「勉強するモチベーションが上がらない…」
「やらなきゃいけないとわかっているのについスマホをチェックしてしまう」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
勉強は誰にとっても辛いもの。そんな風に困っているのはあなただけではありません。
それでも勉強を進められる人がいるのはなぜかというと、彼らはモチベーションが上がらない理由を理解し、どのようにすれば高められるのかを知っているからです。
これは生まれつきの才能などではなく、コツを知っていれば誰でも実行できるものなので、それを知らずに過ごすのはもったいないですよね。
そのためこの記事では、以下の内容について解説していきます。
- 勉強のモチベーションが上がらない理由
- 勉強のモチベーションを高めるために重要なこと
- 勉強のモチベーションを高めるための具体的な方法
さらに、実際にモチベーションを高めて勉強を進めていくために便利なスマホアプリも紹介します。
この記事を最後までお読みいただくと、モチベーションが上がらなかった理由がわかり、そんな状況を打破するために重要なポイントを理解することができます。
さらに、モチベーションを高めるために具体的に何をすればいいのかについても知ることができますよ。
自分のモチベーションを上げるワザを身につけて、思い通りに勉強が進む理想的な状態を作っていきましょう!
また、勉強をモチベーションに頼らずに習慣化するには、漫画「ドラゴン桜2」でも紹介されている習慣化アプリ「みんチャレ」がおすすめです。
「ドラゴン桜2」の中で、みんチャレが紹介された78限目、79限目から一部の話を公開しています。
みんチャレが習慣化を促すのに最適な理由は以下を参考にしてみてください。
目次
1.勉強のモチベーションが上がらない理由
「勉強のモチベーションが上がらない…」と悩む人は多いですが、その理由について考えてみたことはありますか?
理由がわからなければどのように対処すればいいのかわからず、そのせいで勉強が進まずにさらにやる気が出ないという悪循環に陥ってしまいます。
そのためこの章ではまず、勉強のモチベーションが上がらない主な理由を6つ解説します。自分のモチベーションが上がらない理由を理解することで、そんな状態から抜け出すヒントを得ていきましょう。
1-1.勉強に興味がない
最も多い理由は「勉強に興味がない」というものです。
ゲームや漫画など、好きなことならいくらでも続けられるかもしれませんが、特に好きではないことをやるのにはパワーが必要なものですよね。
勉強の中でも「英語は好きだけど数学は苦手でどうしても勉強を始めることができない…」というように、科目によってモチベーションが変わってくることもあると思います。
ただしこれは誰でも同じなのでまずは安心しましょう。興味がないものでも、工夫次第でモチベーションを上げることはできます。
内容がわからず苦手なうちは取り組むのが嫌だと思うかもしれませんが、段々と理解が進み問題を解けるようになってくると、自然と楽しくなってきたり興味が湧いてきたりすることもあります。
そのため「自分は勉強に向いていない」「興味が感じられない」と思い込むのではなく、「自分も勉強を好きになれるかも」と前向きな気持ちで取り組めると良いですね。
実際にアメリカの心理学者バーバラ・フレドリクソンの提唱した「拡張-形成理論」というポジティブ心理学の研究によると、「ポジティブな感情を持つと、思考や行動も積極的になり、成功につながりやすくなる」ということがわかっています。
バーバラ・フレドリクソン「拡張-形成理論」 |
ポジティブな感情を持つと、思考や行動も積極的になり、成功につながりやすくなる |
そのため、勉強に対してポジティブな気持ちを持つことで自然とモチベーションを高め、積極的に勉強に取り組める状態を作っていけると良いですね。
1-2.気の散るものがある
「勉強以外に何か気の散るものがある場合」も、モチベーションは上がりにくくなってしまいます。
特にスマホは、自分から触る気がなかったとしても、通知が来るとつい気になって内容をチェックしてしまいますよね。
そうすると、勉強をしようというモチベーションが薄れ、SNSの返信やニュースのチェックなどに時間を費やす…という状況に陥ってしまいます。
実際に、チャンネル登録者数154万人超えの人気YouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」の「葉一(はいち)」さんも、「スマホがあると勉強の妨げになる」と述べています。
参考:https://youtu.be/JUmQHvEGNGY
ダイエットをしているのに目の前にお菓子があったら我慢できないのと同じことですね。
そのため「勉強の間はスマホの電源を切って家族に預かっておいてもらう」「漫画などは段ボールに入れてガムテープで閉じてしまう」などの工夫をして、気の散るものに手が届かないような環境を作り上げると良いですね。
1-3.勉強をする必要性がわからない
「なぜ勉強をやらないといけないのかわからない」「やらなくても死なないじゃん、と思ってしまう」
こんな風に考えているときも、勉強へのモチベーションは上がりません。
なぜかというと人は心理的に、自分が本当に納得していないことや共感できていないことのために労力を割くことはできないからです。
そのため、以下のような心理状態のときは、やる気が起きないことでしょう。
勉強をする必要性がわからないときの心理状態 |
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逆に、「将来は医者になりたいからどうしても医学部に入りたい!」「留学生と楽しく話せるようになりたいから英語を学びたい!」という風に、自分で必要性を感じた人は、誰かに言われなくても自らその勉強を進めていくことができます。
できるだけ自分の将来と関連付けて必要性を理解することが大切だといえるでしょう。
1-4.結果が悪かったとき
模試などの結果が悪かった時も、勉強のモチベーションは上がりにくくなります。
特に、頑張ったのに結果が伴わないときなどは「自分には勉強は向いていないんじゃないか」「頑張っても無理ならもうやりたくない…」という心情になってしまいますよね。
テストは、点数や偏差値などで明確な良し悪しが数値として出てしまうので、前回より成績が下がってしまったり、志望校判定が悪かったりすると、自分を否定されたように感じてしまうかもしれません。
人は自分を否定されると心が傷ついてしまい「また同じ思いを味わいたくない」と感じます。
そうすると、同じことをやるのを避けようとしてしまうので、勉強をやろうというモチベーションが下がってしまうのです。
実際に脳は「感情を伴った出来事」を優先的に記憶するようにできています。
そのため、「模試の結果が悪くて辛い気持ちになった」という経験は、他のどうでもいい記憶よりも残りやすく、後に引きずりやすくなってしまうのです。
結果が悪いときにモチベーションが上がらなくなるメカニズムをまとめると、以下のようになります。
そのため、結果が悪かった時はあまり気にしないようにするのが大切です。
「今回はたまたま実力を出せなかっただけ!」「これから頑張れば大丈夫!」と前向きな思考に変えていけると良いですね。
1-5.やり方がわからない
勉強のやり方がわからないときも、モチベーションは湧きにくくなります。
例えばレストランでアルバイトをすることになったとき、「ロールキャベツの注文が入ったから作っておいてね」と突然言われても、「材料の場所も手順も、何もわからないのに作れるわけないよ!」と困ってしまうのではないでしょうか。
やり方がわからないのに、「なんでそんなこともできないの?」「他の人はできているのに」などと言われたらさらにやる気を失ってしまうでしょう。
勉強においてもそれは同様で、「まずは単語を覚えてみましょう」と言われても、何からどのようにやればいいのかわからないとやる気が出ることはまずありません。
そんなときは、まずは正しいやり方を知るところから始めることが大切です。
成績の良い同級生や先輩がやっている方法を教えてもらって真似をしてみるのも良いですし、学校や塾の先生に聞くのも効果的です。
「自分は勉強のやり方がわからないせいでモチベーションが上がらないのかも」と思い当たった人は、まずはそんな方法を試してみると良いでしょう。
1-6.他のストレスがある
部活の環境や、友人・家族との関係性などにおいて悩み事やストレスがある場合も、勉強に対するモチベーションは上がりにくくなります。
「友達とSNSの投稿のことで喧嘩をしてしまった」「優秀な兄弟と比較されるので家では居場所がない」など、強いストレスを感じているとどうしてもそのことが気になってしまいますよね。
前半でもお伝えした通り、人の脳は強い感情を伴った出来事を記憶しやすいので、そうしたストレスは脳の中でも大きな存在感を示し、心理学で「反芻(はんすう)」と呼ばれる考え方を引き起こしやすくなります。
反芻(はんすう)とは |
何度も嫌なことを思い出し、ぐるぐると悩み続けてしまう思考のこと |
つまり、ストレスがあるとそのことを何度も思い出して悩んでしまうということです。
そんな状況では、とても「勉強をやろう」なんていう気持ちにはなれないでしょう。
実際に脳の仕組みとしても、ストレスのある状態が続くと神経伝達物質のバランスが乱れてしまい、やる気を生じる脳の部位が活性化しにくくなるといわれています。
そんなときはまずストレスの要因を取り除くことから始めるのが理想的です。
2.勉強のモチベーションを高めるために重要な3つのSTEP
勉強のモチベーションが上がらない理由をお伝えしてきました。
いくつか「自分はこの理由かも」と当てはまるものがあったのではないでしょうか。
理由がわかれば対処法も見つけやすくなりますので、あなたは今「勉強のモチベーションが上がらない」というマイナスな気持ちから脱却しやすい状態になっています。
そこでこの章では、ここから更にモチベーションを高めるために身につけておきたい重要な考え方を、以下の3つのSTEPに分けて解説していきます。
モチベーションが上がらないという悩みは、人間ならば誰でも持っているもの。あとはそれを上げるための考え方さえ知っていれば、自分のやる気を自在に操ることができるようになります。
それではさっそく見ていきましょう。
2-1.勉強する目的と必要性を明確にする
最初に重要となるのが、「勉強する目的と必要性を明確にする」ということです。
前の章でもお伝えした通り、人にとって「目的や必要性がわからないこと」を頑張るのは非常に難しいことだからです。
そのため「自分は◯◯のために勉強をやるんだ」と必要性を深く認識することが、何より大切な最初のSTEPとなります。
実際に周囲でも、志望校を自分の意志で決めたとたんにやる気を出して塾に通い始めたり模試を受け始めたりしているという友人や先輩を見たことがあるのではないでしょうか。
人気漫画「ドラゴン桜」でも、主人公の桜木建二は、学生に向かってこんな内容のスピーチをして、学生たち自身に勉強することの必要性を自覚させました。
「ドラゴン桜」より桜木建二のスピーチ |
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すると学生たちはこんな風に声を上げます。
「ドラゴン桜」より学生のセリフ |
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このように、自分自身で「勉強をしていい大学に入ることで国から搾取されるのを避けたい」と思うようになると、勉強する必要性を自覚できているので、勉強へのモチベーションが湧きやすくなります。
上の例では、「国から搾取される」というネガティブな状態になるのを避けたい、という考え方でしたが、以下のようにその反対の考え方で必要性を認識するという方法もあります。
ポジティブな状態を目指すことで必要性を認識する例 |
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そのためまずは「将来自分はどんなことをしたいのか?」を考えてみると良いでしょう。そ
うすると、その夢を叶えるために今何をしなければいけないのか、わかってくるからです。
今はまだ自分に向いていることがわからないという場合は、将来どんな道でも選べるようにするため、ひとまず就職に有利な偏差値の高い大学に入っておく、という方法もあります。
そのようにして「あなたはなぜ勉強をするのか?」という問いに、自分の言葉でしっかりと答えられる状態を作るようにしていきましょう。
2-2.成功したときと失敗したときの結果を具体的にイメージする
勉強する目的と必要性を自分の中で腹落ちさせることができたら、次は「成功したときと失敗したときの結果を具体的にイメージする」ことで、モチベーションを高めていくことができます。
同じ「弁護士になるために法学部に合格したい」という目的でも、結果を具体的にイメージできていないと、そのうちまた「モチベーションが上がらない…」という悩みを繰り返すことになってしまいます。
ポイントは「成功したとき」「失敗したとき」のそれぞれの未来を、以下のようにできる限り鮮明にイメージすることです。
成功したらどうなるか鮮明にイメージをする例 |
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失敗したらどうなるか鮮明にイメージをする例 |
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ここでは、自分が強く恐怖を感じるほどしっかりと掘り下げて、想像できる中でもとにかく最悪な状況をイメージすることが大切です。
なぜかというと、その最悪な状態を避けたいと思えば思うほど、勉強へのモチベーションが高まるからです。
実際、人は心理的に損などのネガティブなことを避けたいと考える傾向があり、これは「損失回避の法則」と呼ばれています。
そのため、「勉強をしないことでこんな最悪な状況に陥るのは絶対に絶対に嫌だ!」と考えることで、自然と勉強をするモチベーションを高めることができるのです。
2-3.最終目標だけでなく短期的な目標も立てる
最後のSTEPは、「最終目標だけでなく短期的な目標も立てる」というものです。
「弁護士になりたい」という目的が明確になり、「そのために法学部に合格する」という最終目標を立てることができたとしても、それだけだと「…で、具体的には何をすればいいの?」という状態になり、なかなかモチベーションが上がらなくなってしまいます。
そのために大切なのは「最終目標を達成するために今何をするべきか?」を明確にすることです。
ゲームでも、強力なボスを倒すためにはレベルの低い敵を倒すことで経験値を獲得し、自分のレベルを少しずつ上げていったり、その際に入手できたコインで強い武器を入手してから挑む、というような手順になると思います。
このように、最終的な目標(ボスを倒す)の前には、短期的にやるべきこと(レベルの低い敵と戦う、強い武器を入手する)が必ずあります。
これは勉強も同じです。
長期的な目標(志望校の合格)のために必要な短期的な行動を決めることで、やるべきことが具体的になり、モチベーションが湧いてきます。
例えば受験日までにあと1年の期間があり、志望校に合格するためには偏差値を5上げる必要があるという場合は、以下のような流れで短期目標を設定していきます。
短期的な目標を設定する流れ |
①苦手な英語で平均以上の点数をとれるようにしたい |
「英語で良い点数をとりたい」というぼんやりした目標ではモチベーションが上がらなくても、「毎週土曜の午後に問題集を解き、毎朝単語を8語ずつ覚える」というようにやるべきことを具体的にすれば、自然とやる気も出てくるのではないでしょうか。
また短期目標を立てるときのポイントは、以下のようにできるだけ具体的にすることが大切です。
具体的な短期目標の例 |
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反対にNGなのは、「できるだけ参考書を進める」「気が向いたら単語を覚える」というように、範囲や期間が曖昧な目標です。
曖昧な目標では達成しようという気持ちになりにくいので、とにかく具体的なものを設定するようにしましょう。
ただし、「1日で参考書を全部終わらせる」というような困難過ぎる目標も逆効果です。
到底できないような目標の場合も、やる気は生じにくくなってしまうためです。
実行可能な範囲で、できるだけ具体的な短期目標を立てることで、自然とやる気を引き出すようにしていきましょう。
3.勉強のモチベーションを維持するための方法
モチベーションを高めるために最も重要な3つの考え方を知ることができたら、あとは高まったモチベーションを維持して勉強をどんどん進めていくだけです。
ただ、「それが難しくて困っている」「どうしてもすぐにモチベーションが下がってしまう」という人もいるのではないでしょうか。
そこで次は、実際にモチベーションを維持しつづけるための具体的な方法として、以下の8つを紹介していきます。
勉強のモチベーションを維持するための方法 |
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実際に効果のあるものだけを紹介しているので、モチベーションを高めたいと考えている人は必ずチェックしておきましょう。
3-1.目標を見える化する
最初にやるべきことは「目標を見える化する」という方法です。
漫画やアニメなどで「志望校合格!」という紙を部屋やトイレに貼っているシーンを見たことがあるかもしれませんが、そのように目標を紙などに書いたり、それをいつも目に入るところに置いておくと、以下のような効果が期待できます。
目標を見える化することで期待できる効果 |
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実際に、カリフォルニア・ドミニカン大学の心理学者ゲイル・マシュー教授の研究によると、目標を決めて心の中で思っておくだけでなく、目標を紙に書いて人に伝えたりした人のほうが、以下のように目標達成の確率が高まったのだそうです。
ゲイル・マシュー教授の研究報告 |
「ただ目標を設定するだけの人」と「目標を紙に書いて人に伝えたり説明をし続けた人」を比較すると、後者のほうが達成の可能性が33%高かった |
また、自分で認識するだけでなく、家族や友人にも自分の目標を示すと「ピグマリオン効果」も期待できます。
ピグマリオン効果とは、他の人から期待されることで成果が出やすくなる効果のこと。誰からも期待されていない状態よりも、「保護者や先生、友人などから期待されている」と感じることで、人は自然とその期待に応えようと頑張ることができます。
目標を見える化する具体的な方法には、以下のようなものがあります。
目標を見える化する具体的な方法 |
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今すぐにできることばかりなので、この記事を読み終わったら早速実行してみましょう。
3-2.頑張った成果が見えるようにする
「頑張った成果が見えるようにする」というのも効果的な方法です。
人は、やった成果や自分の成長が見えると楽しくなりもっと続けたくなるようにできています。
この性質を利用しているのがゲームです。ゲームでは、頑張るとレベルが上がったり新しいアイテムを入手できたりと、その成果がわかりやすく示されます。
こうした仕掛けによって、ゲームにハマる人は「自分の行動で良い成果を得られた!成長できた!」→「嬉しくてついつい続けてやってしまう」という状況に陥るのです。
そのため、勉強にもこの仕掛けをとり入れると、自然とモチベーションを維持することができます。
例えば以下のようなやり方があります。
頑張った成果が見えるようにする具体的な方法 |
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ただやみくもに勉強をするのではなく、「今日はこんなに頑張れた」「自分はこんなに成長できた」と意識することで、勉強はどんどん楽しくなります。
頑張った成果を自分で認識できるようにすることで、自らのモチベーションを高めていきましょう。
3-3.まずは1問でもいいからやり始める
モチベーションを上げるためには「まずは1問でもいいからとにかくやり始める」というのも有効な手段です。
なぜかというと、人は何かをやり始めると自然とやる気が出てそのまま頑張り続けることができるようになっているからです。
これは、人の脳は「やり始める」という刺激に反応して、ドーパミンというやる気を高める脳内物質を分泌するためです。
また、心理学者のクレベリンが提唱した「作業興奮」という作用もこれを裏付けています。
作業興奮とは |
興味のないことでもやり始めれば、自然とやる気が出て続けられること |
このように、人は「勉強へのモチベーションが湧かないな」と思っていても、とりあえず始めてみれば、やる気が出て継続することができるようになっているのです。
とはいえ、「1問を始めるモチベーションすら湧かない」と困っている人もいるかもしれません。
そんなときは、自分に対して「1問だけでいいから◯時から絶対に解き始める」という風に「いつそれを始めるのか」を強制的に決めてしまうという方法がおすすめです。
なぜかというと、人は締切のギリギリまでやらないという性質を持っているからです。
中間テストなどでも、1週間前には時間がたくさんあったはずなのに、結局前日に焦って夜遅くまで知識を詰め込んだという経験がある人が多いのではないでしょうか。
そのため、「今週中に問題集を終わらせる」よりも「今日の夜から問題集を解き始める」というように開始する日時を決めるほうが成功しやすいのです。
いつから始めるのかを決め、1問でもいいからやり始めることで自分のモチベーションを高めていきましょう。
3-4.仲間やライバルを見つける
一緒に頑張る仲間や、この人には負けたくない!というライバルを見つけるのもおすすめです。
例えば、今までにこんな経験はありませんか?
- 部活の試合中、辛いときでも仲間から励まされると頑張れた
- 自分よりも成績が良くないと思っていた友人に抜かれたことで危機感が生まれた
- 短距離走のとき、隣の人に負けたくないと思って走っていたら良いタイムが出た
人は、他の人と一緒に頑張ったり競い合ったりすることで、実力以上の結果を生み出すことができます。
実際に、アメリカで行われたある研究によると、同じアプリを使ってランニング習慣を共有している友人がいたとき、片方がランニングを頑張っていると、もう片方はあまり天気が良くなかったとしてもランニングに出かける確率が高くなったそうです。
また、人気お笑い芸人である南海キャンディーズの山里亮太さんも、朝日新聞のインタビューで以下のように話しており、大学受験のときに友人から受けた刺激によって勉強を頑張れたそうです。
山里亮太さんの体験談 |
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このように、同じ目標に向かって頑張る仲間を見つけて、励まし合ったり刺激し合ったりすると、勉強へのモチベーションを高めることができます。
3-5.塾に入会する、勉強部屋を作るなど環境を新たにする
環境を変えるというのも、モチベーションの低下を防ぐのに良い方法です。
例えば、自宅で1人で勉強をしていてもやる気が出ない…という場合は、塾などに入ると「勉強を頑張るぞ!」という気持ちが高まり、モチベーションが上がるということもあります。
また、いつも予備校の自習室で勉強していてその環境に飽きてしまったというときは、学校の図書館で勉強する日を作ってみるなど、いつもと違う場所に移動するのも良いでしょう。
これはなぜかというと、私たちは新しい刺激に対しては強く反応しやすいのですが、同じようなことが続くと段々反応しなくなっていく性質があるためです。心理学用語では「馴化(じゅんか)」と呼ばれる概念です。
そのため、飽きてしまいそうなときは環境を変えることで脳に刺激を与えて、活性化させることでまたやる気を出すというのが有効なのです。
3-6.合格者の声や有名人の名言を読む
合格者の声や有名人の名言を読むというのも、モチベーションを上げるのには有効な手段です。
特に自分の志望校に合格した先輩の体験談や、成功している有名人の言葉であれば、説得力があり自分の心にスッと入ってくるのではないでしょうか。
勉強を頑張るという行為を始めるためにはパワーが必要です。そんなときに心に響く言葉を読むと、気持ちが奮い立ち、やる気が湧いてくるものです。
合格者の声は、志望校のパンフレットやHPなどに掲載されていますので、モチベーションが落ちそうなときにはチェックしてみると良いでしょう。
名言には、以下のようなものがあります。自分のやる気を引き出す言葉を見つけてみるとよいでしょう。
勉強のやる気が出る名言 |
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言葉には、人の行動を変える大きな力があります。自分のやる気を奮い立たせる体験談や名言を見つけることで、モチベーションを高めていきましょう。
3-7.カフェインをとる
コーヒーなどからカフェインを摂取するという方法も、モチベーションを上げるためには効果的です。
カフェインは眠気覚ましに良いというイメージを持つ人も多いと思いますが、実はやる気を高めるためにも有効なのです。
なぜかというと、まず人がやる気を出すためには脳内に「ドーパミン」という物質を増やす必要がありますが、カフェインを摂取するとこのドーパミンの分泌量を増やしてくれます。
その仕組みを図解したのが以下です。
脳にはドーパミンの分泌を抑える「アデノシン」という物質が存在しますが、カフェインはそのアデノシンの働きを阻害する作用を持っています。そのため、カフェインを摂ると間接的にドーパミンの分泌が増えるという仕組みになっているのです。
参考:Nestlé, Coffee & Health (Vol.10) 2015 Nov
そのためカフェインは、脳内のドーパミンを増やすことで勉強へのモチベーションを高める働きをしてくれるのです。
ただしカフェインを摂り過ぎると、頭痛やめまいなどを引き起こすこともあり、最悪の場合には生命に危険が及ぶこともあります。
そのためカフェインの過剰摂取には十分注意しましょう。
コーヒー以外では、エナジードリンクやコーラ、紅茶、ココア、緑茶などにもカフェインが含まれています。コーヒーなら、飲む量は多くても1日3杯までにしましょう。
3-8.適度に息抜きもとり入れる
最後にお伝えするのは、適度に息抜きをするという方法です。
「息抜きの時間なんてもったいない!」「その分の時間も勉強することで結果を出したい」と思う人もいるかもしれませんが、実は人の集中力には限界があるため、一定時間おきに強制的にでも脳を休めてあげないと勉強の効率が悪くなってしまいます。
実際に精神科医である樺沢紫苑さんは、人が集中できる限界として、「15分・45分・90分の法則」というものを提唱しています。
それによると人が集中できる時間は、そのレベルによって以下の3つに分けられるそうです。
15分・45分・90分の法則 |
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上記のように、最も強く集中して難しいことを実行する場合は15分くらいでその限界を迎え、さらに一般的に人間が集中できる時間というと45分となり、これ以上続けると集中力が途切れてしまう、というラインが90分ということになります。
そのため「今日は気分が乗っているから」といってずっと連続で勉強をしてしまうと、自覚していなくても脳は疲れてしまうので、本来の力を発揮することができなくなってしまうのです。
脳が疲れるとモチベーションも下がってしまいます。
そうならないように適度に息抜きをとり入れて、勉強へのモチベーションを保つようにしていきましょう。
4.勉強のモチベーションを高めるためにおすすめのスマホアプリ3選
勉強のモチベーションを維持するための具体的な方法について解説してきました。ここまで理解することができたら、あとは実践するだけです。
そこでこの章では、実際にモチベーションを高めたり維持したりするために役立つ人気のスマホアプリを具体的に紹介していきます。
モチベーションを自分の力だけでコントロールするのはとても難しいことです。そのため、便利なツールをうまく活用することで、結果に結び付けていきましょう。
4-1.頑張った成果を見える化してモチベーションUP!「スタディプラス」
最初に紹介するのは、累計会員数が600万人を超えている人気の学習アプリ「スタディプラス」です。
前の章で、モチベーションを高めるためには「目標」と「頑張った成果」を見える化することが大切だとお伝えしましたが、このアプリではその2つをわかりやすく記録・管理することができます。
スタディプラスでできること |
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スタディプラスでは以下の画像のように、自分の長期目標を選ぶことができ、さらに具体的に今週は何をするか、という短期の目標も設定することができます。
さらに、何の教科(参考書)を何時間(もしくは何ページ)学習したかをわかりやすく記録し、自分の頑張った成果をグラフという形で確認することができます。
そのため、「今日は◯時間も頑張った!」という自分の努力が可視化されることで、「明日も頑張ろう!」とモチベーションを上げることができます。
目標と成果をうまく記録する方法がわからないという人にはおすすめのアプリです。
★無料ダウンロードはこちら
→iPhoneユーザーはこちら
→Androidユーザーはこちら
4-2.分かりやすい授業動画でモチベーションUP!「スタディサプリ」
次に紹介するのは、5教科4万本以上の授業動画を見ることができる学習アプリ「スタディサプリ」です。
環境を変えてモチベーションを高めるためには塾に入るなどの方法もあると紹介しましたが、このアプリでは、塾に入会しなくても自宅に居ながらスマホでたくさんの講師の授業を見て勉強することができます。
スタディサプリでできること |
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スタディサプリでは、以下の画像のように自分の学年を選ぶことができ、その中で学習したい単元の動画を選択して好きなだけ見ることができます。
塾に入るのは難しいけれど学習環境を変えたい!という人には嬉しいアプリです。
※全ての動画を見るためには課金が必要となります(中学・高校のコース場合:税込 2,178円/月)。
★無料ダウンロードはこちら
→iPhoneユーザーはこちら
→Androidユーザーはこちら
4-3.仲間と励まし合うことでモチベーションUP!「みんチャレ」
最後にご紹介するのが、5人1組で続ける「習慣化アプリ」です。人気漫画「ドラゴン桜2」でも「習慣化を促すために最適のアプリ」として紹介された、勉強を習慣づけたい人におすすめのツールです。
※みんチャレが紹介された「ドラゴン桜2」の一部の話はこちら
3章で、モチベーションを高めるために有効な方法として「仲間やライバルを見つける」というものを紹介しましたが、このアプリでは同じ目標に向かって頑張る仲間を手軽に見つけて、一緒に勉強を習慣づけていくことができます。
みんチャレでできること |
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みんチャレでは、以下の画像のように数々のテーマの中から自分が習慣化したいものを選びます。そうするとたくさんのチームが表示されるため、その中から自分に合いそうなところを探してメンバーになれば、あとはチームの皆と一緒に頑張るだけ。
※チーム名はイメージです
実際にひとりで頑張る場合と比べると、みんチャレを使うだけで習慣化達成率は8倍にも向上することもわかっています(21日間継続率で比較)。
「ひとりだとなかなか継続できない」「褒められるとモチベーションが上がるタイプ」という人におすすめのアプリです。
5.まとめ
この記事では、勉強をしたいのにモチベーションが上がらないという人に向けて以下の内容をお伝えしてきました。
勉強のモチベーションが上がらない理由 |
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さらに、モチベーションを高めるために重要な考え方と、モチベーションを維持するための具体的な方法として、以下の通り解説しました。
勉強のモチベーションを高めるために重要な3つのSTEP |
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勉強のモチベーションを維持するための方法 |
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さらに、実際にモチベーションを高めて勉強を進めていくために便利なツールとして、以下の3つのアプリも紹介しました。
勉強のモチベーションを高めるためにおすすめのスマホアプリ3選 |
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この記事をお読みいただいたことで、モチベーションが上がらなかった理由がわかり、そんな状況を打破するために重要なポイントや具体的な方法を理解できたのではないでしょうか。
自分のモチベーションをコントロールすることで、スムーズに勉強を進めていきましょう!