエットに成功!本音を言える仲間が応援してくれるから頑張れる
体重を報告し合い、1年で10kgのダイエットに成功!本音を言える仲間が応援してくれるから頑張れる

 


1. ダイエットのためには「有酸素運動」と「無酸素運動」が必要

 
冒頭でも説明した通り、ダイエットのためには次の2つの運動が必要です。

  1. 体脂肪を燃やすための「有酸素運動」
  2. 筋肉量を増やして基礎代謝を上げる「無酸素運動」

それぞれどのような運動なのか、詳しく説明していきましょう。

1-1. 有酸素運動とは

「有酸素運動」とは、酸素を取り込みながら長時間かけて行う運動のことです。以下が有酸素運動に該当します。

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • ランニング
  • サイクリング
  • 水泳

この有酸素運動がダイエットのために必要な理由は、体脂肪を燃焼させる効果があるからです。

体脂肪を燃やすためには、まずその体脂肪が大量の酸素によって分解され、エネルギーとして消費されなければなりません。
 
この体脂肪の燃焼を実現させるのが、有酸素運動です。有酸素運動によって体脂肪が燃焼されるメカニズムは、以下の通りです。

  1. 有酸素運動を行うために筋肉が使われる
  2. 筋肉を使うために体脂肪がエネルギー源となる
  3. 有酸素運動が行われることで大量の酸素が取り込まれ、体脂肪が分解される
  4. 大量の酸素によって分解された体脂肪がエネルギーとして消費される

有酸素運動は長時間継続して行う運動のため、大量の酸素を体に取り込むことができます。大量に取り込まれた酸素は体脂肪を分解し、エネルギーとして消費されます。体脂肪がエネルギーとして消費される = 体脂肪が燃焼されることを意味します。

ダイエットのためには体脂肪を減らすことが必要になるため、体脂肪を燃焼できる有酸素運動は減量に欠かせないのです。

1-2. 無酸素運動とは

「無酸素運動」とは、酸素を使わずに短時間で行う運動のことです。無酸素運動は、以下が該当します。

  • 筋トレ
  • 短距離走
  • ウエイトリフティング(重量挙げ)

この無酸素運動がダイエットのために必要なのは、筋力量を増やして基礎代謝を上げる効果があるからです。
 
ダイエットのためには体脂肪の減少以外に基礎代謝を上げることも必要です。人間が1日に消費するエネルギーには3つあり、基礎代謝はそのエネルギーの1つです。

エネルギーの
名称
概要割合
基礎代謝何もせずじっとしている状態で消費されるエネルギー約60%
生活代謝身体活動(通勤や家事、仕事など)によるエネルギー約30%
食事誘発性産生食事をした後に発生するエネルギー約10%

身体活動とエネルギー代謝 | e-ヘルスネット(厚生労働省)を元に作表
 
上記で、1日の消費エネルギーの中で半数以上を占めるのは基礎代謝であることをお分かりいただけるでしょう。基礎代謝量が高ければ高いほどエネルギーを消費する力があり、脂肪が溜まりにくくなります。
 
この基礎代謝は人間の体にある組織や臓器が担っており、その1つが筋肉なのですが、厚生労働省の「加齢とエネルギー代謝|e-ヘルスネット」では筋肉量が減少すると基礎代謝が低下することが言及されています。つまり、筋肉量を増やせば基礎代謝は高められるということができます。
 
筋肉量を増やして基礎代謝を高めることを実現できるのが、無酸素運動です。無酸素運動によって筋肉量を増やし、基礎代謝を高められるメカニズムは以下の通りです。

  1. 無酸素運動を行うために速筋が使われる
  2. 速筋が働くことで筋肉量が増える
  3. 筋肉量が増えて基礎代謝が向上する

無酸素運動では、筋肉を構成する筋繊維の1つ「速筋」が使われます。この速筋は短時間に大きな力を出せるため無酸素運動で使われるのですが、老化が速いのが特徴です。
 
しかし、速筋は意識的に動かせば量が増え、力を強めることが可能な筋繊維でもあります。速筋が増えれば筋肉量が増え、筋力もアップすることになり、これが基礎代謝の向上につながるのです。

ダイエットのためには基礎代謝を上げて脂肪が燃えやすい体を作ることも必要であるため、筋肉量を増やして基礎代謝を高められる無酸素運動も減量に欠かせません。

1-3. ダイエットにつながる有酸素運動と無酸素運動とは

ダイエットのためには有酸素運動と無酸素運動が必要ですが、この2つに該当する運動は数多くあります。
 
どの運動であってもダイエットにつなげることは可能ではありますが、減量のためには

  1. 有酸素運動…継続しやすい運動
  2. 無酸素運動…基礎代謝の向上効果が高い運動

を取り入れることが重要になります。上記の理由を説明していきましょう 

1-3-1. 有酸素運動は「継続しやすい運動」

ダイエットに取り入れる有酸素運動は「継続しやすい運動」が良いです。
 
有酸素運動は長時間継続して行うことで体脂肪燃焼効果が発揮されます。このため、
自分にとって負荷が高く合わない有酸素運動をしても継続にしくく、ダイエットにもつながりません。

有酸素運動に該当する運動は「1-1. 有酸素運動とは」で取り上げた通り色々ありますが、脂肪燃焼効果には差はありません。厚生労働省の「内臓脂肪減少のための運動|e-ヘルスネット」では、有酸素運動は1日に30分行っても10分行っても減量効果に差はなく、効果は運動量の合計によることを言及しています。
 
このため、ダイエットのためには

  • 運動強度の高さ
  • 運動をする場所
  • 生活スタイル
  • 楽しめるかどうか

など、自分が続けられる基準を満たす有酸素運動を選ぶことが大切になります。

1-3-2. 無酸素運動は「基礎代謝の向上効果が高い運動」

ダイエットで取り入れる無酸素運動は「基礎代謝の向上効果が高い運動」が良いです。
 
基礎代謝の向上効果が高い無酸素運動というのは、「体の大きな筋肉を鍛えられる運動」を指します。体の大きな筋肉の例は、以下の通りです。

  • 大殿筋(だいでんきん)最も大きいお尻の筋肉
  • 大腿二頭筋(だいたいにとうきん)太もも裏の筋肉
  • 大腿四頭筋(だいたいよんとうきん)太もも前の筋肉
  • 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)首から腰にかけた背中にある筋肉

無酸素運動自体、基礎代謝を上げられる運動ではあります。
 
しかし、上記のような大きな筋肉を鍛えると基礎代謝を最も向上できることを、健康の維持増進についての情報提供を行っている国立研究開発法人 国立健康・栄養研究所が言及しているのです。
 
このため、ダイエットのためには上記のような大きな筋肉を鍛える無酸素運動を選ぶことが大切になります。


2. ダイエットにつながる運動 ~ 有酸素運動編 ~

 
ではここから、ダイエットにつながるおすすめの運動を具体的に紹介していきましょう。
 
まずは有酸素運動から、屋外で行う運動と自宅・ジムで行える運動の2つに分けて取り上げていきます。

2-1. 屋外で行う有酸素運動

屋外で行うおすすめの有酸素運動は、次の5つです。

  1. ウォーキング
  2. ジョギング 
  3. ランニング 
  4. サイクリング
  5. 縄跳び 

2-1-1. ウォーキング

1つ目はウォーキングです。
 
ウォーキングは、以下のように正しい姿勢で腕から足まで全身の筋肉を使って行う運動です。

 引用元:ウォーキングの効果と方法 | 健康長寿ネット

使われる筋肉が多いほどエネルギーに変わる体脂肪が多くなるため、全身の筋肉を使うウォーキングは脂肪燃焼効果は高いです。国土交通省の『「歩く」効果・効用とそれを習慣化する方法の整理』でも、ウォーキングの脂肪燃焼効果の高さは明確になっています。

ウォーキングを30分(合計)行ったときの消費エネルギーの目安は、以下の通りです。

体重消費エネルギー(目安)
50kg120kcal
60kg144kcal
70kg168kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
※実際の消費エネルギーは、体重と運動強度によって変わります
 
ウォーキングは日常生活で行っている「歩く」ことがベースの有酸素運動のため、誰でも取り組みやすいといえます。運動の習慣がなかったり、運動が苦手だったりする人にもおすすめです。

ウォーキングがおすすめの人

  • 運動の習慣がない
  • 運動が苦手
  • ダイエットのための運動を始めて取り組む

2-1-2. ジョギング

2つ目はジョギングです。
 
【ジョギングの例】



【ランナー必見】正しいフォームで走るコツ【無理しないランニングフォーム】|真鍋未央 miobi life style

ジョギングは人と会話できるほどのスピードで走る運動です。 全身の筋肉を使ったウォーキング比べると運動強度が高く、エネルギー消費も多いため脂肪燃焼効果が高いです。筋力トレとコンディショニングトレーニングの研究を行う特定非営利活動法人 NSCAジャパンの『体重過多と肥満の管理法としてのエクササイズ:レジスタンスエクササイズをいかに応用するか?』でも、ジョギングのダイエット効果が言及されています。
 
ジョギングを30分(合計)行ったときの消費エネルギーの目安は、以下の通りです。

体重消費エネルギー(目安)
50kg175kcal
60kg210kcal
70kg245kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
※実際の消費エネルギーは、体重と運動強度によって変わります
 
ジョギングはウォーキングに慣れたら取り組みやすい有酸素運動です。ウォーキングから運動強度を上げて脂肪を燃やしたいときは、ジョギングに変えると良いでしょう。

ジョギングがおすすめの人

ウォーキングに慣れ、運動強度を上げたい

2-1-3. ランニング

3つ目はランニングです。
 
【ランニングの例】

ランニングの基本とテクニック(姿勢と走り方)|golf swing&lesson
 
ランニングは息切れするほどのスピードで走る運動です。 ジョギングと比べると速度が速く、運動強度と消費エネルギーも高いため、その分体脂肪がエネルギーとなって燃焼されやすくなります。国立研究開発法人 科学技術振興機構の『日本内科科学雑誌 104巻4号』でもランニングの脂肪燃焼効果が明確になっており、特に内臓脂肪の過剰な蓄積が一因となって生じるメタボリックシンドロームを改善できることが言及されています。
 
ランニングを30分(合計)行ったときの消費エネルギーの目安は、以下の通りです。

体重消費エネルギー(目安)
50kg207kcal
60kg249kcal
70kg290kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
※実際の消費エネルギーは、体重と運動強度によって変わります
 
ランニングは、ジョギングに慣れてきたら取り組むのがおすすめです。消費エネルギーもジョギングより30kcalほど増えるため、脂肪燃焼効果も高まります。

ランニングがおすすめの人

ジョギングに慣れ、運動強度を上げて脂肪燃焼効果を高めたい

2-1-4. サイクリング

4つ目はサイクリングです。
 
サイクリングとは、その名の通り自転車に乗る運動のことです。
 
【サイクリングの例】

初心者に見てほしいペダリングの3つのコツ【ロードバイク 初心者】|tom’s cycling
 
サイクリングは、主に下半身を使う有酸素運動です。下半身には「大筋群」という体の大きな筋肉が集まっているため、これらの筋肉を動かせば体脂肪として使われるエネルギーも多くなります。サイクリングのエネルギー消費効果はウォーキングの約2倍あることを、一般社団法人 自転車協会も言及しています。

サイクリングを30分(合計)行ったときの消費エネルギーの目安は、以下の通りです。

体重消費エネルギー(目安)
50kg187kcal
60kg225kcal
70kg262kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
※実際の消費エネルギーは、体重と運動強度によって変わります
 
サイクリングは歩行がベースのウォーキングやジョギング、ランニングと比べると体重が重くても足腰に負担がかかりにくいといえます。もし足腰に負担をかけずに運動をしたい場合は、サイクリングがおすすめです。

サイクリングがおすすめの人

  • 足腰に負担をかけずに運動したい
  • 運動の習慣がない
  • 運動が苦手
  • ダイエットのための運動を始めて取り組む

2-1-5. 縄跳び

5つ目は縄跳びです。
 
跳ぶだけという単純な運動ではありますが、その脂肪燃焼効果は高いです。
 
【縄跳びの例】

【縄跳び3分】脂肪燃焼ダイエット!効果的に痩せる!正しい跳び方を徹底解説|
MELOS -メロス-┃スポーツ×ライフスタイルWEBマガジン
 
縄跳びでは体幹が使われます。体幹には普段あまり使われない上半身のインナーマッスルが集まっているため、これらの筋肉が使われることで体脂肪がエネルギーとして消費されやすくなるのです。縄跳びのエネルギー消費効果は、スポーツ庁の『「運動強度(METs)」で見る、効果的な身体活動は?』でも言及されています。
 
縄跳びを15分(合計)行ったときの消費エネルギーの目安は、以下の通りです。

体重消費エネルギー(目安)
50kg147kcal
60kg177kcal
70kg206kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
※実際の消費エネルギーは、体重と運動強度によって変わります
 
上記は目安ではありますが、縄跳び15分の消費エネルギーはウォーキングを30分と比べると40kcalほど多いです。
 
ダイエットのための有酸素運動として最初に取り組むのはウォーキングがおすすめではありますが、誰でも取り組みやすい有酸素運動でも短時間でエネルギーを多く消費し、脂肪を燃やしたいときは縄跳びが適しているといえます。
 
運動の習慣がなかったり、運動が苦手だったりする人でも取り組みやすいのも縄跳びの良い点です。

縄跳びがおすすめの人

  • 短時間でエネルギーを多く消費したい
  • 運動の習慣がない
  • 運動が苦手
  • ダイエットのための運動を始めて取り組む

2-2. 自宅・ジムで行える有酸素運動

有酸素運動には、自宅やジムといった室内で行える運動も多くあります。
 
外に出て有酸素運動をする時間を確保したり、周辺に有酸素運動をする場所がなかったりする場合は、自宅やジムで行える有酸素運動を選ぶと良いでしょう。
 
次の6つが自宅・ジムで行えるダイエットにおすすめといえる有酸素運動になります。

  1. エクササイズゲーム
  2. ダンス 
  3. エアロビクス 
  4. ラジオ体操
  5. パワーヨガ
  6. 水中ウォーキング

2-2-1. エクササイズゲーム

1つ目は、エクササイズゲームです。
 
「エクササイズゲーム」というのは、Wii(ウィー)やNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)といったゲーム機を使った運動のことです。ゲーム機を使っての運動は、その運動を行えるソフトを使って実践していきます。

「エクササイズゲームを使った有酸素運動は、ダイエット効果があるの?」と思われた方もいるかもしれませんが、正しいフォームを意識して取り組めばエクササイズゲームでも多くのエネルギーを消費することは可能です。
 
厚生労働省は「健康づくりのための身体活動基準2013」で、内臓脂肪が過剰に付くことが一因で生じるメタボリックシンドロームや生活習慣病を防いで健康的な体を目指すには、強度が3メッツ以上の運動を一週間で合計4メッツ以上行うことを推奨しています。
 
「メッツ」とは運動強度の単位で、何もせずじっとしているときを1とされています。この指標を基準にして様々な運動の強度がメッツで定められており、メッツが高いほど運動強度が高く、消費するエネルギーも多いです。エクササイズゲームのメッツは以下のように定められています。

  • ほどほどの労力で行うエクササイズゲーム…3.8メッツ
  • きつい労力で行うエクエル…7.2メッツ

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を参考

 どの労力でも、エクササイズゲームの強度は厚生労働省が推奨する3メッツ以上の運動に相当することをお分かりいただけるでしょう。
 
上記の強度のエクササイズゲームを30分行ったときの消費エネルギーを算出すると、以下になります。

体重3.8メッツの
消費エネルギー(目安)
7.2メッツの
消費エネルギー(目安)
50kg95kcal180kcal
60kg114kcal216kcal
70kg133kcal252kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
 
実際のエクササイズゲームの強度は運動の種類によって異なり、上記はあくまで参考値ではありますが、7.2メッツのきつい労力で行うエクササイズゲームの消費エネルギー(目安)に関しては、ジョギング30分とサイクリング30分と同等です。

このため、エクササイズゲームはダイエットのための有酸素運動に良いということができます。自宅で時間に捉われず楽しみながら行えるため、ダイエットのための有酸素運動を続けられるか心配な方に向いているといえるでしょう。

エクササイズゲームがおすすめの人

  • 楽しみながら有酸素運動をしたい
  • 運動の習慣がない
  • 運動が苦手
  • ダイエットのための運動を始めて取り組む

2-2-2. ダンス

2つ目は、ダンスです。
 
音楽に合わせて踊るダンスは全身の筋肉を使って一定の時間行うため、エネルギーも消費されやすいです。
 
一般的なダンスを30分(合計)行ったときの消費エネルギーの目安は、以下の通りです。

体重消費エネルギー(目安)
50kg100kcal
60kg120kcal
70kg140kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
※一般的なダンスというのは、ディスコやフォーク、アイリッシュステップダンス、ラインダンス、ポルカ、コントラ、カントリーを指します
 
実際の消費エネルギーはダンスの種類とその強度によって変わりますが、ダンスを15分行ったときの消費エネルギーはほどほどの労力で行うエクササイズゲームを30分行うときと同等です。つまり、ダンスは短時間でエネルギーを多く消費しやすい有酸素運動ということができます。
 
短時間で楽しくエネルギーを消費して脂肪を燃やしたいときは、ダンスが向いているといえるでしょう。

ダンスがおすすめの人

短時間で楽しみながら多くのエネルギーを消費したい

2-2-3. エアロビクス

3つ目は、エアロビクスです。
 
エアロビクスというのは、ダンスのようなリズミカルな動きを取り入れた有酸素運動です。
 
【エアロビクスの例】

気軽に楽しく! 簡単エアロビクスで体力アップ&ダイエット!【東洋羽毛_美容と健康動画】|toyoumo
 
エアロビクスで取り入れられる動きには、

  • ジャンプ
  • ステップ
  • ランニング

といったような心肺機能が高まるものが多くあるため、同じリズミカルな動きのあるダンスと比べると多くの酸素を取り込むことができ、その分体脂肪がエネルギーとして消費されやすくなります。

エアロビクスを30分(合計)行ったときの消費エネルギーの目安は、以下の通りです。

体重消費エネルギー(目安)
50kg182.5kcal
60kg234kcal
70kg255.5kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
 
実際の消費エネルギーは体重と強度によって変わりますが、エアロビクス30分とダンス30分の消費エネルギーの差は約80kcalもあります。同じリズミカルな動きのある有酸素運動でも、エアロビクスの方が脂肪燃焼効果を期待できます。
 
ダンスを取り入れて慣れたらエアロビクスに変えると、ダイエット効果を高めることができるでしょう。

エアロビクスがおすすめの人

  • ダンスに慣れてきて、さらにダイエット効果を高めたい
  • 短時間で楽しみながら多くのエネルギーを消費したい

2-2-4. ラジオ体操

4つ目は、ラジオ体操です。
 
ラジオ体操は全身の筋肉を使って継続的に行う運動です。1回3分程度と短時間ではありますが、正しいフォームで複数回行えば立派な有酸素運動になります。国立研究開発法人 科学技術振興機構『肥満症治療ガイドラインの概要』では、肥満および肥満症に関する研究を行う日本肥満学会では、肥満症の治療法の1つにラジオ体操を取り入れていることを言及しています。
 
ラジオ体操には第一と第二の2種類がありますが、それぞれの体操を1日3回、10分(合計)行った場合の消費エネルギー(目安)は次の通りです。

体重ラジオ体操第一の
消費エネルギー(目安)
ラジオ体操第二の
消費エネルギー(目安)
50kg50kcal56.2kcal
60kg60kcal67.5kcal
70kg70kcal78.7kcal

健康づくりのための身体活動基準2013|厚生労働省を元に作表
 
ラジオ体操第一は年齢問わず誰でも行えるような運動構成、ラジオ体操第二は筋肉や関節を動かすことが多い運動構成になっているため、第二の方が消費エネルギーは多くなります。まずはラジオ体操第一から始め、慣れてきたら第二に取り組むのがおすすめです。
 
ラジオ体操は、主に以下の方法で始められます。

ラジオ体操は他の有酸素運動と比べると消費エネルギーは少ないですが、有酸素運動の効果は運動量の合計で決まるため、継続して行えば脂肪の燃焼効果を期待できるでしょう。
 
ラジオ体操第一であれば一度は行った人も多いといえるので、馴染みのある運動をしたい人に向いているといえます。

ラジオ体操がおすすめの人

馴染みのある運動からダイエットを始めたい

2-2-5. パワーヨガ

5つ目は、パワーヨガです。
 
パワーヨガとは、運動量の多いヨガのことをいいます。
 
【パワーヨガの例】

【パワーヨガ15分】ダイエット、脂肪燃焼にも効果的。初心者OK|【パワーヨガ15分】ダイエット、脂肪燃焼にも効果的。初心者OK
 
一般的に親しまれているヨガは「ハタヨガ」と呼ばれ、呼吸と姿勢を意識した運動が用いられることが多いですが、パワーヨガはそのハタヨガの要素に加え、体を大きく動かして連続的にポーズをとっていくのが特徴です。
 
このため、パワーヨガのエネルギー消費量は一般的なヨガと比べると多いですパワーヨガを30分(合計)、一般的なヨガを30分行ったときの消費エネルギーの目安を比べてみましょう。

体重パワーヨガの
消費エネルギー(目安)
ハタヨガの
消費量エネルギー(目安)
50kg100kcal62.5kcal
60kg120kcal75kcal
70kg140kcal87.5kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
 
実際の消費エネルギーは体重と運動強度によって変わり、上記はあくまで参考値になりますが、パワーヨガの消費エネルギーはハタヨガの2倍近くに及ぶことをお分かりいただけるでしょう。ハタヨガの経験者は、パワーヨガを実践すれば馴染みのある運動でダイエットにつなげられます。
 
パワーヨガは、以下の方法で取り組むことができます。

  • パワーヨガレッスンを提供している教室(スタジオ)に通う
  • ヨガ教室(スタジオ)が配信している動画を自宅で観る

教室(スタジオ)ではインストラクターから直接指導を受けられるので、正しいフォームでパワーヨガを実践できます。ご自身の都合に併せてパワーヨガを実践したい場合は、動画がおすすめです。

パワーヨガがおすすめの人

ハタヨガに取り組んだことがあり、強度を上げてダイエットをしたい

2-2-6. 水中ウォーキング

6つ目は、水中ウォーキングです。
 
水中ウォーキングは、プールの中で行うウォーキングを指します。
 
水中で歩くときは水の抵抗に逆らうため、陸上のウォーキングと比べると体への負荷が大きくなり、強度も高くなります。消費できるエネルギーも多く、脂肪燃焼効果が高いことは厚生労働省が「水中ウォーキング|e-ヘルスネット」でも言及しています。
 
陸上でのウォーキング30分と水中ウォーキング30分で消費できるエネルギーを比べてみましょう。

体重陸上ウォーキングの
消費エネルギー(目安)
水中ウォーキングの
消費エネルギー(目安)
50kg120kcal170kcal
60kg144kcal204kcal
70kg168kcal238kcal

改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』|独立行政法人 国立健康・栄養研究所を元に作表
 
実際の消費エネルギーは体重と強度によって変わりますが、陸上ウォーキングと水中ウォーキングの消費エネルギーには約50kcalの差があることをお分かりいただけるでしょう。
 
水中ウォーキングは民間のジムや自治体が運営する公共ジムで行うことができます。
 
陸上ウォーキングと比べると同じ「歩く」ことをベースにした有酸素運動でも脂肪燃焼効果が高く、腰や膝に負荷がかかりにくいため、足への負担が心配な方は水中ウォーキングがおすすめです。
 
【水中ウォーキングがおすすめの人】

  • 歩く運動で多くのエネルギーを消費したい
  • 運動で足へ負担をかけたくない

3. ダイエットにつながる運動 ~ 無酸素運動編 ~

 
続いて、ダイエットにつながる無酸素運動をご紹介します。
 
ダイエットにつながる無酸素運動は「1-3-2. 無酸素運動は「基礎代謝の向上効果が高い運動」」でも説明した通り、以下のような体の大きな筋肉を鍛える筋トレです。

  • 大殿筋(だいでんきん)最も大きいお尻の筋肉
  • 大腿二頭筋(だいたいにとうきん)太もも裏の筋肉
  • 大腿四頭筋(だいたいよんとうきん)太もも前の筋肉

ここでは、主に上記の筋肉を鍛えられる無酸素運動について、自宅で行える無酸素運動とジムで行える無酸素運動の2つに分けて紹介していきます。

3-1. 自宅で行える無酸素運動

自宅で行える無酸素運動は、次の3つです。

  1. スクワット 
  2. ランジ
  3. ヒップリフト

3-1-1. スクワット

1つ目はスクワットです。
 
スクワットは、上半身を固定したまま屈伸する筋トレです。
 
【スクワットの例】

 正しいスクワットのやり方 ~ 【動画】1日5分で効果絶大!正しいスクワットのやり方~|All About 公式 YouTube チャンネル
 
スクワットでは、次の3つの部位を鍛えられます。

  1. 大殿筋(だいでんきん)…お尻の筋肉の中で最も大きい筋肉
  2. 大腿二頭筋(だいたいにとうきん)…太ももの裏にある筋肉
  3. 大腿四頭筋(だいたいよんとうきん)…太ももの前にある筋肉

上記の筋肉は、体にある大きな筋肉の中で上位を占めます。スクワットを実践すればこれらの筋肉を同時に鍛えられるため基礎代謝を効率良く上げることができ、脂肪が溜まりにくい体を作ることも可能になります。
 
シンプルな動きで器具も使わないため、誰でも実践しやすいのも良い点です。筋トレが始めてだったり、運動の習慣がなかったりする人はスクワットから始めることをおすすめします。

スクワットがおすすめの人

ダイエットのための筋トレを始めて実践する

 

3-1-2. ランジ

2つ目は、ランジです。
 
ランジとは、足を前後に開いたまま曲げ伸ばしをする筋トレです。
 
【ランジの例】

【お尻&脚痩せ】ランジの正しいやり方。効果的に下半身を鍛える筋トレ|MELOS -メロス-┃スポーツ×ライフスタイルWEBマガジン
 
ランジでは、主に以下3つの筋肉を鍛えられます。

  1. 大殿筋(だいでんきん)…お尻の筋肉の中で最も大きい筋肉
  2. 大腿二頭筋(だいたいにとうきん)…太ももの裏にある筋肉
  3. 大腿四頭筋(だいたいよんとうきん)…太ももの前にある筋肉

鍛えられる部位はスクワットと重なりますが、ランジは足を前後に開いて曲げ伸ばしを行うため、体のバランスをとらなければ体制が崩れてしまいます。
 
しかし、バランスをとらなければならない分、上記の部位に負荷をかけられるためスクワットと比べると使う筋肉が多くなります。体の大きな筋肉が多く使われれば、基礎代謝も効率良く上げることが可能です。
 
ランジも器具を使わないため、自宅で気軽に行える筋トレです。スクワットに慣れてきたらランジに取り組んでみると良いでしょう。

ランジがおすすめの人

ランジがおすすめの人

3-1-3. ヒップリフト

3つ目は、ヒップリフトです。
 
ヒップリフトは、仰向けに寝て膝を立て、お尻を上げ下げする筋トレです。
 
【ヒップリフトの例】

お尻を鍛える筋トレ「ヒップリフト」の正しいやり方。体幹&基礎代謝アップ【リングフィット攻略】|MELOS -メロス-┃スポーツ×ライフスタイルWEBマガジン
 
ヒップリフトでは、主に次の2つの部位を鍛えられます。

  1. 大殿筋(だいでんきん)…お尻の筋肉の中で最も大きい筋肉
  2. 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)…首から腰にかけた背中にある筋肉

お尻の筋肉の中で最も大きい大殿筋と上半身の大きな筋肉である脊柱起立筋を同時に鍛えられるのがヒップリフトです。

特に脊柱起立筋は、普段なかなか使われない筋肉です。筋肉は使われなくなると量が減って力が低下し基礎代謝も下がってしまいますが、ヒップリフトを行えば使われにくい脊柱起立筋を鍛えられるため、基礎代謝も上がって脂肪が溜まりにくい体を作ることができます。
 
ヒップリフトは寝ながらできる筋トレのため、スクワットと同様筋トレ初心者でも気軽に取り組めます。スクワットと合わせて行えば、上半身と下半身の大きな筋肉を鍛えられ、基礎代謝アップにつなげることも可能です。

ヒップリフトがおすすめの人

ダイエットのための筋トレを始めて実践する

3-2. ジムで行える無酸素運動

筋肉は、筋トレで破壊されて修復→再構築された量が増えて力が強くなっていきます。筋肉が破壊される段階で負荷が大きいほど、筋肉量が増えて力も強くなっていきます。
 
ジムには無酸素運動をするときに使える器具が豊富に揃っています。器具を使えば筋トレに負荷をかけることができるため、効率良く筋肉量を増やして筋力を付け、基礎代謝向上を目指すことが可能です。
 
ジムで行えるダイエットにおすすめの無酸素運動は、次の4つです。

  1. レッグプレス
  2. ケーブルキックバック
  3. レッグエクステンション
  4. レッグカール

上記3つに関しても、体の大きな筋肉を鍛えて基礎代謝の向上を期待できる筋トレです。1つずつ紹介していきましょう。

3-2-1. レッグプレス

1つ目は、レッグプレスです。
 
レッグプレスとは、椅子に座り、前に設置されている板を足で押して行う筋トレをいいます。
 
【レッグプレスの例】

【1分でわかるマシン使い方】レッグプレス|Konami Sports Club

レッグプレスで鍛えられるのは、主に次の3つの筋肉です。

  1. 大殿筋(だいでんきん)…お尻の筋肉の中で最も大きい筋肉
  2. 大腿二頭筋(だいたいにとうきん)…太ももの裏にある筋肉
  3. 大腿四頭筋(だいたいよんとうきん)…太ももの前にある筋肉

椅子の前に設置されている板には重さがあり、お尻と太ももに力を入れないと押せません。このため、レッグプレスでは自然と下半身に大きな負荷がかかります。下半身は体を支える部位で体の中でもエネルギー消費量が多いため、スクワットと比べると体の大きな筋肉を効率良く鍛えられるのです。

レッグプレスも、シンプルな動きながら基礎代謝の向上につながる下半身全体の筋肉を鍛えられる筋トレです。スクワットとランジに慣れてきたら実践してみると良いでしょう。

レッグプレスがおすすめの人

  • スクワットとランジに慣れて、運動強度を上げたい
  • 下半身の筋肉を効率良く鍛えたい人

3-2-2. ケーブルキックバック

2つ目は、ケーブルキックバックです。
 
ケーブルキックバックとは、固定させた片足を後ろに蹴っていく筋トレです。
 
【ケーブルキックバックの例】

 ケーブルバックキック|Personal Trainingym Kenz
 
ケーブルキックバックは、主にお尻の筋肉である大殿筋を鍛えられます。
 
大殿筋は下半身で最も大きな筋肉のため、鍛えることで基礎代謝の向上につながります。レッグプレスと併せて行えば、その分効率良く大殿筋を鍛えられるでしょう。
 

ケーブルキックバックがおすすめの人

レッグプレスと併せてお尻の筋トレを強化したい

3-2-3. レッグエクステンション

3つ目は、レッグエクステンションです。
 
レッグエクステンションとは、椅子に座り、膝を曲げたり伸ばしたりして行う筋トレをいいます。
 
【レッグエクステンションの例】

レッグエクステンションの使い方 - B-fit千里中央|B-fit
 
レッグエクステンションでは、主に太ももの前にある筋肉・大腿四頭筋を鍛えられます。
 
大腿四頭筋は太ももの中でも最も大きな筋肉です。レッグプレスと併せて行えば、効率良く大腿四頭筋を鍛えられて、基礎代謝向上につなげられます。 
 

レッグエクステンションがおすすめの人

レッグプレスと併せて太ももの筋トレを強化したい

3-2-4. レッグカール

4つ目は、レッグカールです。
 
レッグカールとは、椅子に座り、膝から下を上げたり下げたりして行う筋トレをいいます。
 
【レッグカールの例】

 レッグカールの使い方|B-fit
 
レッグカールでは、主に太ももの裏にある筋肉・大腿二頭筋を鍛えられます。
 
大腿二頭筋は股関節と膝関節の動きをサポートする筋肉です股関節と膝関節は足の動きに関わっており、消費するエネルギーも多いため大腿二頭筋を鍛えることで基礎代謝の向上につながります。レッグプレスやレッグエクステンションと併せて行えば、大腿二頭筋の強化を図ることができるでしょう。
 

レッグカールがおすすめの人

レッグプレスとレッグエクステンションと併せて太ももの筋トレを強化したい


4. ダイエットにつながる運動 ~ 有酸素運動+無酸素運動編 ~

 
ダイエットにつながる運動の中には、有酸素運動と無酸素運動が組み合わさったものもあります。それが次の2つです。

  1. HIIT(ヒット)
  2. サーキットトレーニング

上記2つは強度が高いため、ここまで紹介してきたダイエットのための運動に慣れて、さらにエネルギーを消費して減量につなげたいときに始めるのがおすすめです。
 
ではどのような運動なのか、1つずつ説明していきましょう。

4-1. HIIT(ヒット)

1つ目は、HIIT(ヒット)です。
 
HIITは“High Intensity Interval Training”の略で「高強度インターバルトレーニング」と和訳されます。
 
具体的にどのような運動かというと、負荷の高い運動→負荷の低い運動を交互に行い、間に休憩(インターバル)をハサミながら行う運動がHIITです。HIITの基本的な流れとしては

  1. 無酸素運動
  2. 有酸素運動
  3. 休憩
  4. 無酸素運動
  5. 有酸素運動

の繰り返しで、体力の限界まで行うのがHIITの特徴になります。
 
【HIITの例】

 【4分HIIT】自宅で全身の脂肪を短時間で燃やす運動【脂肪燃焼ダイエット】|
MELOS -メロス-┃スポーツ×ライフスタイルWEBマガジン
 
HITTにダイエット効果があるのは、短期間でエネルギーを消費して脂肪を燃やすしくみを作れるからです。
 
HITTではまず無酸素運動を行うため、この時点で基礎代謝が上がりエネルギーを消費しやすい状態を作れます。その後に行われる有酸素運動で、体脂肪がエネルギーとして消費されるようになります。
 
また、無酸素運動と有酸素運動を繰り返すことで「アフターバーン」という、運動後でもエネルギーが消費される状態を作ることができるのもHITTのメリットです。HITTでは無酸素運動と有酸素運動を繰り返すため、運動後にはHITTを行っているときの体に戻ろうとする働きが生じます。そのとき、体にある大量の酸素を消費するために体脂肪がエネルギーとなって使われるため、その分脂肪も燃やすことができるのです。
 
HITTに取り入れる無酸素運動と有酸素運動に決まりはなく、ご自身が全力で行える運動を実践するのがダイエットにつながるポイントになります。
 
HITTを自分で行うのが難しそうと感じる場合は、以下の手段で始めるのがおすすめです。

日頃から運動の習慣がない人や運動が苦手な人が最初から行うダイエットの運動としては適していませんが、運動に慣れたら実践すると高いダイエット効果を得られるので検討してみると良いでしょう。

HIITがおすすめの人

  • 運動の習慣がある
  • 短期間で脂肪を減らしたい

4-2. サーキットトレーニング

2つ目は、サーキットトレーニングです。
 
サーキットトレーニングは、有酸素運動と無酸素運動を交互に行い、休憩を挟まずに実践する運動のことです。基本的な流れとしては、

  1. 無酸素運動
  2. 有酸素運動
  3. 無酸素運動
  4. 有酸素運動

というように、有酸素運動と無酸素運動を連続して行うのがサーキットトレーニングの特徴になります。

【サーキットトレーニングの例】

自宅で10分!サーキットトレーニングで脂肪燃焼ダイエット【東洋羽毛_美活お役立ち動画】|toyoumo
 
サーキットトレーニングはHIITと異なり間に休憩がないため、心拍数は常に上がった状態です。このため、HIITと比べると筋肉に強い負荷がかかって脂肪が燃えやすくなり、有酸素運動で消費できるエネルギー量も上がります。アフターバーンの効果も高いです。
 
サーキットトレーニングに取り入れる無酸素運動と有酸素運動も決まっていません。酸素運動と有酸素運動の間に休憩を入れるとサーキットトレーニングの効果が薄れるため、ご自身が休まず取り組める運動を実践するのがポイントになります。

サーキットトレーニングを自分で行うのが難しそうと感じる場合は、以下の手段で始めるのがおすすめです。

HITTに慣れてさらに脂肪を燃焼させたいときに、サーキットトレーニングを始めてみるのが良いでしょう。

サーキットトレーニングがおすすめの人

HIITに慣れて、さらに脂肪を燃焼させたい


5. 【運動強度別】ダイエットにつながる運動一覧

ここで、ここまで紹介してきたダイエットにつながる運動をまとめます。
 
【ダイエットにつながる有酸素運動(屋外)】

運動強度有酸素運動
運動名おすすめの人
ウォーキング
  • 運動の習慣がない
  • 運動が苦手
  • ダイエットのための運動を始めて取り組む
ジョギングウォーキングに慣れ、運動強度を上げたい
ランニングジョギングに慣れ、運動強度を上げて脂肪燃焼効果を高めたい
サイクリング
  • 足腰に負担をかけずに運動したい
  • 運動の習慣がない
  • 運動が苦手ダイエットのための運動を始めて取り組む
縄跳び
  • 短時間でエネルギーを多く消費したい
  • 運動の習慣がない
  • 運動が苦手
  • ダイエットのための運動を始めて取り組む

【ダイエットにつながる有酸素運動(室内)】

運動強度有酸素運動
運動名おすすめの人
低~中
(※)
エクササイズ
ゲーム
  • 楽しみながら有酸素運動をしたい
  • 運動の習慣がない
  • 運動が苦手
  • ダイエットのための運動を始めて取り組む
ダンス短時間で楽しみながら多くのエネルギーを消費したい
エアロビクス
  • ダンスに慣れてきて、さらにダイエット効果を高めたい
  • 短時間で楽しみながら多くのエネルギーを消費したい
ラジオ体操馴染みのある運動からダイエットを始めたい
パワーヨガハタヨガに取り組んだことがあり、強度を上げてダイエットをしたい
水中
ウォーキング
  • 歩く運動で多くのエネルギーを消費したい
  • 運動で足へ負担をかけたくない

※内容や運動時間によって変わる
 
【ダイエットにつながる無酸素運動(自宅)】

運動強度無酸素運動(自宅)
運動名おすすめの人
低~中
(※)
スクワットダイエットのための筋トレを始めて実践する
中~高
(※)
ランジスクワットに慣れて、運動強度を上げて筋肉を鍛えたい
低~中
(※)
ヒップリフトダイエットのための筋トレを始めて実践する

※回数やセット数によって変わる
 
【ダイエットにつながる無酸素運動(ジム)】

運動強度無酸素運動(ジム)
運動名おすすめの人
中~高
(※)
レッグプレス
  • スクワットとランジに慣れて、運動強度を上げたい
  • 下半身の筋肉を効率良く鍛えたい
中~高
(※)
ケーブル
キックバック
レッグプレスと併せてお尻の筋トレを強化したい
中~高
(※)
レッグ
エクステンション
レッグプレスと併せて太ももの筋トレを強化したい
中~高
(※)
レッグカールレッグプレスとレッグエクステンションと併せて太ももの筋トレを強化したい

※回数やセット数、強度によって変わる
 
【ダイエットにつながる有酸素運動+無酸素運動】

運動強度有酸素運動+無酸素運動
運動名おすすめの人
HIIT(ヒット)
  • 運動の習慣がある
  • 短期間で脂肪を減らしたい
サーキット
トレーニング
HIITに慣れて、さらに脂肪を燃焼させたい

それぞれの運動にはおすすめの人も記載しているため、該当する運動から始めてみるのがおすすめです。
 
または、現在の身体活動レベルから選ぶのも良いです。「身体活動レベル」というのは、日常生活でどの程度体を動かしているのか、その強度を3段階で示した指標です。

身体活動レベル概要
低い1日の大半を座って過ごしている
ふつうデスクワーク中心だが、
通勤や家事などで体を動かす機会がある
高い移動や立位の多い仕事に就いている。
あるいは、日頃から運動の習慣がある

※日本人の食事摂取基準について|厚生労働省の「15~69歳における各身体活動レベルの活動内容」を元に作表
 
もし、身体活動レベルが低いのであれば、低い強度の運動から始め、慣れてきたら強度を上げた運動に取り組むのが良いでしょう。
 
ご自身の運動能力と継続できそうな運動から選んで実践してみることをおすすめします。


6. ダイエットで取り入れる運動の効果を高めるために行うべきこと

 
ここまでダイエットにつながる運動を紹介してきましたが、ただ行うだけでは運動の効果は発揮されません。
 
ダイエットの運動効果を高めるためには、次の5つを踏まえて実践することが重要です。

  1. 週2~3回間隔を空けて行う
  2. 継続する
  3. 有酸素運動と無酸素運動は組み合わせて行う
  4. 運動前にストレッチをする
  5. 夕食前に運動をする

1つずつ説明していきましょう。

6-1. 週2~3回間隔を空けて行う

運動は週2~3回、間隔を空けて行いましょう。
 
ダイエットのためには無酸素運動と有酸素運動を行うと良いと説明しましたが、これらの運動は毎日行う必要がありません。その理由は、以下の通りです。

  • 無酸素運動
    筋肉は破壊→修復→再構築の過程を経て量が増えて力が強くなり、この過程は2~3日要する
  • 有酸素運動

    筋肉を使って行うため、毎日やり続けると筋肉量が減る恐れがある

上記を踏まえると、運動は毎日行うのではなく以下のように間に日を挟みながら行うのが良いのです。
 
【ダイエットのための運動スケジュール例】

運動メニュー
1日目①無酸素運動:スクワット
回数:8 ~ 12回(※)
セット数:2 ~ 4セット(※)
 
②有酸素運動:ウォーキング
時間:30分
2日目休み
3日目休み
4日目①無酸素運動:ヒップリフト
回数:8 ~ 12回(※)
セット数:2 ~ 4セット(※)
 
②有酸素運動:ウォーキング
時間:30分
5日目休み
6日目休み
7日目①無酸素運動:スクワット
回数:8 ~ 12回(※)
セット数:2 ~ 4セット(※)
 
②有酸素運動:ウォーキング
時間:30分

成人を対象にした運動プログラム|厚生労働省を参考
 
上記はあくまで例のためこの通りに実践する必要はありませんが、1日ダイエットのための運動をしたら休みの日を作るようにして行うことを心がけましょう。

6-2. 継続する

2つ目は、継続することです。
 
ダイエットの運動効果は、数時間あるいは数日行っただけでは表れません。
 
無酸素運動で鍛えられる筋肉は破壊から再構築までのサイクルを繰り返すことで量が増えて力が強まります。脂肪も、有酸素運動を定期的に行ってその時間が多ければ多いほど減少効果を得られます。運動によるダイエット効果はどのくらいで得られるかは人によって異なりますが、その効果を実感できるまで継続することは重要です。

6-1. 週2~3回間隔を空けて行う」で示したダイエットメニューのように、一週間で行う運動を決めてしまうのも継続する方法の1つです。
 
それでもモチベーションの低下によって継続できるか心配な場合は、ダイエット仲間を見つけるのがおすすめです。同じ目標を持つ人と一緒にダイエットをすれば、1人でダイエットをするのと比べるとモチベーションが上がりやすくなり、運動も続く可能性が高いです。
 
ダイエットで運動をする仲間を見つける方法の1つに、習慣化アプリの「みんチャレ」があります。

 みんチャレは同じ目標を持って実践しているチームを探せるアプリです。自分に合うチームを見つけたら参加もでき、同じチームに所属しているメンバーと一緒に目標に向かって進んでいくことができます。
 
ダイエット関連のチームもあるので、運動の効果を高めるためにも興味がありましたら観んチャレで仲間を見つけてみてください。

 

6-3. 有酸素運動と無酸素運動は組み合わせて行う

3つ目は、有酸素運動と無酸素運動は組み合わせて行うことです。
 
「4. ダイエットにつながる運動 ~ 有酸素運動+無酸素運動編 ~」で取り上げたHIITとサーキットトレーニングは有酸素運動と無酸素運動を合わせた運動であり、ダイエットにつながるメカニズムとしては

  1. 無酸素運動で筋肉量を増やして基礎代謝を上げ、脂肪が燃えやすい体になる
  2. 脂肪が燃えやすい状態で、有酸素運動でさらに体脂肪を燃やす

と説明しました。
 
このため、有酸素運動と無酸素運動は単独で行うのではなく、組み合わせて行うのが有効なのです。組み合わせることで運動の効果が高まることを厚生労働省も「標準的な運動プログラム|e-ヘルスネット」で言及しています。
 
ダイエットにつながる有酸素運動と無酸素運動の中から、ご自身が組み合わせて行えそうな運動を「6-1. 週2~3回間隔を空けて行う」で示したダイエットメニューのように組んで実践することをおすすめします。

6-4. 運動前にストレッチをする

4つ目は、運動前にストレッチをすることです。
 
運動前のストレッチをすると、関節の可動域が広がります。関節の可動域が広がると体を動かしやすくなるため、筋肉への負荷がかかりやすくなり、運動の効果が高まるのです。ストレッチの効果については、厚生労働省の「ストレッチングの効果|e-ヘルスネット」でも言及されています。
 
運動前に行うストレッチとしては、以下が挙げられます。
※引用元:成人を対象にした運動プログラム|厚生労働省
 
運動前のストレッチにはケガの防止効果もあるので、ダイエットのための運動を継続できるようにするためにもストレッチを取り入れることをおすすめします。

6-5. 夕食前に運動をする

4つ目は、夕食前に運動することです。
 
夕食前に運動すると良いのは、以下の理由があるからです。

  • 脂肪燃焼を促進する成長ホルモンが分泌されやすくなる
  • 空腹時は脂肪が燃えやすい

「成長ホルモン」というのは筋肉や骨の成長を促すホルモンですが、代謝や脂肪燃焼を促進する働きも持っています。夜の就寝時に多く分泌されるのですが、夕方に運動するときにも分泌されることが国立研究開発法人 科学技術振興機構の『運動強度(METs)と成長ホルモン分泌の関連について』で明らかになっています。
 
また、ご飯を食べる前の空腹時は脂肪が燃えやすいとされています。空腹時は食事で得た糖質がエネルギー源となった「グリコーゲン」が尽きた状態であり、その後は体脂肪を分解してエネルギー源を作ろうとします。
 
体脂肪の分解が起きている空腹時に運動することで、成長ホルモンの分泌量の増加も合わさって脂肪も燃えやすくなるのです。夕食前に運動すると良いのは、このためです。
 
ただ、夕食前に運動の時間を確保するのは難しい場合もあるでしょう。そんなときは、

  • 帰宅時に最寄り駅まで歩く
  • 夕方の買い物はスーパーまで自転車で行く
  • 休憩時間にスクワットをする
  • 目的のフロアまで行くのに階段を使う

といったように、日常生活で体を動かすことを心がけると良いです。夕方と空腹時に体に起こる現象をうまく活用するためにも、夕食前に運動することをおすすめします。


7. ダイエットで運動を取り入れるときに気を付けたいこと

 
最後に、ダイエットで運動を取り入れるときに気を付けたいことを説明します。

  1. 始めから負荷の高い運動をしない
  2. BMIが標準値以下の場合は有酸素運動はし過ぎない
  3. 寝る前は激しい運動をしない

7-1. 始めから負荷の高い運動をしない

1つ目の注意点は、始めから負荷の高い運動をしないことです。
 
今の自分の体力に合わない運動を始めてしまうと、途中で挫折して継続できなくなる恐れがあります。ダイエットのための運動は定期的に続けることで効果が発揮されるため、続けられない運動を始めてしまっては意味がありません。
 
どのくらいの強度の運動から始めれば良いかというと、特定非営利活動法人 日本成人病予防協会の「健康寿命を延ばすには」では人と会話し、笑いながら行える程度の強度を推奨しています。
 
まずは普段の身体活動レベルも考慮しながら、自分が楽しんで行えるような強度の運動を取り入れるようにしましょう。

7-2. BMIが標準値以下の場合は有酸素運動はし過ぎない

2つ目は、現在のBMIが標準値以下の場合は、有酸素運動はし過ぎないことです。
 
BMIというのは肥満度の指標であり、以下のように身長と体重で求めることができます。

体重 ÷ 身長 ÷ 身長
例:50kg ÷ 1.6m(160cm) ÷ 1.6m(160cm) = BMIは19.5

 厚生労働省の「BMI|e-ヘルスネット」によると、BMIは以下のように肥満度を定められています。

BMI肥満度
18.5未満低体重
18.5以上25未満普通体重
25以上肥満

BMIが18.5の標準値以下でも太ってきたと感じるのは、必要な筋肉が減少していることを意味しています。必要な筋肉が減少している状態で有酸素運動を積極的に行ってしまうと、その必要な筋肉がさらに減ってしまう恐れがあるので注意しなければなりません。
 
このような方は、無酸素運動を優先にして筋肉を鍛えると引き締まった体になります。

もちろん、有酸素運動を全くしてはいけないわけではなく、適度に取り入れることは運動不足の解消になるため必要です。
 
現在のBMI標準以下である場合は、まず無酸素運動を行って有酸素運動を取り入れるようにしましょう。

7-3. 寝る前は激しい運動をしない

3つ目は、寝る前は激しい運動をしないことです。
 
寝る前に激しい運動をすると脳が興奮状態になって睡眠の妨げになることを、厚生労働省は「快眠と生活習慣|e-ヘルスネット」で言及しています。睡眠の質が低下してしまっては、睡眠時に分泌される脂肪燃焼を促す成長ホルモンも低下する恐れがあります。
 
ダイエットのための運動は夕食前に行うことを心がけ、もし運動の機会を逃した場合は、寝る3時間前までに軽いウォーキングといった負荷の低い運動に留めるようにしましょう。

 


8.まとめ

ダイエットのためには体脂肪を燃やすための「有酸素運動」と筋肉量を増やして基礎代謝を上げる「無酸素運動」の2つの運動をする必要があり、組み合わせることで減量効果が発揮されます。
 
ダイエットにつながる有酸素運動と無酸素運動は以下の通りです。

有酸素運動無酸素運動有酸素運動

無酸素運動
屋外室内自宅ジム
ウォーキング
ジョギング
ランニング
サイクリング
縄跳び
エクササイズゲーム
ダンス
エアロビクスラジオ体操
パワーヨガ
水中ウォーキング
スクワット
ランジ
ヒップリフト
レッグプレス
ケーブルキックバック
レッグエクステンション
レッグカール
HIIT(ヒット)
サーキットトレーニング

ダイエットで取り入れる運動の効果を高めるために行うべきことは、以下の5つです。

  1. 週2~3回間隔を空けて行う
  2. 継続する
  3. 有酸素運動と無酸素運動は組み合わせて行う
  4. 運動前にストレッチをする
  5. 夕食前に運動をする

ダイエットで運動を取り入れるときに気を付けたいことは、以下の3つです。

  1. 始めから負荷の高い運動をしない
  2. BMIが標準値以下の場合は有酸素運動はし過ぎない
  3. 寝る前は激しい運動をしない

ダイエットにつながる運動をうまく取り入れて、減量につなげていきましょう。

 

 

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