「受験生ってどのくらい勉強すべき?」
「長時間の勉強で集中力がもたない場合はどうすればいい?」
受験や定期試験前には長時間の勉強が必要ですが、自分自身の勉強量が十分かどうかも把握していなければ、試験当日に勉強が間に合わなくなってしまいます。
また、長時間の勉強で集中が途切れたまま勉強をしていても、勉強した内容が定着せず結果に繋がらない可能性もあります。
そうならないためにも、1日の勉強時間の目安を知り、集中力や効率が上がる質のいい勉強をするための方法を実践することが重要です。
この記事では、以下の内容を詳しく解説しています。
- 受験や定期試験の目安となる勉強時間
- 勉強は質と量のどちらが大切か
- 長時間集中して勉強するための方法
- 1日の時間帯による勉強効果
- 勉強と同時に取り入れるべき習慣
この記事を読むことで、自分が他の人と比べて十分に勉強ができているかがわかり、質のいい勉強をするための方法を知ることができます。
また、勉強をより効率化するための習慣づくりについても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
1.受験や定期試験の目安となる勉強時間
周囲の人がどの程度勉強しているのかは、自分の勉強時間の目安にもなります。
多くの人がどれだけ勉強しているのかが分かることで、他の人に負けないためにもそれを最低ラインとして設定する必要があり、場合によっては勉強時間を増やす必要があるからです
ここでは、
- 大学受験
- 定期試験
この2つに分けて、多くの人の勉強時間はどの程度であるかを解説します。
1-1.大学受験の場合
大学受験パスナビの難関大学合格者を中心におこなったアンケート調査によると、大学受験の際の勉強時間は以下のような結果となりました。
〈平日〉
勉強時間 | 割合 |
2~3時間 | 11% |
3~4時間 | 19% |
4~5時間 | 27% |
5~6時間 | 22% |
6~7時間 | 7% |
7時間以上 | 14% |
〈休日〉
勉強時間 | 割合 |
5時間以下 | 8% |
5~6時間 | 6% |
6~7時間 | 7% |
7~8時間 | 18% |
8~9時間 | 16% |
9~10時間 | 12% |
10~11時間 | 16% |
11~12時間 | 8% |
12時間以上 | 9% |
参考:[アンケート調査結果]先輩たちが実践! 勉強中の休憩・息抜きのコツ
平日は「4〜5時間」「5〜6時間」が全体の半数近くを占め、休日は「7〜8時間」「8〜9時間」が全体の3割以上を占めています。
このことから大学受験の場合、平日は最低5時間以上、休日は最低8時間以上を目安にするといいでしょう。
1-2.定期試験の場合
ベネッセ教育情報サイトが中学1年生〜高校3年生の子どもを持つサイトメンバーにおこなったアンケート調査によると、中高生の定期試験前の勉強時間は以下のようになりました。
勉強時間 | 割合 |
30分未満 | 4% |
30分~1時間未満 | 7.4% |
1時間~2時間未満 | 25% |
2時間~3時間未満 | 32% |
3時間~4時間未満 | 19.7% |
4時間~5時間未満 | 8.2% |
5時間以上 | 3.7% |
参考:「定期テスト対策」に関するアンケート調査
このように、「1〜2時間未満」「2時間〜3時間未満」が全体の半数以上を占めています。
定期試験のために」勉強する場合は、1日の勉強時間の目標として最低2時間を目安にするといいでしょう。
2.勉強時間はただ増やすだけでなくどう勉強するかが重要
勉強時間は多いに越したことはありませんが、ただむやみやたらに勉強時間を増やせばいいというものでもありません。
勉強でもっとも大切なのは「質」であり、身にならない勉強を延々と続けていても意味がないからです。
「今日は平日だけど6時間勉強できた」というように勉強時間ばかりを意識して満足していると、中身が伴っていないただの時間の浪費になってしまう可能性があります。
では、時間よりも質を重視すべきなのかを考えた場合、受験や定期試験においてはそういう話でもありません。
例えば、受験までにやっておくべき勉強が10あったとした場合、質ばかりを重視して8までしか終わらなかったら不十分な状態で受験に挑まなくてはならなくなるからです。
つまり、身になる質の高い勉強を、受験までにすべてやり終えられるスピードでこなさなければならないということであり、質が重要であると同時に時間も重要と言えます。
また、質の高い勉強に大切なのが以下のとおりです。
- 質を高くするために量をこなす
- 集中して勉強する
- 効率よく勉強する
まず多くの問題を解いて量をこなさなければ、自分が苦手とする科目や傾向を知ることができません。
さらに、集中力が散漫な状態で勉強をしていても勉強した内容が定着せず、非効率なやり方をしていては時間ばかりがすぎていきます。
勉強の質を上げるために量をこなすのは、時間をかけておこなうしかありません。
そのためには長時間の勉強が必要になりますが、勉強時間が長くなると集中力が途切れて効率も落ちやすくなります。
そうならないために、次の章では集中力や効率を保てる勉強方法について解説していきます。
3.長時間集中力が途切れない効率的な4つの勉強方法
長時間、集中力を切らさずに効率的に勉強をするなら、以下の方法を取り入れてみましょう。
- 短時間の勉強と短時間の休憩を繰り返す
- 場所を変えて勉強する
- 集中できないと感じたら勉強内容を変えてみる
- 勉強の妨げになるものがない状態で勉強する
では、これらの方法について詳しく見ていきましょう。
3-1.短時間の勉強と短時間の休憩を繰り返す
東京大学の池谷裕二教授とベネッセコーポレーションがおこなった実証実験で、勉強は短時間で休憩を挟んだ方が効率的であることが証明されています。
どのような実験かというと、
- 60分休憩を取らずに継続して学習するグループ
- 15分×3回の計45分学習するグループ
上記2つのグループに分けて比較をおこなったところ、2のグループの方が学習の定着率が高く、休憩を挟むたびに集中力が回復していました。
1時間などキリの良い時間で休憩を挟むという人も多いかと思いますが、こまめに休憩をとる方が実は効率的で質の高い勉強ができることがわかります。
ここでポイントとなるのが休憩時間です。
毎回15分も30分も休憩していては勉強時間がなくなるだけでなく、勉強のやる気も減退してしまいます。
そこでおすすめなのが、「ポモドーロテクニック」です。
ポモドーロテクニックは25分の勉強と5分の休憩を「1ポモドーロ」と数え、4ポモドーロ繰り返したら30分休憩するという時間管理術で、ポモドーロテクニックをおこなうことで休憩時間のたびに集中力を回復させることができます。
時間はタイマーで毎回しっかりと計ってください。
ポモドーロテクニックを応用し、これを先程紹介した実証実験に当てはめてみると、以下のような時間配分になります。
- 15分の勉強と5分の休憩で1ポモドーロ
- 6ポモドーロをおこなったら30分休憩
2時間勉強したら長めの休憩をとってリフレッシュすることができるため、疲れずに長時間勉強することができますよ。
3-2.場所を変えて勉強する
勉強する場所を変えずに、毎日同じ場所でおこなっている場合は、場所を変えながら勉強してみましょう。
例えば、いつもは家で勉強をしているなら図書館やカフェに移動してから勉強をするのです。
勉強場所を変えるメリットは、
- 気分転換になる
- リラックスできる家から出て勉強することで集中しやすい
などがありますが、同時に勉強の効率も上がるため定期的に勉強場所は変えることをおすすめします 。
勉強をしていても集中力が途切れてしまうことがありますが、これは脳が疲れてしまうことが原因です。
勉強を始めたばかりの時は、脳も疲れがなく活発に活動していますが、勉強を続けることで脳が疲れて活動が衰えてきます。
例えば、ランニングをした場合も最初は体が疲れていないためペースを保ちながら走ることができますが、息切れしてしまえばペースダウンしてしまうでしょう。
この状態が脳に起こっていると考えてください。
脳が疲れると、ひとつのことに集中することが難しくなるため、勉強に集中できないと感じてしまいます。
質の高い勉強を長時間おこなうためには、脳の疲れを回復させる必要があります。
この脳の疲れを回復するために有効なのが、勉強場所を変えることなのです。
なぜかというと、脳の性質として「同じこと」を続けると疲労が蓄積し、「新しいこと」を始めると活性化するという特徴があるからです。
勉強場所を変えることで脳をリフレッシュさせて、脳の働きを活発にすることで集中力が向上し、勉強の効率も良くなります。
さらに、勉強場所に変化をつけることは、勉強した内容を引き出しやすくなるというメリットもあります。
なぜかというと、人は何かを記憶しようとする際に、場所などの背景情報まで一緒に記憶してしまうからです。
例えば、家で何かを買わなければと思っていたのに、いざ買い物で何が必要だったか思い出せないことはありませんか?
そのような場合、家に帰ってから思い出すことも多いのではないでしょうか。
これは、買うべきものを家の中という視覚情報とともに記憶しているからです。
場所を変えた方が記憶しやすいということを証明する ために、1978年にミシガン大学の3人の心理学者によって実験がおこなわれました。
同じ順番で同じ単語を2回に分けた時間で、以下の2グループに分けて暗記させました。
- 2回とも同じ場所で暗記
- 2回それぞれ違う場所で暗記
そして、3時間後に両グループを暗記場所とは別の部屋に移して、制限時間内に覚えた単語を書き出すテストをおこなった結果、1のグループは平均16個の単語を思い出したのに対して、2のグループは平均24個思い出したのです。
このことから、自宅など決まった場所ばかりで勉強をしていると、自宅ではできた問題も試験会場など場所が変わると思い出せず解けなくなる可能性があるということがわかります。
反対に環境を変えていくつかの異なる風景の中で勉強をすることで、環境が変わっても思い出しやすくなるということです。
家などいつも決まった場所で勉強している場合には他にも2〜3箇所ほど勉強場所を決め、日によってローテーションするといいでしょう。
3-3.集中できないと感じたら勉強内容を変えてみる
苦手な教科に集中して取り組もうと思ったのに、集中力が途切れてなかなか進まない…という経験がある人もいるでしょう。
同じ内容の勉強を長時間続けていると、同じ場所で勉強し続けるのと同様に脳の働きが低下してしまい、集中力が低下してしまいます 。
特に、苦手な教科や難しい問題を解いてる時などは脳が疲労してしまいやすいため、気分転換に得意な教科に切り替えて勉強してみましょう。
そうすることで脳が変化を感じ取り、また働きが活発になります。
得意教科と苦手教科を交互におこなったり、暗記と考えて解く問題をおこなうなど、メリハリをつけたスケジュールを組むことで集中力を保ったまま勉強ができます。
3-4.勉強の妨げになるものがない状態で勉強する
家で勉強をしていると、マンガ・テレビ・ゲームなど多くの誘惑があります。
ずっと読んでいなかったマンガなのに、息抜きで開いたら止まらなくなった…なんて経験はありませんか?
そのような勉強の妨げになりそうなものは、視界に入らないようにしましょう。
受験勉強であれば、クローゼットや押し入れにしまったり別の部屋に移しておくなどしておいた方が良いでしょう。
最も妨げになりやすいのがスマホです。
家族に預けるのもひとつの手ですが、誰かに預けることに抵抗を感じるという人もいるでしょう。
そのような場合は、タイムラプス勉強法を試してみてください。
勉強風景をスマホカメラのタイムラプス機能で撮影し続けるもので、スマホは録画しているため触れず、自分の勉強風景を記録することができます。
撮影した動画はSNSに投稿したり、勉強の記録として残しておくことも可能です。
SNSに投稿すれば、怠けている風景を人に見せるわけにはいかないため、サボり防止にもなるでしょう。
4.1日の時間帯によって異なる勉強の効果
勉強を長時間集中しながら効率的におこなう方法を解説しましたが、より勉強の効果を高めるのであれば時間帯で勉強内容を変えましょう。
朝と夜ではどのような違いがあるのか、どのような勉強が向いているのかについて解説していきます。
4-1.思考力や想像力が必要な勉強は朝がおすすめ
起床後の3時間は、1日の中でも脳がもっとも効率的に働く時間帯で、脳科学者の茂木健一郎氏によると「ゴールデンタイム」 なのだそうです。
日中は目や耳からさまざまな情報が入ってきて短期記憶として一時的に保管されますが、睡眠を取ることによってこの記憶が整理されます。
つまり、朝は前日の記憶がリセットされた状態であるため、朝はよく頭が働くのです。
朝に勉強をするのであれば、思考力やひらめきが必要な教科や問題にチャレンジしましょう。
理数科目が特におすすめです。
また、前日の夜に暗記などでインプットした内容を、問題集を解いたりノートにまとめることでアウトプットすると、より定着しやすくなります。
しかし、寝起きが悪く朝は頭がぼんやりしていることが多いという人は、勉強の前のルーティンを決めておきましょう。
起きたらすぐにカーテンを開けて太陽の光を浴びることで目を覚まし、ストレッチなど軽く体を動かすことで血行を促進させて体を目覚めさせましょう。
満腹中枢が満たされるとパフォーマンスが低下 し、せっかくのゴールデンタイムを活かしきれなくなるため、朝食は勉強後がおすすめです。
まずは得意教科や簡単な復習から取り組んでウォーミングアップをしましょう。
その後は、難しい応用問題や苦手科目を中心に取り組んでみてください。
4-2.暗記力が必要な勉強は夜がおすすめ
夜は日中さまざまな情報を得ているため、脳も疲れてしまいます。
そのため、朝よりも思考力が低下している状態です。
そんな夜に適した勉強は「暗記」です。
先ほど説明したとおり、寝るまでに得た情報は睡眠中に長期記憶として整理されます。
短期記憶は必要がなくなったらすぐに忘れてしまう記憶ですが、夜に暗記をすることで忘れていない状態で寝ることができます。
そのため、暗記した記憶が長期記憶として定着しやすいため、暗記は夜にすべきなのです。
英単語や古文、歴史など、暗記が必要な科目を重点的に勉強しましょう。
ただし、してはいけないのが勉強を優先して夜更かししてしまうことです。
受験生というと深夜まで勉強をしているイメージがあるかもしれませんが、しっかりと睡眠を取らなければ記憶もきちんと整理されず、せっかく覚えた内容も忘れてしまう可能性があります。
睡眠時間については「5-3.睡眠時間を7時間以上確保する」で詳しく解説しています。
5.勉強を続けるなら取り入れたい3つの習慣
ここまで、勉強方法について解説してきましたが、質の高い勉強をするためにはコンディションを整えることが重要で、勉強方法以外にも目を向ける必要があります。
勉強のために取り入れたい習慣は以下のとおりです。
- 運動前に軽い運動をおこなう
- 午後は糖質を減らしてたんぱく質を意識した食事を摂る
- 睡眠時間を7時間以上確保する
では、なぜこれらの習慣が必要なのかについて解説していきます。
5-1.勉強前に軽い運動をおこなう
勉強をはじめても集中できず、やる気も起きなくてはかどらないことがあるでしょう。
そのような状態では、とても質のいい勉強はできません。
そこでおすすめなのが、勉強前の有酸素運動です。
勉強前の時間を少し使って有酸素運動をおこなうことで、勉強への意欲が湧き、記憶力や学習力を高める ことができます。
脳科学者の澤口俊之氏によると、有酸素運動によって脳のやる気を育てることが可能なのだそうです。
有酸素運動をおこなうと、神経細胞の成長を担う「脳由来神経栄養因子(BDNF)」というたんぱく質が増えることが判明しており、それにより感情のコントロール力が身につきます。
さらに、有酸素運動は記憶をつかさどる「海馬」を大きくすることができるため、記憶力や学習力も向上できるのです。
また、運動後はドーパミンの分泌量が増えるため 、集中力が高まります。
その効果は1時間〜数時間続き徐々に薄れていくため、集中力が途切れてきたと感じたら休憩を取り、有酸素運動をしてみましょう。
有酸素運動は勉強前の10〜20分程度で効果が出ます。
早歩きでウォーキングをする程度の運動負荷で十分です。
毎回外に出て歩くのが難しい場合は、
- YouTubeの有酸素運動動画
- 家庭用ゲーム機のフィットネスソフト
- トランポリンなど自宅でおこなえるフィットネス器具
このようなものを利用して自宅で有酸素運動をおこないましょう。
自宅外で勉強をする場合、目的地まで早歩きで向かうようにすると同じ効果を得られますよ。
5-2.午後は糖質を減らしてたんぱく質を意識した食事を摂る
お昼を食べたら眠くて勉強に集中できないという状態になるのは、「糖質」が原因です。
糖質たっぷりの食事を摂ると、以下のような状態になります。
- 眠気を感じる
- 集中力が低下する
- イライラする
なぜ糖質によってこのような影響があるのかというと、糖分を摂取して体内でブドウ糖が作られると血糖値が上昇し、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。
摂取する糖分が多いとその分血糖値は急激に上がりますが、インスリンも大量分泌されるため血糖値の下がり方も急激になります。
このように血糖値が乱高下することをグルコーススパイクといい、食事のたびにグルコーススパイクを起こしていると、先ほどのような集中力が低下するといった症状を感じるようになるのです。
丼や麺類やファストフードなど、一般的に糖質が高そうな印象がある食事を避けても血糖値が急上昇する可能性はあります。
例えば、
- ご飯
- ポテトサラダ
- かぼちゃの煮物
- 焼き魚
- 味噌汁
このようなメニューの場合、一見すると体に良さそうなイメージを持つ人が多いかもしれませんが
- ご飯一杯(150g)…糖質53g
- ポテトサラダ1人前(90g)…9g
- かぼちゃの煮物1人前(1/12個)31g
このくらいの糖質が含まれます。
つまり、1食で100gほどの糖質を摂取しているということになるため、血糖値が乱高下してしまいます。
ただし、糖質の摂取は悪いことばかりではありません。
糖質によって作られたブドウ糖は血糖値を上昇させますが、脳のエネルギーとして利用できる物質でもあるからです。
糖質を摂ることで脳がエネルギーを補充できるため、朝ご飯は糖質を気にせずに食事を摂りましょう。
昼ご飯と夜ご飯は丼ものや麺類を避けて、ご飯や芋類を少なくするなどしてください。
それだけでもかなり糖質の摂取量を抑えられるはずです。
また、糖分たっぷりのジュースや炭酸飲料なども避けましょう。
5-2-1.食べ順も意識する
ご飯を食べる場合、食物繊維が含まれた食品から食べるようにしましょう。
レタスのサラダやキノコ類などから食べることで、食物繊維が血糖値の上昇を抑えてくれます。
食べる順番は、
- 食物繊維を含むサラダなど
- 汁物
- 肉や魚
- ご飯やパン
このような順番に食べすすめましょう。
そうすることでより眠気などを感じにくくなりますよ。
5-2-2.たんぱく質で意欲と持久力をアップ
たんぱく質を摂取すると体温が上がり、勉強への意欲や持久力も向上できます。
しかし、たんぱく質は意識しなければ不足することが多いため、糖質を減らす分たんぱく質を意識して食べるようにしてください。
たんぱく質を摂取するのにおすすめの食品は、
- 肉類
- 魚類
- 乳製品
- 大豆製品
このようなものがあります。
サラダにチキンや大豆をのせたり、味噌汁には豆腐を入れるなど積極的にたんぱく質を摂取して、長時間の勉強に耐えられる体づくりをしましょう。
5-3.睡眠時間を7時間以上確保する
前述したとおり、脳は眠っている間に記憶を整理し定着させるため、勉強をするなら睡眠も重要です。
ライズTOKYO株式会社がおこなった受験に関する調査の中で、「よく眠れたときに勉強の効率があがった経験はあるかどうか」という質問がありました。
すると、第一志望校合格者の75%が「ある」と答え、
- 集中力が長く続いた
- 暗記力がよくなった
といった回答があったそうです。
また、第一志望校合格者の平均睡眠時間は6時間10分で、不合格者の平均睡眠時間は5時間51分という結果もあり、合格者の方が約20分ほど多く睡眠を取っていました。
睡眠時間に決まりはありませんが、睡眠を6時間以下で取り続けると脳のパフォーマンスが著しく低下するという実験結果もあります。
そのため、7時間を目安に睡眠時間を確保したスケジュールを作りましょう。
6.毎日の勉強でモチベーションが保てないなら「勉強仲間」を作ろう
受験となると毎日長時間の勉強が必要になりますが、長時間の勉強はなかなかハードでモチベーションを保つのが難しいものです。
モチベーションを上げるために前述したように有酸素運動をおこなうことも効果的ですが、もっとも大切なのは勉強を習慣化することでモチベーションに左右されないこと。
習慣化してしまえば、勉強は生活の一部となるため自然と勉強を始めることができるようになります。
習慣化するために効果的な方法として、「仲間をつくる」方法があります。
実際に会って一緒に勉強する必要はありません。
受験勉強仲間を作り、毎日チャットなどでどのくらいの勉強をおこなったかを報告しあうのです。
そうすることで、「毎日報告しなければならない」という義務感を感じたり、お互いがサボらないように監視し合うような関係を作れるため、習慣化できる可能性が高くなります。
ただし、仲間はモチベーションが高くやる気のある人でなくてはなりません。
また、いろいろな意見や取り組みを取り入れるためにも、数人とチームを作ることをおすすめします。
6-1.勉強仲間を作るなら「みんチャレ」
習慣化のために勉強仲間を作る場合、「みんチャレ」の利用がおすすめです。
みんチャレは5人でチームを組んで毎日の成果を報告し合う習慣化アプリで、同じ目標を持つ仲間をすぐに見つけることができます。
あの「ドラゴン桜」でも、有効な勉強方法として紹介されました。
毎日の成果報告として、勉強時間を記録した画像をチャットに投稿して他の人にチェックしてもらうなど「サボれない仕組み」もできているため、友人と勉強仲間チームを作るよりも効果的に勉強の習慣化に取り組むことができます。
匿名性でチームの出入りも自由のため、気軽にスタートしてみてくださいね。
7.まとめ
大学受験の場合は平日に最低5時間以上、休日に最低8時間以上を目安に勉強し、高校の定期試験では最低2時間を目安に勉強するといいでしょう。
勉強は時間も大切ですが、身にならない勉強をしていても意味がないため質の高い勉強をどれだけ多くできるかが重要です。
そのためにも、集中力を切らさず効率的に勉強できる、以下の方法を取り入れてみてください。
- 短時間の勉強と短時間の休憩を繰り返す
- 場所を変えて勉強する
- 集中できないと感じたら勉強内容を変えてみる
- 勉強の妨げになるものがない状態で勉強する
さらに、1日の時間帯によっても勉強の効率は変わるため、
- 朝:理数系など思考力が必要な勉強
- 夜:暗記が必要な勉強
といったように、時間帯でおこなう勉強を変えるとより効率よく勉強を進めることができます。
受験のように毎日勉強を続ける必要がある場合は、以下の習慣も取り入れてください。
- 運動前に軽い運動をおこなう
- 午後は糖質を減らしてたんぱく質を意識した食事を摂る
- 睡眠時間を7時間以上確保する
これらをおこなうことで集中力や記憶力がアップし、勉強内容も定着しやすくなりますよ。